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非同期操作

コマンドの実行など、データベースでの一部の操作は、完了までに長時間かかることがあります。 このような場合、シングルスレッド アプリケーションでは、他の操作をブロックしなければならず、そのコマンドの完了を待ってから独自の操作を続行する必要があります。 これに対して、長時間にわたる操作をバックグラウンド スレッドに割り当てることができれば、フォアグラウンド スレッドがアクティブなまま操作を続行できます。 たとえば、Windows アプリケーションでは、操作を実行中のユーザー インターフェイス スレッドの応答性を維持しながら、時間のかかる操作をバックグラウンド スレッドに委任することができます。

.NET Framework では、複数の標準的な非同期デザイン パターンが用意されており、バックグラウンド スレッドを利用して、その他の操作を完了するためにユーザー インターフェイスまたは優先順位の高いスレッドを解放できます。 ADO.NET では、SqlCommand クラスでこれらと同じデザイン パターンがサポートされています。 特に、BeginExecuteNonQueryBeginExecuteReader、および BeginExecuteXmlReader メソッドと、EndExecuteNonQueryEndExecuteReader、および EndExecuteXmlReader メソッドとのペアによって、非同期動作がサポートされています。

Note

非同期プログラミングは .NET Framework の中心的な機能であり、ADO.NET では標準のデザイン パターンが活用されます。 開発者が使用できるさまざまな非同期技法の詳細については、「同期メソッドの非同期呼び出し」を参照してください。

ADO.NET 機能での非同期技法の使用に伴う特別な考慮事項はありませんが、非同期機能は、.NET Framework のその他の領域よりも ADO.NET で使用する場合が多いと思われます。 マルチスレッドのアプリケーションは、その利点と問題点を認識した上で作成することが重要です。 このセクションに示す例は、マルチスレッド機能を組み込むアプリケーションを構築する際に考慮すべき重要な問題を提示しています。

このセクションの内容

コールバックを使用した Windows アプリケーション
この例では、非同期コマンドを安全に実行し、異なるスレッドのフォームと内容との対話を正しく処理する方法を示します。

待機ハンドルを使用した ASP.NET アプリケーション
この例では、ASP.NET ページから複数の同時実行コマンドを実行し、すべてのコマンドの終了時に Wait ハンドルを使用して操作を管理する方法を示します。

コンソール アプリケーションでのポーリング
この例では、ポーリングを使用して非同期コマンドの実行をコンソール アプリケーションで待機する方法を示します。 この技法は、クラス ライブラリまたはユーザー インターフェイスを持たないその他のアプリケーションでも有効です。

関連項目