エンタープライズ モードとエンタープライズ モード サイト一覧

注意

最新情報: 廃止されサポート対象外となった Internet Explorer 11 デスクトップ アプリケーションは、特定のバージョンのWindows 10 の Microsoft Edge 更新プログラムで完全に無効になりました。 詳細については、I「nternet Explorer 11 デスクトップ アプリの廃止に関する FAQ」を参照してください。

適用対象:

  • Windows 10
  • Windows 8.1
  • Windows 7
  • Windows Server 2012 R2
  • Windows Server 2008 R2 Service Pack 1 (SP1)

Internet Explorer と Microsoft Edge は連携してレガシ Web アプリをサポートし、同時に Microsoft Edge の高度なセキュリティと最新のエクスペリエンスを既定で提供することができます。 複数のブラウザーを管理することは容易ではなく、特に多くの内部サイトが存在する場合は困難です。 この 2 つのブラウザーが混在するデュアルブラウザー エクスペリエンスの管理を容易にするため、マイクロソフトでは、大規模組織に特化した新しい Web ツール、Enterprise Mode Site List Portal を提供しています。

利用可能なデュアル ブラウザー エクスペリエンス

特定の Web サイトやアプリで Microsoft Edge との互換性の問題が発生する場合は、エンタープライズ モード サイト一覧を利用すると、自動的に Internet Explorer 11 を使って Web サイトを開くことができます。 また、イントラネット サイトが Microsoft Edge では正常に動作しない場合は、IE11 を使用して自動的に開くように、すべてのイントラネット サイトを設定することもできます。

エンタープライズ モードを利用すれば、Microsoft Edge を既定のブラウザーとして使い続けながら、アプリは引き続き IE11 で動作させることができます。

ヒント

以前のバージョンの Internet Explorer を実行している場合は、従来のアプリが正常に動作するように、IE11 にアップグレードすることをお勧めします。

Windows 10 の場合、Microsoft Edge が既定のブラウザー エクスペリエンスです。 ただし、Microsoft Edge では、企業イントラネットにあるサイトまたはエンタープライズ モード サイト一覧にあるサイトについては IE 11 を継続して使用します。

エンタープライズ モードとは

エンタープライズ モード、Windows 10、Windows 8.1、および Windows 7 デバイス上の Internet Explorer 11 で実行される互換モードであり、Windows Internet Explorer 7 または Windows Internet Explorer 8 のいずれかをエミュレートするように変更されたブラウザー構成を使用して Web サイトをレンダリングします。 このモードで実行すると、以前のバージョンの Internet Explorer を対象に記述およびテストされた Web アプリに関連する一般的な互換性の問題の多くを回避することができます。

一般的に、Web アプリで新しいブラウザーを採用するにはテストとアップグレードが必要になるため、Web アプリの互換性を確保するにはアップグレード時に大きなコストがかかるものと認識されています。 エンタープライズ モードによって互換性が改善されることで、お客様は安心して IE11 にアップグレードし、最新の Web 標準、パフォーマンスの向上、セキュリティの強化、信頼性向上のメリットを享受できます。

エンタープライズ モードの機能

エンタープライズ モードには、次の新機能が備わっています。

  • Web アプリと Web サイトの互換性向上: エンタープライズ モードではエミュレーションが強化されているため、IE11 ではレガシ Web アプリに変更を加えずに実行することができます。この結果、従来のドキュメント モードでは現在サポートされていない複数のサイト パターンがサポートされます。

  • Web サイト一覧のツール ベースの管理: Enterprise Mode Site List Manager を使うと、Web サイト ドメインとドメイン パスを追加し、エンタープライズ モードを使ってサイトをレンダリングするかどうかを指定できます。 使用しているオペレーティング システムとスキーマに基づいて、Enterprise Mode Site List Manager (スキーマ v.2) または Enterprise Mode Site List Manager (スキーマ v.1) をダウンロードしてください。

  • 一元的な制御: Web サイト上またはローカルに保存された XML ファイルを通じて、エンタープライズ モードを使って解釈する Web サイトと Web アプリを指定できます。 ドメインと、それらのドメイン内のパスを別の方法で処理できるため、細かく制御できます。 グループ ポリシーを使うと、ユーザーは [ツール] メニューからエンタープライズ モードの有効/無効を切り替えて、エンタープライズ ブラウザー プロファイルを F12 開発者ツールの [エミュレーション] タブに表示するかどうかを選ぶことができます。

    重要

    一元的に下されたすべての決定は、ローカルで下された決定より優先されます。

  • 統合された参照: エンタープライズ モードが設定されている場合、ユーザーは通常どおり Web を参照できますが、ブラウザーはモードを自動的に変更してエンタープライズ モードのサイトに対応します。

  • データの収集: ローカルのオーバーライド データを収集して、指定されたサーバーに戻すようにエンタープライズ モードを構成できます。 これにより、収集した結果を一元的なサイト一覧に追加することで、主要なユーザーからの "クラウド ソース" 互換性テストが可能になります。

エンタープライズ モードとエンタープライズ モード サイト一覧

注意

最新情報: 廃止されサポート対象外となった Internet Explorer 11 デスクトップ アプリケーションは、特定のバージョンのWindows 10 の Microsoft Edge 更新プログラムで完全に無効になりました。 詳細については、I「nternet Explorer 11 デスクトップ アプリの廃止に関する FAQ」を参照してください。

XML ファイル エンタープライズ モード サイト一覧は、サイト、その互換性モード、対象ブラウザーの一覧が指定された XML ドキュメントです。 Enterprise Mode Site List Manager (スキーマ v.2) を使用すると、特定のブラウザーを使って Web ページを自動的に開始することができます。 IE11 の場合、Web ページを特定の互換モードで起動できるため、常に正しくレンダリングされます。 従業員は、Microsoft Edge または IE11 のいずれかで about:compat と入力することにより、このサイト リストを簡単に表示できます。

Windows 10 バージョン 1511 (別名、Anniversary Update) 以降は、それを必要とするレガシ Web アプリにのみ IE11 を使用し、エンタープライズ モード サイト一覧に含まれていないサイトを自動的に Microsoft Edge に送信することもできます。

サイト一覧の xml ファイル

以下に示すのは、無変換の EMIE v2 schema.xml ファイルです。 Microsoft Edge Internet Explorer 11 の両方に、同等のエンタープライズ モード サイト一覧ポリシーが存在します。 Microsoft Edge リストは、IE11 で開く必要のあるサイトを決定するために使用されます。IE11 リストは、サイトの互換モードと、Microsoft Edge で開く必要のあるサイトを決定するために使用されます。 両方のブラウザーに対して 1 つのリストを使用し、各ポリシーが同じ XML ファイルの場所を指すように構成することをお勧めします。

<site-list version="205">
	<!-- File creation header -->
	<created-by>
		<tool>EnterpriseSiteListManager</tool>
		<version>10586</version>
		<date-created>20150728.135021</date-created>
	</created-by>
  	<!-- Begin Site List --> 
	<site url="www.cpandl.com">
		<compat-mode>IE8Enterprise</compat-mode>
		<open-in>IE11</open-in>
	</site>
	<site url="www.woodgrovebank.com">
		<compat-mode>Default</compat-mode>
		<open-in>IE11</open-in>
	</site>
	<site url="adatum.com">
		<compat-mode>IE7Enterprise</compat-mode>
		<open-in>IE11</open-in>
	</site>
	<site url="relecloud.com"/>  
	<!-- default for self-closing XML tag is 
		<compat-mode>Default</compat-mode>
		<open-in>None</open-in>
	-->
	<site url="relecloud.com/products">  
		<compat-mode>IE8Enterprise"</compat-mode>
		<open-in>IE11</open-in>
	</site>
	<site url="contoso.com/travel">
		<compat-mode>IE7</compat-mode>
		<open-in>IE11</open-in>
	</site>
	<site url="fabrikam.com">
		 <compat-mode>IE7</compat-mode>
		 <open-in>IE11</open-in>
	</site>
</site-list>

Enterprise Mode Site List Manager と Enterprise Mode Site List Portal のツール

エンタープライズ モード サイト一覧は、任意の汎用テキスト エディターを使って構築、管理できます。 しかし、そのプロセスをさらに簡単に処理できるツールも提供されています。

Enterprise Mode Site List Manager

このツールでは、単純な n + 1 のバージョン管理と URL 検証によって、エラーのない XML ドキュメントを作成できます。 サイト一覧が比較的小さい場合は、このツールの使用をお勧めします。 このツールについて詳しくは、「Enterprise Mode Site List Manager」のトピックをご覧ください。

このツールには 2 つのバージョンがあり、どちらも Windows 7、Windows 8.1、および Windows 10 でサポートされています。

一覧が大きすぎてサイトを個別に追加できない場合、またはサイト一覧を複数のユーザーで管理する場合は、Enterprise Site List Portal の使用をお勧めします。

Enterprise Mode Site List Portal

Enterprise Mode Site List Portal は、アプリによってホストされたエンタープライズ モード サイト一覧を複数のユーザーで管理できる、GitHub 上に構築されたオープン ソースの Web ツールです。 このポータルは、IIS と SQL Server のバックエンドを使用し、Active Directory (AD) を利用して従業員を管理するように設計されています。

Enterprise Mode Site List Portal では、Enterprise Mode Site List Manager ツールのすべての機能に加え、次の機能を利用できます。

  • Windows 7 以上をサポートする任意のデバイスからサイト一覧を管理する。

  • 変更要求を送信する。

  • オンプレミス ソリューションによってオフラインで操作する。

  • 役割に基づいたガバナンスを装備する。

  • ライブ環境にリリースする前に、構成設定をテストする。

サイト一覧を更新するためのワークフローでは、まず従業員が新しい変更要求を提出して、それを指定された担当者グループが承認します。次に、実稼働前環境でテストした後、即座に更新を展開するか、後で展開するためにスケジュールします。

このツールはオープン ソースであるため、ソース コードを簡単に入手して、調査および試行することができます。 ぜひコードをフォークし、プル要求を送信して、弊社までフィードバックをお送りください。 Enterprise Mode Site List Portal について詳しくは、「Enterprise Mode Site List Portal の使用」をご覧ください。