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DAO レコードセットの制限を検出する

Recordset オブジェクトで、先頭レコードまたは終了レコードを超えて移動しようとすると、実行時エラーが発生します。 たとえば、Recordset の最後のレコードに既にあるときに MoveNext メソッドを使用しようとすると、トラップ可能なエラーが発生します。 このような理由から、Recordset オブジェクトの境界を調べることができると便利です。

BOF プロパティは、現在の位置が Recordset の先頭にあるかどうかを示します。 BOF が True の場合、現在位置は Recordset の先頭レコードよりも前です。 BOF プロパティは、開いている Recordset にレコードがない場合にも True になります。

同様に、現在の位置が Recordset の最後のレコードの後にある場合、またはレコードがない場合、EOF プロパティは True です。

次のコード例は、 BOF プロパティと EOF プロパティを使用して Recordset オブジェクトの先頭と末尾を検出する方法を示しています。 このコードは、カレント データベース内の [受注] テーブルに基づいてテーブル タイプの Recordset を作成します。 Recordset の先頭から終端に向かってレコード間を移動し、終了すると今度は Recordset の終端から先頭に向かって移動します。

Dim dbsNorthwind As DAO.Database 
Dim rstOrders As DAO.Recordset 
 
   Set dbsNorthwind = CurrentDb 
   Set rstOrders = dbsNorthwind.OpenRecordset("Orders") 
 
   ' Do until ending of file. 
   Do Until rstOrders.EOF 
      ' 
      ' Manipulate the data. 
      ' 
      rstOrders.MoveNext            ' Move to the next record. 
   Loop 
 
   rstOrders.MoveLast               ' Move to the last record. 
 
   ' Do until beginning of file. 
   Do Until rstOrders.BOF 
      ' 
      ' Manipulate the data. 
      ' 
      rstOrders.MovePrevious        ' Move to the previous record. 
   Loop

最初のループの直後に現在のレコードがないことに注意してください。 BOF プロパティと EOF プロパティの両方に次の特性があります。

  • Recordset を開いたときにレコードが含まれていない場合、BOF と EOF の両方が True になります。

  • BOF または EOF が True のとき、既存のレコードに移動するまでプロパティは True のままで、移動した時点で BOF または EOF の値は False になります。

  • BOF または EOF が False で、Recordset 内のただ 1 つのレコードが削除されたとき、別のレコードに移動するまでプロパティは False のままであり、移動した時点で BOF と EOF の両方が True になります。

  • 少なくとも 1 つのレコードを含む Recordset を作成した時点または開いた時点では、先頭のレコードがカレント レコードであり、BOF と EOF はどちらも False です。

  • MovePrevious メソッドを使用するときに先頭のレコードがカレント レコードだと BOF は True に設定されます。 BOF が True のときに MovePrevious を使用すると、実行時エラーが発生します。 この場合、BOF は True のままであり、カレント レコードは存在しません。

  • 同様に、Recordset の最終レコードを超えて移動すると、EOF プロパティの値が True に変化します。 EOF が True のときに MoveNext メソッドを使用すると、実行時エラーが発生します。 この場合、EOF は True のままであり、カレント レコードは存在しません。

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