Power BI で相対時間のスライサーおよびフィルターを作成する
適用対象: Power BI Desktop Power BI サービス
新しい高速更新シナリオでは、より小さな時間枠をフィルター処理する機能が便利な場合があります。 相対時間スライサーまたは相対時間フィルターを使用して、データ モデルの任意の日付または時間列に時間ベースのフィルターを適用することができます。 たとえば、相対時間スライサーを使用すると、過去の数分または数時間以内のビデオ ビューのみを表示できます。
相対時間機能は、ページの自動更新機能と一緒に使用する必要はありません。 ただし、多くの相対時間シナリオは、ページの自動更新機能と組み合わせてうまく使用できます。
注意
相対時間のフィルターまたはスライサーをページまたはレポート レベルで適用するとき、共有 "アンカー" 時間を使用すると、そのページまたはレポートのすべてのビジュアルがまったく同じ時間範囲にフィルターされます。 ビジュアルの実行時間は多少異なる場合があるため、この共有アンカー日時によって、ページ全体またはレポート全体でビジュアルが確実に同期されます。 詳細については、アンカー時間に関する記事を参照してください。
相対時間のスライサーまたはフィルターを作成する
この機能を有効にした後、日付または時間フィールドをスライサーのフィールド ウェルまたは [フィルター] ペインのドロップ ゾーンにドラッグ アンド ドロップできます。
スライサーの作成
日付または時刻のフィールドをキャンバスにドラッグします。
[スライサー] の視覚化の種類を選択します。
フィルターを作成する
- 日付または時刻フィールドを [フィルター] ペインの [この視覚化のフィルター]、[このページのフィルター]、または [すべてのページのフィルター] セクションにドラッグします。
相対時間を設定する
スライサーを選択し、[書式] ペインの [ビジュアル]>[スライサーの設定]>[オプション] で、[スタイル] を [相対時間] に変更します。
スライサーでは、次のようになります。
フィルター カードでは、次のようになります。
この新しいフィルターの種類を使用すると、[前回]、[次回]、または [今回] の期間に基づいてフィルター処理できます。
整数と時間単位を使用して、時間枠を指定します。 [分] または [時間] を指定します。
キャンバス上のスペースを節約する必要がある場合は、[フィルター] ペインでフィルター カードとして相対時間フィルターを作成することもできます。
アンカー時間について
フィルターがページ レベルまたはレポート レベルで適用された場合、そのページまたはレポートのすべてのビジュアルは、正確に同じ時間範囲に同期されます。 これらのクエリは、アンカー時間と呼ばれる時間を基準としてすべて発行されます。 アンカー時間は、次の条件で自動的に更新されます。
- 最初のページ読み込み。
- 手動更新。
- 自動または変更の検出によるページ更新。
- モデルの変更。
アンカー時間の例外
- Q&A ビジュアルを使用した相対時間フィルターは、Q&A ビジュアルを標準ビジュアルに変換しない限り、このアンカー時間を基準としません。 ただし、主要なインフルエンサや分解ツリーなどのその他の AI ビジュアルは、アンカー時間と同期されます。
- また、相対日付のフィルターとスライサーは、相対時間フィルターが存在しなければ、アンカー時間を基準としません。 相対日付フィルターと相対時間フィルターが同じページにある場合、相対日付フィルターはアンカー時間に従います。
考慮事項と制限事項
現在、相対時間スライサーおよびフィルターには、次の考慮事項と制限事項が当てはまります。
タイム ゾーンの考慮:Power BI のデータ モデルには、タイム ゾーン情報が含まれていません。 モデルは時間を保存できますが、タイム ゾーンの指定はありません。 スライサーとフィルターは、常に協定世界時 (UTC) の時刻に基づいています。 レポートでフィルターを設定して、別のタイム ゾーンにいる同僚に送る場合、双方とも同じデータが表示されます。 ご自分または仕事仲間が同じ UTC タイム ゾーンを使用していない場合は、両者が体験する時刻のずれを考慮する必要があります。 クエリ エディターを使用して、キャプチャされたデータを現地のタイム ゾーンから UTC に変換してください。
この新しいフィルターの種類は、Power BI Desktop、Power BI サービス、Power BI Embedded、および Power BI モバイル アプリでサポートされています。 ただし、[Web に公開] ではサポートされていません。
クエリ キャッシュ:クライアント キャッシュが使用されます。 たとえば、"最後の 1 分"、"最後の 5 分" を指定してから "最後の 1 分" に戻すとします。そのときに、ページを更新したりページが自動的に更新されたりしない限り、最初に実行したときと同じ結果が表示されます。