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改ページ対応レポートの実行に関する問題のトラブルシューティング

レポート プロセッサにより、レポート データが取得された後、データとレイアウト情報が結合されます。 結合されたデータとレイアウトのコンテキストで、式を持つ各レポート アイテム プロパティが評価されます。

レポート データとレイアウト情報が結合されると、コンパイル済みのレポートがレポート レンダラーに送信されます。 たとえば、レポートをローカルでプレビューする場合、HTML レンダラーを使用してコンパイル済みのレポートが表示されます。 このトピックは、レポートの処理と表示に固有の問題のトラブルシューティングに役立ちます。

レポート定義が無効です

実行時に、レポート プロセッサはレポート定義のデータ要素とレイアウト要素を結合し、レポート アイテム プロパティの式を評価します。

レポート プロセッサは、レポート定義 (.rdl ファイル) が .rdl ファイルの先頭の名前空間宣言で指定されているスキーマに準拠していることを確認します。

また、実行時に評価されるレポートの式は、レポートのデータとレイアウトを正しく結合できるようにする一連のルールに従っている必要があります。 レポート プロセッサで問題が検出されると、次のメッセージが表示されることがあります: レポート <report name> の定義が無効です。

レポート アイテムの式は、現在のデータセット スコープ、または集計内の場合は指定されたデータセット スコープ内のフィールドしか参照できない

以下を参考にすると、エラーの原因の特定が容易になります。

  • レポートに複数のデータセットがある場合、レポート本文のテキスト ボックスの集計式でスコープ パラメーターを指定する必要があります。 たとえば、「 =First(Fields!FieldName.Value, "DataSet1") 」のように入力します。

スコープ パラメーターを指定するには、レポート アイテムのスコープ内にあるデータセット、データ領域、またはグループの名前を指定します。 詳細については、次の記事を参照してください。

オブジェクトの名前は 0 より大きく、256 文字以下である必要があります

レポート定義では、オブジェクト識別子の長さが 256 文字に制限されます。 識別子は、大文字と小文字を区別し、CLS に準拠する必要があります。 名前は文字で始まる必要があります。また、名前には、文字、数字、またはアンダースコア (_) を使用し、空白は使用しないでください。 たとえば、テキスト ボックスの名前やデータ領域の名前は、これらのガイドラインに準拠している必要があります。

オブジェクトの名前を変更するには、プロパティ ペインのツール バーで、ドロップダウン リストから目的のアイテムを選択し、[名前] までスクロールして、有効なオブジェクト名を入力します。

テキスト ボックスに "#エラー" と表示される

実行時にレポート プロセッサがレポート アイテム プロパティの式を評価し、データ型の変換エラーやスコープ エラーなどを検出すると、"#エラー" メッセージが表示されます。

データ型エラーは、通常、既定のデータ型または指定されたデータ型がサポートされていないことを意味します。 スコープ エラーは、指定されたスコープが式の評価時に使用できなかったことを意味します。

この "#エラー" メッセージが表示されないようにするには、原因となっている式を書き直す必要があります。 問題の詳細を調べるには、詳細なエラー メッセージを表示してください。

レポートに余分な空白 (空白ページなど) が表示される

レポート アイテムは、レポートの一部として定義された空白を保持するようレポートの処理中に自動的に調整されます。 レポート デザイン ビュー上の空白は保持されます。 レポート デザイン画面では、白色の背景は、レポートの閲覧、エクスポート、または印刷時に、対象の媒体に応じて保持される空白を表します。

レンダリング時の空白と改ページの相互作用

レポートを表示する場合、またはレポートをファイル形式にエクスポートする場合は、関連する表示拡張機能によってレポートが処理され、指定されたファイル形式に保存されます。 各表示拡張機能では、特定の規則に従ってレポートの空白が処理されます。 また、空白は、ページ設定プロパティ、レポート アイテムに設定された改ページ、レポート本文に配置されたレポート アイテムの相対位置、特定のレポート アイテムの KeepTogether プロパティ、およびレポート アイテムが親コンテナーに含まれるかどうかの影響も受けます。

レポートの幅が原因で生じる余分なページをなくすには、レポート デザイン画面の端を、最も外側のレポート アイテムに合わせるようにドラッグします。 左から右に読むレポート レイアウトの場合は、右端を最も外側のレポート アイテムと揃えるようにドラッグします。 詳細については、「 レンダリングの動作」を参照してください。

レポートの最後に空白が保持されない

Reporting Services には、レポートの最後にある空白を保持するか削除するかを制御できるオプションが用意されています。

レポートの最後にある空白を保持するには、レポートを選択してプロパティ ペインで [ConsumeContainerWhitespace] までスクロールし、「False」と入力します。

レポートを別の形式にエクスポートすると、レイアウトが変化する

レポートを実行した後は、Excel、Word、PDF など、レポートを別の形式にエクスポートできます。 レポートのエクスポート先の形式に応じて特定の規則や制限が適用されることがあります。 多くの制限には、レポートの作成時に考慮することにより対処可能です。 場合によっては、レポートで若干異なるレイアウトを使用する、レポート内へのアイテムの配置を工夫する、レポートのフッターを 1 行のテキストに制限するなどの作業が必要になります。 組み込みの RenderFormat グローバルを使用することにより、条件に応じてレンダラーごとに異なるレポート レイアウトを使用することもできます。 このほかに、エクスポート先の形式で改ページを管理したり、Excel のワークシート タブに名前を付けたりするのに役立つ組み込みのグローバルもあります。 詳細については、「 レポートのエクスポート 」および「 組み込み Globals および Users 参照の使用」を参照してください。

すべてのレポート データを 1 ページで表示する方法

過剰な量のデータがないレポートの対話型の表示エクスペリエンスの場合は、すべてのデータを 1 ページに表示できます。

ソフト改ページ レンダラーですべてのデータを 1 ページで表示するには、レポート プロパティの InteractiveHeight を 0 に設定します。 ソフト改ページ レンダラーでは、既存の改ページは無視されます。

Note

改ページが含まれていないレポートでは、レポート全体が処理されるまで最初のページが表示されません。

レンダラーのカテゴリの詳細については、「 レンダリングの動作」を参照してください。

"セッションの期限が切れました" というメッセージが表示されるのはなぜですか?

改ページ対応レポートを Power BI サービスで表示すると、セッションがタイムアウトになり、"セッションの期限が切れました" という通知が表示されることがあります。

セッションは、10 分間の非アクティブ状態の後、またはそれより早く、デバイスがロックされたか非アクティブになったときにタイムアウトします。

"Analysis Services との通信でエラーが発生しました" というメッセージが表示されるのはなぜですか?

Power BI DirectQuery データセットをソースとして使用する場合、改ページ対応レポートは 600 秒後にタイムアウトになります。 600 秒後に、次のエラーが表示されます。

"Analysis Services との通信でエラーが発生しました。 データ ソースを使用でき、資格情報が正しいことを確認してください。 接続がタイムアウトしたか、または失われました。"

改ページ対応レポートが 10 分を超えて実行される場合は、XMLA エンドポイントを使用して Power BI セマンティック モデルに接続することをお勧めします。