開発中とテスト中のドライバーへの署名

64 ビット バージョンの Windows を実行しているコンピューターにドライバーをインストールする前に、ドライバー パッケージに署名する必要があります。テスト用に、一般リリース用の署名よりも緩やかな形式でドライバー パッケージにテスト署名することができます。

Microsoft Visual Studio では、テスト署名は既定で有効になっています。「テンプレートを使った KMDF ドライバーの作成」の説明に従って、KMDF ドライバー ソリューションを作成したとします。ソリューションをビルドすると、ドライバー パッケージにテスト署名されたことが [出力] ウィンドウに表示されます。

[出力] ウィンドウのスクリーン ショット

手動でのテスト署名の有効化

テスト署名を手動で有効にするには、次の手順を実行します。

  1. Visual Studio で、ドライバー パッケージ プロジェクトのあるソリューションを開きます。ドライバー パッケージ プロジェクトを右クリックし、[プロパティ] をクリックします。

  2. パッケージのプロパティ ページで、[構成プロパティ]、[ドライバーの署名]、[全般] の順に移動します。[Sign Mode] (署名モード) ドロップダウン リストで、[Test Sign] (テスト署名) をクリックします。

  3. パッケージのプロパティ ページで、[構成プロパティ]、[Inf2Cat] (Inf2Cat)、[全般] の順に移動します。[Run Inf2Cat] (Inf2Cat の実行) ドロップダウン リストで、[はい] をクリックします。

署名されたドライバー パッケージの表示

ソリューションをビルドした後、エクスプローラーで、ドライバー パッケージを含むフォルダーに移動します。パッケージ内のファイルの 1 つはカタログ ファイルです。カタログ ファイルには、パッケージのデジタル署名が含まれています。署名されたパッケージ内のファイルを表示する例については、「テンプレートを使った KMDF ドライバーの作成」をご覧ください。

署名証明書の共有

ドライバー パッケージにテスト署名すると、Visual Studio は署名証明書 (PFX ファイル) を作成し、ホスト コンピューター上の署名ストアにインポートします。テスト署名されたドライバー パッケージをテスト コンピューターに展開すると、Visual Studio は検証証明書 (CER ファイル) をテスト コンピューターにコピーします。他のホスト コンピューター上でドライバーをビルドしている開発者と証明書を共有する場合は、検証証明書ではなく、署名証明書を共有する必要があります。

署名証明書を共有するには、次の手順を実行します。

  • Visual Studio の [ソリューション エクスプローラー] ウィンドウで、ドライバー パッケージ プロジェクトを右クリックして、[プロパティ] をクリックします。

  • パッケージのプロパティ ページで、[構成プロパティ]、[ドライバーの署名]、[全般] の順に移動します。[テスト証明書] フィールドで、[ストアから選択] を選択します。

  • [証明書の選択] ダイアログ ボックスで、テスト署名証明書を探します。証明書の名前は "WDKTestCert yourName" のようになります。テスト署名証明書を選択して、[プロパティ] をクリックします。[詳細] タブで、[ファイルへコピー] をクリックします。

  • 証明書のエクスポート ウィザードの指示に従って、PFX ファイルをエクスポートします。秘密キーをエクスポートするかどうかを確認するメッセージが表示されたら、[はい、秘密キーをエクスポートします] をクリックします。

  • エクスポートされた PFX ファイルを他の開発者と共有します。

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