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ドライバーの開発、テスト、および展開

Windows Driver Kit (WDK) 8 以降、Windows ドライバーの開発環境と Windows デバッガーは Microsoft Visual Studio に統合されています。この統合されたドライバー開発環境では、ドライバーのコーディング、ビルド、パッケージ化、展開、デバッグ、テストに必要なツールのほとんどが Visual Studio のユーザー インターフェイスに用意されています。 これは、ドライバーのライフ サイクルのさまざまな段階がスタンドアロンのツールと共に独立したタスクとして実行されていた、Windows Driver Kit (WDK) の以前のリリースと一線を画すものです。

このビデオでは、Visual Studio への WDK の統合について説明します。

統合開発環境をセットアップするには、まず Visual Studio をインストールしてから WDK をインストールします。Visual Studio と WDK の入手方法について詳しくは、こちらをご覧ください。Debugging Tools for Windows は、WDK のインストールに含まれています。詳しくは、Debugging Tools for Windows のダウンロードとインストールに関するページをご覧ください。

WDK 8 で使われるビルド ユーティリティは MSBuild.exe で、以前のリリースで使われていたビルド ユーティリティとは異なります。 (以前のリリースで使われていたのは Build.exe で、コマンド ライン環境でのみ使用できました。)MSBuild は、Visual Studio ユーザー インターフェイスとコマンド ライン ツールの両方で使うことができます。WDK の以前のリリースを使って作られたドライバー プロジェクトは、Sources (場合によっては Dirs) ファイルを使ってプロジェクトまたはプロジェクトのグループを記述していました。Visual Studio 環境で作られたドライバーでは、Sources ファイルや Dirs ファイルではなく、Project ファイルと Solution ファイルが使われます。Visual Studio 環境には、Sources ファイルと Dirs ファイルを Project ファイルと Solution ファイルに変換するツールが用意されています。

Visual Studio 開発環境には、次のテンプレートが用意されています。

  • 新しいドライバー
  • ドライバー パッケージ
  • 新しいテスト
  • 既存のテストの拡張
  • カスタム ドライバーの展開スクリプト

Visual Studio 環境では、ビルド プロセスが自動的にドライバー パッケージを作成して署名するように、ビルド プロセスを構成することができます。Visual Studio で静的分析ツールと実行時分析ツールを利用できます。ドライバーが再ビルドされるたびに、自動的にドライバーがテスト用のターゲット コンピューターに展開されるように、ターゲット コンピューターを構成できます。Visual Studio で、ターゲット コンピューターに対してカーネル モード デバッグ セッションを確立できます。豊富な実行時テストのセットから選択することも、独自のテストを作成することもできます。

これらのトピックは、ドライバーの開発、展開、テストに含まれるさまざまなタスクを Visual Studio を使って実行する方法を示しています。