TableAdapter クエリの構成ウィザード
TableAdapter クエリの構成ウィザードでは、TableAdapter に追加できるクエリを作成して編集できます。 TableAdapter クエリは、TableAdapter に関連付けられたデータ テーブルと同じスキーマに準拠したデータを返す (またはスカラー値を返す)、任意の有効な SQL クエリまたはストアド プロシージャです。 ウィザードを完了すると、TableAdapter にメソッドが追加され、このメソッドを呼び出すとクエリが実行されます (たとえば、CustomersTableAdapter.FillByCity(NorthwindDataSet.Customers, "Seattle")
)。
ウィザードの実行
クエリをデータセット デザイナーにドラッグするか、または既存のクエリを構成します (最初のクエリの下にある任意のクエリ)。
TableAdapter の最初のクエリは TableAdapter のメイン クエリです。 メイン クエリを編集すると、TableAdapter 構成ウィザードが開き、TableAdapter のデータ テーブルのスキーマが編集されます。 メイン クエリの下にあるすべてのクエリは追加のクエリであり、TableAdapter クエリの構成ウィザードで設定されます。 ウィザードを実行する方法の詳細については、「方法 : TableAdapter クエリの構成ウィザードを開始する」を参照してください。
データ接続の選択
接続の一覧から既存の接続を選択するか、[新しい接続] をクリックして、データベースへの接続を作成します。
[接続のプロパティ] ダイアログ ボックスへの入力を完了すると、[接続の詳細情報] 領域に、選択したプロバイダーと接続文字列に関する読み取り専用の情報が表示されます。
アプリケーション構成ファイルへの接続文字列の格納
接続文字列をアプリケーション構成ファイルに格納するには、[次の名前で接続を保存する] をオンにします。 接続の名前を入力するか、あらかじめ入力されている既定の名前を使用します。
接続文字列をアプリケーション構成ファイルに保存すると、データベース接続の変更時のアプリケーションの保守プロセスが簡単になります。 データベース接続に変更が加えられた場合は、アプリケーション構成ファイル内の接続文字列を編集できます。 この方法を使うと、ソース コードを編集してアプリケーションを再コンパイルする必要はありません。 アプリケーション構成ファイル内の接続文字列を編集する方法については、「方法: 接続文字列を保存および編集する」を参照してください。
重要
情報は、アプリケーション構成ファイル内にプレーンテキストとして格納されます。 機密情報への未承認アクセスの可能性を減らすために、データを暗号化できます。 詳細については、「Encrypting and Decrypting Data」を参照してください。
[SQL ステートメントを使用する]
ここでは、[SQL ステートメントを使用する] オプションを選択した場合に、TableAdapter クエリの構成ウィザードを完了する方法について説明します。
[クエリの種類の選択]
ウィザードでは、アプリケーションの要件に応じていくつかの種類のクエリを作成します。 データ (データ テーブル) の行を返す SELECT クエリか、またはスカラー値 (Count
、Sum
などの単一の値) を返す SELECT クエリを選択できます。
[クエリの種類の選択] ページでは、利用可能なクエリの一覧から、作成するクエリの種類を選択します。
注意
INSERT、UPDATE、または DELETE の各ステートメントを作成しても、TableAdapter の Update
メソッドを呼び出すときに使用する TableAdapter のコマンドは置き換えられません。 たとえば、クエリの種類として UPDATE を選択すると、このウィザードの後半で指定する名前の新しいクエリが作成されます。 TableAdapter のこの名前のメソッドを呼び出すことにより、このクエリを実行します。 TableAdapter の Update
メソッドを呼び出すと、元の TableAdapter を構成したときに作成したステートメントが実行されます。
[SQL <クエリの種類> ステートメントの指定]
[SQL <クエリの種類> ステートメントの指定] ページでは、クエリを呼び出したときに実行される SQL ステートメントを入力します。
ヒント
このウィザードを使用すると、SQL クエリを作成するためのビジュアル ツールであるクエリ ビルダーにアクセスできます。 クエリ ビルダーを開くには、[クエリ ビルダー] をクリックします。
[生成するメソッドの選択]
このページには、このウィザードでクエリに作成するメソッドを選択するために、次のオプションが用意されています。
[DataTable にデータを格納する]
データ テーブルにデータを読み込むメソッドを作成します。 このメソッドを呼び出すときにデータ テーブルの名前をパラメーターとして渡し、返されたデータをデータ テーブルに読み込みます。
[メソッド名] ボックスの既定の名前を変更することもできます。 わかりやすい名前を付けると、コードでこのクエリを使用するときに役立ちます。
[DataTable を返す]
データが読み込まれたデータ テーブルを返すメソッドを作成します。 アプリケーションによっては、既存のデータ テーブルにデータを読み込む方法に比べ、データが読み込まれたデータ テーブルを返す方法がより適している場合があります。
[メソッド名] ボックスの既定の名前を変更することもできます。
[関数名の選択]
関数の名前を入力します。 TableAdapter クエリを作成すると、ここで指定した名前のメソッドが TableAdapter に追加されます。 クエリを実行するには、このメソッドを呼び出します。 わかりやすい名前を付けると、コードでこのクエリを使用するときに役立ちます。
注意
新しいストアド プロシージャを作成する場合は、2 つの名前の指定を求められます。 最初の名前は、データベースに作成するストアド プロシージャの名前です。2 番目の名前は、このストアド プロシージャを実行するときに呼び出す TableAdapter のメソッドの名前です。
[新しいストアド プロシージャの作成]
ここでは、[新しいストアド プロシージャの作成] オプションを選択する場合に、TableAdapter クエリの構成ウィザードを完了する方法について説明します。
[ストアド プロシージャの生成] ページで、ストアド プロシージャを呼び出すときに実行する SQL ステートメントを入力します。
注意
このウィザードを使用すると、SQL クエリを作成するためのビジュアル ツールであるクエリ ビルダーにアクセスできます。 クエリ ビルダーを開くには、[クエリ ビルダー] をクリックします。
[ストアド プロシージャの作成] ページで、次の操作を行います。
新しいストアド プロシージャの名前を入力します。
基になるデータベースにストアド プロシージャを作成するかどうかを指定します。
注意
データベースにストアド プロシージャを作成できるかどうかは、そのデータベースのセキュリティ設定に応じて決まります。
[ウィザードの結果] ページに、TableAdapter クエリの作成結果が表示されます。 ウィザードで問題が発生すると、このページにエラー情報が表示されます。
[既存のストアド プロシージャを使用]
ここでは、[既存のストアド プロシージャを使用] オプションを選択する場合に、TableAdapter クエリの構成ウィザードを完了する方法について説明します。
このウィザードの [既存のストアド プロシージャの選択] ページで、ドロップダウン リストから既存のストアド プロシージャを選択します。
選択したストアド プロシージャの [パラメーター] と [結果] が、参照用として表示されます。
[次へ] をクリックします。
[ストアド プロシージャが返すデータの型の選択]
選択したストアド プロシージャによって返されるデータ型に応じて、ウィザードで作成される TableAdapter メソッドが決まります。
このクエリで返すデータ型を選択します。
[テーブル データ] を選択すると、前述の [生成するメソッドの選択] ページが開きます。このページでは、作成するメソッドの種類、メソッド名、およびページング サポートを指定できます。
[単一値] を選択すると、単一の値を返す型指定されたメソッドが作成されます。 このオプションを選択すると、前述の [関数名の選択] ページが開きます。
[値なし] を選択すると、ストアド プロシージャを実行してもデータが返されない、型指定されたメソッドが作成されます。 このオプションを選択すると、前述の [関数名の選択] ページが開きます。
[ウィザードの結果]
[ウィザードの結果] ページに、TableAdapter クエリの作成結果が表示されます。 ウィザードで問題が発生した場合は、このページに詳細が表示されます。
参照
TableAdapter の概要
方法 : TableAdapter クエリを編集する
データに関するチュートリアル
Visual Studio でのデータへの Windows フォーム コントロールのバインド
Visual Studio のデータ アプリケーションの概要
Visual Studio でのデータへの接続
アプリケーションでデータを受け取る準備
アプリケーションへのデータのフェッチ
Visual Studio でのデータへのコントロールのバインド
アプリケーションでのデータ編集
データの検証
データの保存