April 2006 DirectX SDK の新しい機能

  • Direct3D 10 テクノロジ プレビュー
  • Windows Vista ゲーム エクスプローラー (Beta)
  • XInput
  • Microsoft クロスプラットフォーム オーディオ作成ツール (XACT)
  • ツール
  • 技術記事の更新

Direct3D 10 テクノロジ プレビュー

Direct3D 10 テクノロジ プレビューでは、次世代グラフィック ハードウェアで稼動するゲームや高性能マルチメディア アプリケーションなどに対応する、一連の最新グラフィック API を紹介しています。このテクノロジ プレビューには、リファレンス情報、概念上の要旨、開発者向けライブラリ、チュートリアル、および Direct3D 10 の使用方法を紹介するサンプルが記載されています。追加コンテンツについては、今後の SDK リリースで紹介します。

April 2006 DirectX SDK の Direct3D 10 テクノロジ プレビューを使って構築されたサンプルとアプリケーションの実行には、Windows Vista February 2006 CTP が必要です。Windows Vista February 2006 CTP は、MSDN サブスクライバーで入手できます。

The D3D10 libraries in the April 2006 DirectX SDK (Reference Rasterizer, Debug Layer, D3DX10) are unchanged from the Direct3D 10 February 2006 Tech Preview Update in the February 2006 DirectX SDK. このリリースでは新しいサンプルも追加されています。後続の SDK でも引き続き一貫した改良が行われる予定です。

このテクノロジ プレビューの既知の制限事項については、Microsoft DirectX SDK の Readme を参照してください。

このドキュメント セットは、C/C++ プログラミング言語を使用している開発者向けに書かれています。

HLSL シェーダー コンパイル

Direct3D10 February 2006 テクニカル プレビューには、新しい HLSL コンパイラ ターゲット ダウンレベル (Direct3D9) シェーダー モデルのプレビュー バージョンが含まれていました。コンパイラ プレビューは更新されており、この SDK ではシェーダー コード生成に一連の変更が加えられています。

Using FXC10.exe included in this SDK, you can try out the new HLSL compiler (with new language features such as Improved Flow Control Management) on Shader Model 3.0 and below. すべての HLSL 最適化および新機能がこのリリースで使用できるようになる訳ではないことに注意してください。生成されたシェーダーは、完全には最適化されません。

サンプル

新しいサンプルでは、追加されたジオメトリ シェーダーのプリズム押し出しとピクセル シェーダーのレイトレーシングを使用した、ダイナミック オブジェクトでのディスプレースメント マッピングが示されています。このテクニックは、オブジェクトの表面やシルエットのディティールを強調するものであり、あらゆる詳細レベルに対してスケーラブルです。

新しいサンプルには、追加されたマルチストリーム レンダリングが示されています。このサンプルは、Direct3D 9 および Direct3D 10 の両方をサポートしています。また、Direct3D 10 バージョンは、マルチインデックス バッファーを使ったマルチストリーム レンダリングも示しています。

一般情報

For more information on the Direct3D10 April 2006 Technology Preview, see the Direct3D 10 documentation. For known limitations of this Technology Preview, refer to the Microsoft DirectX SDK ReadMe.

Direct3D 10 ドキュメントを開くには、[スタート](Start) メニューから [すべてのプログラム](All Programs)、[Microsoft DirectX SDK (April 2006)](Microsoft DirectX SDK (April 2006))、[Documentation for Direct3D 10] の順に選択してください。ReadMe ファイルを開くには、[スタート](Start) メニューから [すべてのプログラム](All Programs)、[Microsoft DirectX SDK (April 2006)](Microsoft DirectX SDK (April 2006))、[Microsoft DirectX SDK ReadMe] の順に選択してください。

Windows Vista ゲーム エクスプローラー (Beta)

Windows Vista Game Explorer ドキュメントは、April で更新されており、Game Definition File Editor の使用に関する新しい情報が追加されています。

Game Explorer のドキュメントを開くには、[スタート](Start) メニューから [すべてのプログラム](All Programs)、[Microsoft DirectX SDK (April 2006)](Microsoft DirectX SDK (April 2006))、[Documentation for Game Explorer] の順に選択してください。

XInput

XInput API は、このリリースで更新されており、次の機能が追加されています。

  • サブタイプからのアーケード スティックおよびホイール コントロールのサポート
  • 新機能の XInputEnable。これによって、フォーカスする変更イベントに応答する XInput 処理の有効/無効を切り替えることができます。

また、XInput DLL の名前が XInput1_1.dll に変更になっています。

Microsoft クロスプラットフォーム オーディオ作成ツール (XACT)

April で更新された XACT には、次のような新機能があります。

  • IXACTSoundBank インターフェイスの IXACTSoundBank::Prepare メソッドおよび IXACTSoundBank::Play メソッドが更新され、再生する指定時間オフセットのシークがサポートされるようになりました。

ツール

PIX

テクスチャー/サーフェス表示のサポートに関して、次のような変更が加えられました。

  • テクスチャー ビューアーを使用して、表示するミップ レベル/面/テクスチャーを選択できるようになりました。
  • チャンネルのコンボ ボックスを使用して、画像チャンネルを個別に、または同時に表示できるようになりました。
  • チャンネル レベルのコントロールを使用して、画像の明るさやコントラストを調整し、高ダイナミック レンジの画像情報を表示できるようになりました。
  • 深度とステンシルの各チャンネルをレンダリング タブで表示したり、または深度/ステンシル サーフェスを直接表示できるようになりました。

頂点/インデックス バッファー表示のサポート

  • ユーザー定義の形式を使用して、頂点バッファーとインデックス バッファーのコンテンツを表示できるようになりました。

Direct3D10 サポートの変更点

  • ID3D10Device の状態を表示できるようになりました。
  • ID3D10StateBlock コンテンツを表示できるようになりました。
  • ID3D10Buffer コンテンツを表示できるようになりました。
  • ID3D10Texture コンテンツを複数の方法で表示できるようになりました。

D3DX9 の変更された UVAtlas パーティション アルゴリズム

このバージョンの D3DX9 では、UVAtlas パーティション アルゴリズムに大幅な変更が加えられており、指定された引き伸ばしのしきい値に対する結果が大幅に向上しています (チャート数が少なくなるなど)。

たとえば、メッシュの Samples\Media\MicroscopeCity\occcity.x を使用して、Feb SDK での結果を比較すると次のようになります。

引き伸ばしのしきい値 チャートの数 (Feb 2006 SDK) チャートの数 (April 2006 SDK)
0.3 228 194
0.166667 403 363
0.01 1880 1109
D3DX9 February 2006 SDK D3DX9 April 2006 SDK

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April の新しいアルゴリズムはさらに計算負荷が高くなっているため、UVAtlas API は 25,000 以上のフェースの場合は、メッシュの入力に以前のアルゴリズムを使用します。また、新しいアルゴリズムは信号に特化されたパラメーター化をサポートしていないので、IMT が選択されている場合はかならず以前のアルゴリズムが使用されます。

また、信号に特化されたパラメーター化のサポートだけでなく、ユーザーによるパフォーマンスや品質の管理も今後のリリースで実現される予定です。

技術記事の更新

さまざまな新しい記事が SDK に追加されました。

関連項目

August 2008 DirectX SDK の新しい機能