DVD サブピクチャ プロパティ セット
DVD サブピクチャ プロパティは、サブピクチャ表示の色、コントラスト、および出力を制御する。
次の情報は、IKsPropertySet メソッドの呼び出しでこのプロパティ セットに使うために必要な定数およびデータ型の情報を示している。GUID (guidPropSet)、プロパティ ID (dwPropID)、およびプロパティのデータ型 (pPropData) の各パラメータの値を提供する。
プロパティ セット GUID | AM_KSPROPSETID_DvdSubPic |
プロパティ ID | 説明 | |
AM_PROPERTY_DVDSUBPIC_COMPOSIT_ON | サブピクチャの表示を有効または無効にする設定専用プロパティ。Microsoft® DirectShow® は、このプロパティに対応する AM_PROPERTY_COMPOSIT_ON ブール型と、このデータ型へのポインタである PAM_PROPERTY_COMPOSIT_ON を定義する。TRUE はサブピクチャを表示することを示し、FALSE は表示しないことを示す。詳細については、Windows 98 DDK の WDM 部分を参照すること。 | |
AM_PROPERTY_DVDSUBPIC_HLI | 色またはコントラストを変更するサブピクチャまたは画面の矩形を指定する設定専用プロパティ。データ型は AM_PROPERTY_SPHLI。「注意」を参照。 | |
AM_PROPERTY_DVDSUBPIC_PALETTE | サブピクチャのパレットを設定する。データ型は AM_PROPERTY_SPPAL。 |
注意
AM_PROPERTY_DVDSUBPIC_HLI プロパティは設定専用である。このプロパティは、色またはコントラストを変更するサブピクチャまたは画面の矩形を指定する。このプロパティは、「DVD-Video の仕様」と異なり、Microsoft DVD ナビゲータがボタンおよびキーボードの情報をすべて解析し、強調表示する矩形を 1 つずつサブピクチャ デコーダに渡す。この結果、強調表示情報がデコーダに送られる回数は、DVD ストリーム内に存在するこの情報の数より多くなる。
強調表示情報はデータ ストリームと非同期に届く。デコーダは、強調表示の開始と終了のタイム スタンプを使って、強調表示情報とそれに関連するサブピクチャ情報を対応付ける (存在する場合)。要求されたタイム スタンプに対応するサブピクチャ ストリーム情報が届かなかった場合、デコーダは、その強調表示情報をサブピクチャに関連しない独立した情報と見なす。この場合、色およびコントラストの情報は、すべて同じ色として処理される。
このデータは完全な DVD ディスク フォーマットではない。Microsoft では、AM_PROPERTY_SPHLI 型の追加の構造体を提供する。この構造体は、このプロパティのパラメータとして渡され、DVD の強調表示情報から得られる現在選択されているボタンを記述する。
DVD ナビゲータは、キーストローク情報をすべて処理し、ボタン状態が変化するたびに新しい強調表示情報を送る。この情報は、一度に 1 つのボタンの 1 モードのみを記述する。ここには、ピクセル座標で表された画面の表示矩形、またはサブピクチャの表示 (ある場合) が含まれる。構造体には、色とコントラストの情報も格納されているが、この情報は現在選択されているボタンの現在の状態のみに対応する。フォーマットは DVD の仕様に定義されている。
強調表示情報には開始と終了のタイム スタンプが格納されている。これらの単位は他のタイム スタンプと同じである。ただし例外が 2 つだけある。0xFFFFFFFF という開始タイム スタンプは、強調表示プロパティが受け取りと同時に有効になることを意味し、0xFFFFFFFF という終了タイム スタンプは、強調表示プロパティを次に受け取るまで有効なことを意味する。
HLISS フィールドは、DVD の仕様に定義されているとおりである。値 0 は、強調表示がすべて無効であり、デコーダでオフにしなければならないことを示す。
要件
Dvdmedia.h をインクルードすること。
参照