IBasicVideo インターフェイス
IBasicVideo インターフェイスを使うと、アプリケーションで転送先矩形、転送元矩形などのビデオ プロパティを設定できる。このインターフェイスはビデオ レンダラ フィルタに実装されるが、フィルタ グラフ マネージャでアプリケーションに公開される。アプリケーションは、常にフィルタ グラフ マネージャからこのインターフェイスを取得する必要がある。
このインターフェイスのメソッドを使う場合、ビデオ レンダラが接続されている必要がある。ビデオが接続されていない場合は、すべてのメソッドが VFW_E_NOT_CONNECTED を返す。ビデオ レンダラに設定されたプロパティは、連続した接続と接続解除の間で保持される。
IBasicVideo インターフェイスは、ビデオ イメージに関連する次の矩形を操作する。
転送元矩形とは、元のイメージで表示される部分のことである。
転送先矩形とは、ビデオ ウィンドウで転送元矩形を受け取る部分のことである。
ビデオ矩形とは、元のビデオ イメージのことである。
つまり、ビデオ レンダラはイメージを転送元矩形に合わせてトリミングし、トリミングした矩形を転送先矩形に合わせて拡大または縮小する。矩形のサイズはすべてピクセル単位で指定する。
IBasicVideo インターフェイスは、IDispatch から継承するメソッド以外に以下のメソッドも公開する。
メソッド | 説明 |
get_AvgTimePerFrame | 連続するフレーム間の平均時間を取得する。 |
get_BitErrorRate | ビデオ ストリームのおおよそのビット エラー レートを取得する。 |
get_BitRate | ビデオ ストリームのおおよそのビット レートを取得する。 |
get_DestinationHeight | 転送先矩形の高さを取得する。 |
get_DestinationLeft | 転送先矩形の x 座標を取得する。 |
get_DestinationTop | 転送先矩形の y 座標を取得する。 |
get_DestinationWidth | 転送先矩形の幅を取得する。 |
get_SourceHeight | 転送元矩形の高さを取得する。 |
get_SourceLeft | 転送元矩形の x 座標を取得する。 |
get_SourceTop | 転送元矩形の y 座標を取得する。 |
get_SourceWidth | 転送元矩形の幅を取得する。 |
get_VideoHeight | ビデオの高さを取得する。 |
get_VideoWidth | ビデオの幅を取得する。 |
GetCurrentImage | レンダラで待機している現在のイメージのコピーを返す。 |
GetDestinationPosition | 転送先矩形を取得する。 |
GetSourcePosition | 転送元矩形を取得する。 |
GetVideoPaletteEntries | ビデオが必要とするカラー パレット エントリを取得する。 |
GetVideoSize | ビデオの本来のサイズを取得する。 |
IsUsingDefaultDestination | レンダラがデフォルトの転送先矩形を使っているかどうかを問い合わせる。 |
IsUsingDefaultSource | レンダラがデフォルトの転送元矩形を使っているかどうかを問い合わせる。 |
put_DestinationHeight | 転送先矩形の高さを設定する。 |
put_DestinationLeft | 転送先矩形の x 座標を設定する。 |
put_DestinationTop | 転送先矩形の y 座標を設定する。 |
put_DestinationWidth | 転送先矩形の幅を設定する。 |
put_SourceHeight | ビデオ矩形の高さを設定する。 |
put_SourceLeft | 転送元矩形の x 座標を設定する。 |
put_SourceTop | 転送元矩形の y 座標を設定する。 |
put_SourceWidth | 転送元矩形の幅を設定する。 |
SetDefaultDestinationPosition | デフォルトの転送先矩形に戻る。 |
SetDefaultSourcePosition | デフォルトの転送元矩形に戻る。 |
SetDestinationPosition | 転送先矩形を設定する。 |
SetSourcePosition | 転送元矩形を設定する。 |