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サウンド コーン

向きを持たないサウンドは、どの向きでも、距離に応じて大きさが決まる。向きのあるサウンドは、その向きに向かったときに最も大きくなる。方向のあるサウンドの大きさを表すモデルを、サウンド コーンと呼ぶ。サウンド コーンは、内部コーンと外部コーンで形成される。外部コーンの角度は、常に内部コーンの角度以上でなければならない。

内部コーン内の角度では、サウンドのボリュームは、バッファの基本的なボリューム、リスナーからの距離、リスナーの向きなどを考慮して、コーンがない場合と同じになる。

外部コーンの外側の角度では、アプリケーションによって設定された係数によって通常のボリュームが減衰される。外部コーンのボリュームは、デフォルトのボリュームである 0 からの減衰を表すので、1/100 dB 単位の負の数で表される。

内部コーンと外部コーンの間の角度は、内部ボリュームから外部ボリュームにトランジションする範囲である。角度が増加するにつれて、ボリュームは小さくなる。

次の図は、サウンド コーンの概念を示している。

サウンド コーン

すべての 3D サウンド バッファはサウンド コーンを備えている。しかし、デフォルトでは、外部ボリュームは減衰せず、内部コーンと外部コーンの角度はどちらも 360 度なので、バッファは全方向の音源として動作する。アプリケーションがこれらの値を変更しない限り、サウンドには見かけの向きはない。

サウンド コーンを適切に設計すると、アプリケーションに劇的なエフェクトが追加される。たとえば音源を部屋の中央に置き、音源の方向を廊下に面して開いたドアの向きに設定する。次にそのドアの幅に合わせて内部コーンの角度を設定する。外部コーンをそれより少しだけ広く設定し、外部コーンのボリュームを聴取不可能に設定する。リスナーが廊下を歩き、ドアの近くまで来るとサウンドが聞こえ始める。そして開いているドアの正面に来るとサウンドは最大になる。

参照