次の方法で共有


DirectX 9.0 の新機能

  • Video Mixing Renderer フィルタ 9 (VMR-9)。この新しい、再頒布可能なレンダリング フィルタの概念および設計は、Microsoft Windows XP で利用可能な VMR に似ている。VMR-9 は元の VMR ("VMR-7" と呼ばれる) よりも強力で、DirectX 9.0 グラフィックス機能と完全な互換性があり、非インターレース化および ProcAmp コントロール (輝度、コントラスト、色相、彩度) のサポートが向上している。

  • MPEG-2 セクションおよびテーブル フィルタ。この新しいフィルタによって、アプリケーションは MPEG-2 トランスポート ストリームから PSI テーブルを取得できる。

  • Microsoft TV テクノロジは、DVB-S (衛星) に加えて、DVB-T (地上波) および DVB-C (ケーブル) をサポートするようになった。詳細については、「BDA ネットワーク プロバイダ フィルタ」を参照すること。

  • DirectX ビデオ アクセラレーションでの新しい非インターレースのサポート。

  • DV ビデオ デコーダ フィルタでの新しい非インターレースのサポート。DV デコーダ フィルタは、インターレース出力と共に、非インターレース出力をサポートするようになった。この機能により、VMR は非インターレース化を実行でき、レンダリング品質を向上させることができる。この機能には、DirectShow API の変更は関係していない。

  • 新しいエンコーダ API の仕様。エンコーダ API は、ソフトウェア エンコーダまたはハードウェア エンコーダがアプリケーションやデバイス ドライバと通信するための、規格やフォーマットに中立的な方法を定義する。詳細については、「エンコーダ API」を参照すること。

  • 新しいインターフェイスである IGetCapabilitiesKey をフィルタで実装すると、アプリケーションでフィルタの能力を問い合わせることができるようになる。

  • DirectShow 編集サービス (DES) は、プラグイン ビデオ サイズ変更フィルタをサポートするようになった。詳細については、「カスタム ビデオ リサイザの提供」を参照すること。

  • DVD グラフ ビルダを利用すれば、アプリケーションから IDvdGraphBuilder::RenderDvdVideoVolume メソッドを通して VMR-9 を使うことができる。DVD ナビゲータは、早送り中のオーディオの再生をサポートするようになった。この機能をサポートするデコーダでは、オーディオ トラックのピッチを上げずに、1 倍速より速い速度でムービーを見ることができる。

  • AmCap サンプル アプリケーションは現在、MPEG-2 のコンテンツをストリームするアナログ TV チューナーなどからの、MPEG-2 プログラム ストリーム入力をサポートする。

  • GraphEdit ユーティリティの強化。

  • Profile Enumerator と呼ばれる新しいユーティリティ プログラムは、マシンにインストールされている Windows Media® システム プロファイルに関する情報を表示する。このプログラムは [SDK ルート]\bin\DXUtils にある。

  • Windows XP 以前のプラットフォームで AVStream ドライバの開発および実行時サポートが向上し、Windows XP の機能とほぼ同等になっている。AVStream とコア カーネル ストリーミングの動作には異なる点がいくつかあり、次のリリースで完全にドキュメント化される予定である。これらの相違点に関する暫定的なドキュメントについては、DirectX ベータ サイトから Microsoft に問い合わせること。

  • アナログ TV チューナー フィルタは、レジストリによる新しいチャンネル周波数の追加をサポートするようになった。この機能は、チャンネル周波数のオーバーライドを追加する既存のメカニズムを拡張する。詳細については、「国際アナログ テレビのチューニング」を参照すること。

  • 新しいサンプル。SDK に新しいサンプルがいくつか追加されている。

    • AudioBox。Jukebox サンプルに似たオーディオ専用のメディア プレーヤ。
    • CompressView。このサンプルは、別の圧縮形式を使ってオーディオまたはビデオ ファイルを再圧縮する方法を示している。
    • CaptureTex9。ライブ ビデオを Direct3D 9 テクスチャ サーフェイス (波打つ旗) にキャプチャする。
    • DSNetwork フィルタ サンプル。このサンプル フィルタはマルチキャスト MPEG-2 トランスポート ストリームを送受信する。
    • GrabBitmaps。このサンプルはビデオ ストリームからビットマップを取得する方法を示している。
    • メトロノーム フィルタ サンプル。このサンプル フィルタは、基準クロックの実装方法を示す。このフィルタはマイクの入力を使ってオーディオ スパイク (クリック、拍手、または咳など) を聴き取り、それを使ってクロック レートを決定する。すばやく手をたたいたり、ゆっくり手をたたくことによって、ビデオの再生速度も変化する。
    • PlayDVD。新しい DVD プレーヤのサンプル。
    • PSI パーサー フィルタ サンプル。このサンプル フィルタは、MPEG-2 トランスポート ストリームからプログラム情報を取得する方法を示している。
    • プッシュ ソース フィルタ サンプル。このサンプルは、メモリ内のビデオ データをフィルタ グラフに導入するさまざまな方法を示す 3 つのソース フィルタで構成されている。
    • RenderLog。このサンプルは、メディア ファイルをレンダリングするときの DirectShow の進捗状況のテキスト ログを作成する。IGraphBuilder::RenderFile を呼び出したときにエラーが発生した場合は、このツールを使ってレンダリング ログを作成および表示できる。
    • RGB フィルタ サンプル。このサンプルはテストに役立ついくつかのフィルタを含んでいる。
    • Texture3D9。Microsoft DirectX 9.0 テクスチャ サーフェイス上にビデオを描画する。このサンプルは Direct3D Tutorial05 サンプルを基にして、Direct3D9 サーフェイス上にビデオをレンダリングするためのサポートを追加している。
    • TransViewer。このサンプルを使うと、システムにインストールされている DirectShow 編集サービス (DES) のすべてのトランジションをプレビューできる。

    次の新しいサンプルは VMR-7 のさまざまな機能を示している。これらのサンプルは、[sdkroot]\DXSDK\Samples\C++\DirectShow\VMR フォルダに収められている。

    • Blender。複数のビデオ ストリームをミキシングおよびブレンディングする方法を示している。
    • MonitorInfo。ユーザーのシステムで利用できるモニタに関する情報を表示する。
    • Pip。VMR を使ってピクチャインピクチャ エフェクトを作成する方法を示す。
    • テキスト サンプル。ビデオ上にアルファ ブレンディングされたテキストを表示する。
    • Ticker。Text サンプルを拡張する。このサンプルは、ビデオの下部に水平方向にスクロールするテキストを描画する。
    • VMRMulti。Direct3D のバックグラウンド上で複数のビデオ ファイルを再生する。
    • VMRXclBasic。排他モードでビデオを再生する方法を示す。
    • ウォーターマーク サンプル。ビデオ上にアルファ ブレンディングされたビットマップを配置する。
    • ウィンドウレス サンプル。VMR を使った基本的な再生を示す。

    次の新しいサンプルは VMR-9 のさまざまな機能を示している。これらのサンプルは、[sdkroot]\DXSDK\Samples\C++\DirectShow\VMR9 フォルダに収められている。

    • BitmapMix。VMR-9 のウィンドウレス モードを使って、Direct3D サーフェイス上で、アルファブレンド ビットマップ アニメーションと実行中のビデオをブレンディングするインタラクティブ ビデオ プレーヤ。
    • Blender。複数のビデオ ストリームをミキシングおよびブレンディングする方法を示している。
    • MonitorInfo。ユーザーのシステムで利用できるモニタに関する情報を表示する。
    • MultiVMR9。この 3 つのサンプルのセットは、複数グラフの環境でカスタム VMR-9 アロケータ プレゼンタを使う方法を示している。
    • Pip。VMR を使ってピクチャインピクチャ エフェクトを作成する方法を示す。
    • テキスト サンプル。ビデオ上にアルファ ブレンディングされたテキストを表示する。
    • Ticker。Text サンプルを拡張する。このサンプルは、ビデオの下部に水平方向にスクロールするテキストを描画する。
    • VMR9Allocator。VMR-9 用のカスタム アロケータプレゼンタを実装する。
    • VMRPlayer。VMR-9 のウィンドウレス モードを使って、1 つか 2 つの実行中のビデオと静的イメージをブレンドする。
    • ウォーターマーク サンプル。ビデオ上にアルファ ブレンディングされたビットマップを配置する。
    • ウィンドウレス サンプル。VMR を使った基本的な再生を示す。
  • 削除されたサンプル :

    • JukeboxASF は削除され、Windows Media™ のサポートが Jukebox サンプルに追加された。
  • オーディオ ファイルやビデオ ファイルの再生用のマネージ コード。Microsoft.DirectX.AudioVideoPlayback マネージ コード名前空間は、オーディオおよびビデオ メディアの再生および簡単な制御を提供する。詳細については、DirectX の DirectX マネージ コンポーネントのドキュメントを参照すること。