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API の機能 (Direct3D 10)

Direct3D 10 グラフィックス パイプラインでは基本的なアーキテクチャが変更されており、次世代ゲームや 3D マルチメディア アプリケーションを強化するハードウェアやソフトウェアで、新たに再構築されています。このパイプラインでは、Windows Vista Display Driver Model (WDDM) が使用されており、仮想 GPU メモリーなど、パフォーマンスや動作の機能強化が可能になっています。

Direct3D 9 に慣れている開発者は、Direct3D 10 で次のような機能強化やパフォーマンス向上が行われていることに気付くでしょう。

  • 新しいジオメトリ シェーダー ステージでプリミティブ全体を処理する機能。
  • ストリーム出力ステージを使用して、パイプラインで生成された頂点データをメモリーに出力する機能。
  • 5 個の固定ステート オブジェクトによるパイプラインのステートの編成。パイプラインの短期間での構成が可能になります。
  • 定数バッファーでのシェーダー定数の編成。シェーダー定数データの提供に必要な帯域幅のオーバーヘッドが最小限に抑えられます。
  • ジオメトリ シェーダーによる、プリミティブ単位のマテリアル スワッピングやセットアップを実行する機能。
  • 新しいリソース タイプ (シェーダーからインデックス指定可能なテクスチャー配列を含む) とリソース フォーマット。
  • ビューを使用したリソース アクセスの一般化の強化。
  • Direct3D 10 クラス ハードウェア (最小) をターゲットにした豊富な保証済みの機能セットを優先し、従来のハードウェアの能力ビット (caps) を削除。
  • レイヤー化されたランタイム - Direct3D 10 API はレイヤーを使って作成されています。レイヤーはコアにある基本機能から始まり、外側のレイヤーでは開発者を支援するオプション機能 (デバッグなど) を構築します。
  • HLSL のフル統合 - Direct3D 10 シェーダーはすべて HLSL で記述され、共通シェーダー コアを使って実装されています。
  • レンダリングのターゲット、テクスチャー、サンプラーの数の増加。および、無制限のシェーダーの長さ。
  • 整数型でビット単位のシェーダー操作。
  • レンダー ターゲットとしてバインドされなくなった場合の深度サーフェスやステンシル サーフェス、またはマルチサンプル リソースのリードバック。
  • マルチサンプル アルファトゥカバレッジのサポート。

その他にも、Direct3D 9 の開発者が知っておく必要がある動作上の相違点があります (「Direct3D 9 から Direct3D 10 への移行時の考慮事項」を参照してください)。

Direct3D 10 でサポートが中止になった、または改訂された Direct3D 9 の機能については(「非推奨となった機能」を参照してください。

関連項目

Direct3D 10 プログラミング ガイド