インシデント (サポート案件) の階層

[アーティクル]
07/06/2017

公開日: 2016年11月

対象: Dynamics CRM 2015

インシデントエンティティは階層的に関連付けることができます。管理者は、親と子のサポート案件の設定を使用して、これらの関係の固有の動作を構成できます。

アプリケーション内で、ユーザーは、新しい子のインシデントを作成したり、既存のインシデントを親インシデントに関連付けしたりすることができます。この関連付けでは、incident_parent_incidentの関係が使用されます。この関連付けを使用して関連付けする新しいインシデントを作成するときには、 InitializeFromRequestメッセージを使用して、この関連付けの属性マッピングで定義された既定値を持つ新しいインシデントを初期化します。親と子のサポート案件の設定では、簡単にアクセスしてこのリレーションシップへの属性のマッピングを指定することができますが、アプリケーションまたはプログラムを使用して関連付けを編集することによって設定することも可能です。詳細:TechNet: エンティティ関係の作成および編集およびエンティティマッピングおよび属性マッピングのカスタマイズ。

インシデントの階層には、次の動作が適用されます。

階層は 1 レベルだけサポートされています。別のインシデントの子として設定されているインシデントは、親として設定することはできません。
- 既に別のインシデントの子になっているインシデントに対し、子インシデントを関連付けしようとすると、エラー-2147224493が発生し、「子サポート案件に対して子サポート案件を作成することはできません」というメッセージが表示されます。
- 親インシデントになっているインシデントを、別のインシデントの子として関連付けしようとすると、エラー-2147224491が発生し、「親サポート案件を子サポート案件として追加することはできません」というメッセージが表示されます。
各インシデントは最大 100 個の子インシデントを持つことができます。作成する子インシデントが多すぎると、エラー-2147224492が発生し、「100 個を超える子サポート案件を親サポート案件に割り当てることはできません。詳細については、管理者に問い合わせてください」というメッセージが表示されます。
別の親インシデントに関連付けられているインシデントはマージできません。エラーメッセージは、「別の親サポート案件を持つサポート案件をマージすることはできません」です。

サポート案件を非アクティブにするための規則

アプリケーションの親と子のサポート案件の設定でも、追加の伝播クローズの基本設定を構成できます。組織の階層の構成方法に応じ、インシデントの非アクティブ化に関する特定のルールに従って、組織の基本設定と連携させる必要があります。インシデントが非アクティブ化されると、解決またはキャンセルのいずれかの状態に設定されます。

アプリケーションで親と子のサポート案件の設定が構成されている場合、データは、組織のエンティティの次のブール型属性で保存されます。

属性	UI ラベル
CascadeStatusUpdate	親サポート案件がクローズされたときに子サポート案件をすべてクローズする
RestrictStatusUpdate	子サポート案件がすべてクローズされるまで、親サポート案件のクローズを許可しない

これらの属性の値に基づいて、プラットフォームにより、次の規則が適用されます。

CascadeStatusUpdate 値	RestrictStatusUpdate 値	動作
いいえ	false	親と子のサポート案件の設定のクローズの基本設定を指定するオプションが選択されていない場合、インシデントは、親または子インシデントの状態に関わりなく、非アクティブ化できます。
いいえ	true	親インシデントは、アクティブな子インシデントが存在する場合、非アクティブ化できません。これを実行しようとすると、エラー-2147224495が発生し、「{0} 個のアクティブな子サポート案件があるため、この親サポート案件を解決できません」というメッセージが表示されます。
はい	false	親インシデントが非アクティブ化されると、アクティブな子インシデントも非アクティブ化されます。
はい	true	アプリケーションでは両方の値を設定することはできません。これらの組織属性値の両方を true に設定しないでください。

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インシデント (サポート案件) の階層

サポート案件を非アクティブにするための規則

関連項目

その他のリソース