次の方法で共有


レポートのカスタマイズおよび整理

 

対象: Dynamics 365 (online)、Dynamics 365 (on-premises)、Dynamics CRM 2013、Dynamics CRM 2015、Dynamics CRM Online、Dynamics CRM 2016

レポートを使用して Microsoft Dynamics 365 のデータを分析します。Microsoft Dynamics 365 には、多数の一般的なビジネス ニーズのための既定のレポートが用意されています。 しかし、ほとんどの組織では、特定のニーズに合わせて既定のレポートをカスタマイズしたり、カスタム レポートを追加したりしています。

レポートの所有者

システム レポートは、すべてのユーザーが使用できます。 ユーザーが所有するレポートは、特定の同僚またはチームと共有することや、すべてのユーザーがレポートを使用できるように、組織に対してそのレポートを使用可能にすることができます。

レポートの種類

Microsoft Dynamics 365 は以下の 2 種類のレポートをサポートします。

  • Microsoft SQL Server Reporting Services レポート。 これらのレポートは SQL クエリとフィルター ビューを使用してレポート データを取得します。 フィルター ビューは、レポートを実行しているユーザーのセキュリティ ロールで使用できるものにデータを制限します。Microsoft Dynamics 365 に含まれている既定のレポートはすべて、SQL ベースのレポートです。

    SQL データベースにアクセスする機能をサポートしていないため、Microsoft Dynamics 365 (オンライン) のフィルター ビューにアクセスすることはできません。Microsoft Dynamics 365 (オンライン) サブスクリプションがある場合は、カスタム レポートにフェッチ ベースのレポートを使用します。

  • フェッチベースの Reporting Services レポート。 これらのレポートは、フィルター ビューではなく Microsoft Dynamics 365 特有の FetchXML クエリを使用し、レポート データを取得します。Microsoft Dynamics 365 のレポート ウィザードを使用して作成したレポートは、フェッチ ベースのレポートです。

他のレポートは、次のようなものです。

  • Web ページへのリンク

  • 静的ファイル

  • Microsoft Dynamics 365 データベースからデータを読み込む動的な Microsoft Office Excel ファイル

各レポートについて、以下のプロパティを編集できます。

  • ファイル名または URL

  • 表示名

  • 内容

  • ユーザー インターフェイスでレポートが表示される場所に関する情報

レポートのデータのセキュリティ

すべてのレポートは、ユーザーのセキュリティ ロールに基づいてデータがフィルタリングされるフィルター ビューから Microsoft Dynamics 365 データを読み取ります。 レポートには、そのレポートを実行しているユーザーが表示のアクセス許可を持っているデータのみが表示されます。

新規レポートを作成するオプション

適切なアクセス許可を持つユーザーは、新規レポートを作成するために、以下の操作を実行できます。

  • ファイルまたは Web ページへのリンクをレポートとして追加します。

  • レポート ウィザードを実行して、新しい Reporting Services レポートを作成します。 レポート ウィザードでは、テーブル レポートおよびグラフ レポートが作成されます。これには、詳細レポートおよび上位 N 件のレポートが含まれます。

  • ユーザー定義のフェッチベース Reporting Services レポートを作成します。 カスタムのフェッチ ベースのレポートを記述するには、Microsoft Dynamics 365Report Authoring 拡張をインストールする必要があります。 詳細: TechNet: SQL Server Data Tools を使用してレポートを新規作成する

既存のレポートを変更するためのオプション

既存のレポートに対して、適切なアクセス許可を持つユーザーは以下の操作を実行できます。

  • レポートをカテゴリに分類して、各レポートのレポート領域内で表示されるビューを制御します。

  • レポートを表示するユーザー インターフェイス内の場所を決定し、その他のレポート プロパティを編集します。

  • レポート ウィザードで作成されたレポートを編集する。

  • 既定のレポートを編集する。 たとえば、Microsoft Dynamics 365 をカスタマイズする場合は、既定のレポートのラベルの変更や、フィールドの追加または削除が必要になることがあります。 詳細: TechNet: SQL Server Data Tools を使用したレポート作成環境

  • 既定のレポート、レポート ウィザードで作成されたレポート、またはその他の Reporting Services レポートの既定のフィルターを編集する。

  • Reporting Services レポートのワンタイム スナップショットを作成するか、または設定した間隔で実行されるように Reporting Services レポートのスケジュールを設定する。 レポート スケジュール機能は現在、Microsoft Dynamics 365の設置型バージョンでのみ利用可能であることに注意してください。

  • 個人用レポートを他のユーザーと共有したり、組織内のすべての人が使用できるように設定する。

  • レポートを公開して、Microsoft SharePoint やカスタム プログラムなどの外部アプリケーションで使用できるようにします。

ソリューションでのレポート

Microsoft Dynamics 365 では、レポートがソリューションに対応しています。 コンポーネントとしてソリューションに追加されたレポートは、Microsoft Dynamics 365 の機能およびユーザー インターフェイスを拡張するソフトウェアの 1 つの単位になります。 ソリューションに追加できるレポートは、組織所有のもの、または組織に表示できるものに限られます。

注意

レポートが組織に表示できるかどうかの確認をするには、レポートの一覧からレポートを選択し、[編集] をクリックまたはタップします。管理 タブで 公開対象組織 に設定されているかどうかを確認します。

レポートのスナップショットは、ソリューションの一部として追加、インポート、エクスポートできます。Microsoft Dynamics 365 では、レポート、サブレポート、レポート カテゴリ、レポート表示領域、およびレポート関連のレコードの種類がレポート セットのコンポーネントと見なされます。 ソリューションの更新を非上書きモードでインポートする際に、カスタマイズされたレポート セットのコンポーネントが存在した場合、そのソリューションによるレポートの更新はすべて無視されます。

関連項目

レポート ウィザードを使用したレポートの作成、編集、またはコピー
TechNet: オンライン用および設置型用 CRM 2016 を使用してレポートを作成する