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Application Request Routing のディスク キャッシュの構成および有効化

公開日: 2009 年 3 月 18 日 (作業者: iisteam (英語))

更新日: 2009 年 9 月 23 日 (作業者: iisteam (英語))

目標

ディスク キャッシュを正しく構成し、コアとなる Application Request Routing (ARR) Version 1 シナリオで使用できるようにすること。

必要条件

以下の ARR Version 1 コア シナリオを正常に構成する必要があります。

このチュートリアルでは、上記のシナリオ用にディスク ベースのキャッシュを構成および有効化することに重点が置かれています。

Application Request Routing Version 2 RC をインストールしていない場合は、以下の場所からダウンロードできます。

ARR Version 2 RC をインストールするには、このドキュメントに記載されている手順に従います。

手順 1 - プライマリ ディスク キャッシュの場所 (複数の場合も含む) を構成する

プライマリ ディスク キャッシュの場所を少なくとも 1 つ指定する必要があります。

UI を使用して、プライマリ ディスク キャッシュの場所を構成するには

  1. IIS マネージャーを起動します。

  2. ARR のディスク キャッシュの構成は、サーバー レベルで行われます。 ナビゲーション ツリー ビューでサーバーを選択します。

    Ee886289.serverlevel(ja-jp,TechNet.10).jpg

  3. [Application Request Routing キャッシュ] をダブルクリックします。

    Ee886289.ARRserver(ja-jp,TechNet.10).jpg

  4. [操作] ウィンドウで、[追加...] をクリックします。

    Ee886289.u-actions(ja-jp,TechNet.10).jpg

  5. [ドライブの追加] ダイアログ ボックスで、[ドライブの場所] と [最大サイズ] を定義します。

    Ee886289.adddrivertw(ja-jp,TechNet.10).jpg

    メモ: ドライブの場所が手動で作成されている場合は、ワーカー プロセスの ID に次のユーザー権限が設定されていることを確認します。 ほとんどの場合、ドライブの作成時に、ローカルの Users グループには十分なユーザー権限がフォルダーに設定されています。

    1. 読み取り
    2. フォルダー コンテンツの一覧表示
    3. 書き込み
  6. 適切な値を入力し、[OK] をクリックして、変更を保存します。 このチュートリアルでは、c:\cache\ をドライブの場所として使用し、最大サイズを「10 GB」に設定します。

    Ee886289.driveadded(ja-jp,TechNet.10).jpg

    メモ: ARR には、プライマリ ドライブとセカンダリ ドライブという概念があります。通常の構成では、ローカル ドライブであるプライマリ ドライブ (e:\cache や f:\cache など) が 1 つ以上必要です。ただし、セカンダリ ドライブは 1 つだけとなり、通常は、複数の ARR 間で共有される SAN ドライブです。大きな SAN ドライブを使用すると、ARR のローカル ドライブよりも多くのコンテンツをキャッシュすることができ、複数の ARR インスタンス間で共有することもできます。

手順 2 - セカンダリ ディスク キャッシュの場所を構成する

セカンダリ ディスク キャッシュの場所はオプションの構成です。前述したように、プライマリ ドライブと異なり、構成できるセカンダリ ドライブは 1 つだけです。ある意味で、セカンダリ ディスク キャッシュの場所は "親キャッシュ層" として使用されます。ARR では、プライマリ キャッシュ ドライブの場所でキャッシュされたコンテンツを見つけることができない場合、セカンダリ ドライブ内で探します。同じように、コンテンツをキャッシュする場合、ARR ではプライマリ キャッシュ ドライブの場所 (複数の場合も含む) とセカンダリ キャッシュ ドライブの場所の両方にコンテンツをキャッシュします。

UI を使用して、セカンダリ ディスク キャッシュの場所を構成するには

  1. [操作] ウィンドウで、[セカンダリの追加...] をクリックします。

    Ee886289.u-actions(ja-jp,TechNet.10).jpg

  2. [セカンダリ ドライブの追加] ダイアログ ボックスで、[ドライブの場所] を定義します。

    Ee886289.secondarydrive(ja-jp,TechNet.10).jpg

  3. 適切な値を入力し、[OK] をクリックして、変更を保存します。 このチュートリアルでは、\\wonyoo-w2k8-3\SAN\ をセカンダリ キャッシュ ドライブの場所として使用します。

    Ee886289.cachedriveloc(ja-jp,TechNet.10).jpg

手順 3 - ディスク キャッシュを有効にする

ドライブの場所を指定したら、ARR プロキシでは構成されたディスク キャッシュを使用するように選択できます。ARR には、サーバー レベルのプロキシとサーバー ファーム レベルのプロキシという 2 つのレベルのプロキシがあります。 どちらの場合も、ディスク キャッシュは既定で有効となっています。 プライマリ キャッシュ ドライブの場所を構成したら、ARR では既定でディスク上のコンテンツのキャッシュを開始します。

このチュートリアルの残りは、サーバー ファームが既に作成されていることを前提に進めます。サーバー ファームを作成していない場合は、チュートリアルの「Application Request Routing サーバー ファームの定義と構成」に従います。

  1. [サーバー ファーム] を選択します。

  2. 作成したサーバー ファームを選択します。

  3. 以下のアイコンが表示されます。

    Ee886289.serverfarmicons(ja-jp,TechNet.10).jpg

  4. [キャッシュ] をダブルクリックします。[ディスク キャッシュの有効化] チェック ボックスがオンになっていることを確認します。
    Ee886289.caching(ja-jp,TechNet.10).jpg
    メモ: 権限を ARR に委任することはできません。コンテンツの性質上、機密性が高く、権限が必要な場合は、キャッシュを有効にしないことをお勧めします。

手順 4 - 機能を確認する

既定では、Windows 上の http.sys カーネル キャッシュにより、個々のオブジェクトのサイズは 256 KB に制限されています。この設定をグローバルに変更するには、https://support.microsoft.com/kb/820129/ja を参照してください。

メモリ キャッシングが機能していることを確認するには

  1. 昇格されたユーザー権限で、コマンド プロンプトを開きます。

  2. netsh http show cache」と入力します。

    Ee886289.memorycache(ja-jp,TechNet.10).jpg

  3. 既定では、メモリ キャッシュの期間は 5 秒です。

ディスク キャッシングが機能していることを確認するには

  1. 昇格されたユーザー権限で、コマンド プロンプトを開きます。
  2. ディレクトリをキャッシュ ドライブの場所 (c:\cache\) に変更します。
  3. ARR により、要求された URL パスと同じディレクトリ構造で、キャッシュされたオブジェクトが保存されます。
  4. キャッシュされたオブジェクトを確認するには、ディレクトリに「dir /a」と入力します。
  5. 同じように、コンテンツがセカンダリ キャッシュ ドライブの場所にも存在することを確認します。

手順 5 - (省略可能) IIS マネージャーを使用して、キャッシュ機能を確認する

ファイル システム上のディスク キャッシュ機能を確認することに加え、ARR にはキャッシュ パフォーマンスをグラフィカルに表示するダッシュボード ビューがあります。

  1. [サーバー ファーム] を選択します。

  2. 作成したサーバー ファームを選択します。

  3. 以下のアイコンが表示されます。

    Ee886289.serverfarmicons(ja-jp,TechNet.10).jpg

  4. [監視と管理] をダブルクリックします。このビューには、キャッシュのヒット/失敗の比率や ARR ディスク キャッシュにより節減された帯域幅の量など、サーバー ファーム レベルのランタイム統計が表示されます。

    Ee886289.diskstat(ja-jp,TechNet.10).jpg

まとめ

これで、ARR のディスク キャッシュを構成し、有効化することができました。ARR Version 2 RC のその他のチュートリアルについては、この記事を参照してください。

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