展開方法の計画
ここでは、Exchange 2003 の展開方法の計画に関するヒントを示します。主に、電子メール インフラストラクチャを持たない組織、または古いバージョンの Exchange を持つ組織を対象としています。Lotus Notes や Novell GroupWise など、Microsoft 以外の電子メール システムから移行する場合は、『Exchange Server 2003 Interoperability and Migration Guide』(英語) (https://go.microsoft.com/fwlink/?LinkId=47572) を参照してください。
Microsoft® Exchange Server 2003 を展開するための最も適切な方法は、組織の現在の電子メール インフラストラクチャに応じて異なります。たとえば、既存の Exchange 2000 組織からのアップグレードは、比較的簡単なプロセスです。ただし、Exchange 5.5 組織から Exchange 2003 への移行では、ディレクトリ情報を Microsoft Active Directory® ディレクトリ サービスに、メッセージング システムのデータを Exchange 2003 に移行する必要があるため、いくつかの追加の計画が必要になります。
一般的に、小規模の企業では Exchange 2003 を展開するための期間についてあまり関心を持たれることはありません。しかし、すべての場所で同時にアップグレードすることが難しいより大規模な企業では、展開に数週から数年を要することがあります。
目標 : Exchange 2003 をネイティブ モードで実行する
Exchange 2003 組織は、ネイティブ モードと混在モードという 2 つのモードで運用できます。ネイティブ モードでは Exchange 2003 のすべての機能を使用できますが、混在モードでは Exchange 5.5 との相互運用性が提供されます。Exchange 2003 をインストールすると、Exchange 組織は既定で混在モードになります。この既定の設定では、Exchange 5.5 との以後の相互運用性が保証されます。
Exchange 2003 のネイティブ モードは基本的に、Exchange 2000 のネイティブ モードと同じです。Exchange 5.5 サーバーの有無により、ネイティブ モードで実行できるかどうかが決まります。したがって、組織に Exchange 2000 と Exchange 2003 サーバーの両方が混在しているが、Exchange 5.5 サーバーは存在しない場合、Exchange 組織をネイティブ モードに切り替えることができます。ネイティブ モードに切り替える利点の詳細については、「混在モードとネイティブ モードについて」を参照してください。
ネイティブ モードへ切り替えるための計画
Exchange 2003 の機能を十分に活用できるように、Exchange 5.5 サーバーと Exchange 2003 サーバーが共存する期間を最短にすることを目指す必要があります。Exchange 2003 組織を混在モードからネイティブ モードに切り替えた後、その組織は Exchange 5.5 システムと相互運用できなくなることに注意してください。ネイティブ モードで運用している Exchange 組織は、Exchange 2003 と Microsoft Exchange 2000 サーバーを含むことができます。Exchange 組織にあるすべての Exchange サーバーが Exchange 2003 または Exchange 2000 を実行している場合のみ、その組織をネイティブ モードに切り替えることができます。
「混在モードとネイティブ モードについて」の「ネイティブ モードへの切り替えが可能かどうかの確認」に記載されている要件を確認してください。プロジェクトの計画で、すべての要件が満たされる時期を判断し、その時点で Exchange 組織をネイティブ モードに切り替えることを計画します。
重要 : |
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混在モードからネイティブ モードに切り替えた後は、変更を元に戻すことはできず、組織は Exchange 5.5 システムと相互運用できなくなります。ネイティブ モードに切り替える方法の詳細については、「ネイティブ モードに切り替える方法」を参照してください。 |
インストール方法の選択
各 Exchange 組織により異なりますが、大半の組織は次のシナリオのいずれかに該当します。各シナリオでは、展開の計画に関する考慮事項が異なります。シナリオは、簡単な場合もあれば、複雑になる場合もあります。それぞれの Exchange 組織に最も適切なシナリオを選択してください。
シナリオ |
トピック |
電子メール サーバーが存在しない。 |
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Exchange 2000 サーバーのみが存在する。 |
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Exchange 5.5 サーバーのみが存在する。 |
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Exchange 2000 と Exchange 5.5 が混在モードで共存する。 |
混在モードの Exchange 5.5 および Exchange 2000 から Exchange 2003 に移行する計画 |
複数のフォレストで Exchange を展開する。 |
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Exchange 以外のメール システムが存在する。 |
『Exchange Server 2003 Interoperability and Migration Guide』の「Understanding Interoperability and Migration」(英語) |