次の方法で共有


操作時のトラブルシューティング

適用対象: Microsoft Enterprise Desktop Virtualization 2.0

ここでは、Microsoft Enterprise Desktop Virtualization (MED-V) 2.0 の使用時のトラブルシューティング情報を示します。

MED-V 使用時のトラブルシューティング

次に、エンド ユーザーが MED-V を実行するときに発生する可能性のある問題とその解決方法について説明します。

  • ドキュメントをリダイレクトできない。通常、この問題は、エンド ユーザーのマイ ドキュメント フォルダーがネットワークの場所を指している場合に発生します。Windows は、既に共有されている別のフォルダーから、共有を作成することはできません。ドライブやフォルダーがゲストにリダイレクトされると、RDP または Windows Virtual PC は、そのフォルダーの共有を作成します。そのため、ホストのマイ ドキュメント フォルダーが既に共有を指している場合は、共有フォルダーの共有は作成できません。

    考えられるもう 1 つの原因は、ネットワーク リソースの接続に必要な資格情報が、ユーザーのドメインの資格情報と異なることです。MED-V が、ホストのドキュメントがリダイレクトされることを検出し、その情報をゲストに送信してから、ネットワーク リソースに再接続しようとしている可能性があります。ユーザーの資格情報を認証できない場合は、MED-V が認証プロセスを中止します。

    解決方法

    次のいずれかを試してみます。

    • ユーザーのルート ディレクトリを Active Directory 内に設定します。このように設定すると、ゲストとホストが同じネットワーク リソースに接続することになります。

    • マイ ドキュメント フォルダーを UNC パスにリダイレクトする代わりに、ドライブ文字に割り当てます (ホストで、ネットワーク リソースを指すドライブを割り当てます)。これで、マイ ドキュメント フォルダーのリダイレクト設定で、UNC パスではなく、ドライブ文字を使用できるようになります。ゲストでも、割り当てられた同じドライブにリダイレクトされます。

    • マイ ドキュメント フォルダーをネットワーク リソースにリダイレクトするスタートアップ スクリプトをゲストで作成し、必要な追加の資格情報を指定します。

  • URL がリダイレクトされない。ホストからゲストにリダイレクトするように指定した URL が、思ったとおりにリダイレクトされないか、Web サイトが存在しないというメッセージが表示されます。

    解決方法

    指定した URL のリダイレクト情報の綴りが間違っているか、アスタリスク (*) などの使用できない文字が含まれている可能性があります。URL のリダイレクト用のレジストリ値を確認して、間違いを修正してください。

    確認するレジストリ キーは、RedirectUrls です。通常、次の場所にあります。

    Computer\HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\MEDV\v2\UserExperience

  • タスクバーに表示されるアイコンが紛らわしい。エンド ユーザーのタスクバーに既定で表示される公開アプリケーション、およびリダイレクトされた URL のアイコンは、Windows Virtual PC 用のアイコンです。エンド ユーザーがこの既定の動作を理解していないと、タスクバーでアプリケーションを探す際見つけられない可能性があります。

    解決方法

    この既定の動作を防ぐには、次の手順に従って、タスクバーのプロパティでユーザー設定を変更する方法しかありません。

    1. タスクバーを右クリックし、[プロパティ] をクリックします。

    2. [タスクバーと [スタート] メニューのプロパティ] ダイアログ ボックスの [タスクバー] タブをクリックします。

    3. [タスクバーのボタン] ボックスの一覧で、[結合しない] をクリックします。

    4. [OK] をクリックします。

    ワークスペースのエンド ユーザー用の公開アプリケーションとリダイレクトされた URL のアイコンが表示されます。

  • **2 人目のユーザーがログオンしようとした場合や、仮想マシンが使用中の場合に警告が発生する。**あるユーザーが MED-V を実行中に、2 人目のユーザーが MED-V ワークスペースにログオンしようとすると、警告メッセージが表示されます。また、仮想マシンが使用中の状態 ([スタート] メニューで Windows Virtual PC を選択してから仮想マシンを起動した後など) で MED-V を起動しようとした場合にも警告が表示されます。エンド ユーザーが警告メッセージを受け入れると、MED-V がシャットダウンします。

    解決方法

    エンド ユーザーは、MED-V にログオンする前に、他のユーザーが誰もログオンしていないことを確認する必要があります。つまり、MED-V の他のインスタンスが実行されておらず、Windows Virtual PC が仮想マシンを制御していない状態でログオンします。

  • 初回セットアップ中にビープ音が鳴る。初回セットアップの実行中に時々ビープ音が鳴るため、エンド ユーザーが疑問に思う可能性があります。ビープ音は、仮想マシンから発生し、特定の処理 (シャットダウンなど) が実行されるときに鳴るようになっています。

    解決方法

    ビープ音が鳴らないようにするには、各仮想マシンの起動シーケンスの先頭に "net stop beep" コマンドを指定して Beep サービスを中止します。または、"sc config beep start= disabled" コマンドを指定して Beep サービスを無効にします。どちらのコマンドも、イメージをシールする前か、Sysprep の一部として指定することができます。

  • MED-V ワークスペースをブリッジ モードに構成すると、ネットワーク接続が複数作成される。 MED-V ワークスペース を NAT モードに構成した場合は、初回セットアップによって Windows Virtual PC にネットワーク接続が 1 つだけ作成されます。しかし、MED-V ワークスペースをブリッジ モードに構成した場合は、コンピューターにインストールされているネットワーク アダプターごとにネットワーク接続が作成されます。これは、MED-V が、どのネットワークアダプターがアクティブかを判別できないからです。アダプターごとに接続が作成されるのは、移動ユーザーが有線または無線接続用のアダプターを常に使えるようにするためでもあります。

    解決方法

    ありません。

  • MED-V アプリケーションを閉じるときに長時間反応しなくなる。場合によっては、MED-V アプリケーションを閉じようとしているときに反応しなくなることがあります。

    解決方法

    MED-V が、反応のないアプリケーションを閉じるまでの待ち時間を、ゲスト仮想マシンの WaitToKillAppTimeout レジストリ キーで指定します。詳細については、「プロセスの正常終了のためにシャットダウン時間を増やす方法」(https://go.microsoft.com/fwlink/?LinkId=206819) を参照してください。

  • ゲスト仮想マシンで公開アプリケーションのショートカット名を変更しても、ホストの公開アプリケーション名は変更されない。アプリケーションのショートカットを作成してアプリケーションを公開した後で、仮想マシンでそのショートカット名を変更しても、ホストの [スタート] メニューにある元のアプリケーション名は変わりません。プログラムは、正常に実行されます。ただし、プログラムの名前は元のままになっています。

    解決方法

    ありません。これは、Windows Virtual PC の既知の動作です。

  • ゲスト仮想マシンでショートカットを移動しても、ホスト コンピューターの [スタート] メニューのショートカットの位置が更新されない。ホスト コンピューターの [スタート] メニューに公開された MED-V のアプリケーションのショートカットは、レジストリに一覧されています。アプリケーションのショートカットをサブフォルダーに移動しても、レジストリはこの変更を反映するように更新されません。

    解決方法

    次の手順に従って、MED-V のアプリケーション ショートカットの位置を変更します。

    1. MED-V を実行している状態で、MED-V ゲスト仮想マシンの Windows エクスプローラーを開きます。

    2. "%ALLUSERSPROFILE%\スタート メニュー\プログラム" ディレクトリに移動します。

    3. アプリケーション ショートカットを、スタート メニュー フォルダーまたはプログラム フォルダーの外に移動します。

    4. 30 秒ほど待ってから、ショートカットがホスト コンピューターの [スタート] メニューから削除されたことを確認します。

    5. アプリケーションのショートカットを、スタート メニュー\プログラム ディレクトリの目的のプログラム フォルダーに移動します。

    6. 30 秒ほど待ってから、ホスト コンピューターの [スタート] メニューにあるショートカットの位置が更新されていることを確認します。

  • 公開アプリケーションがしばらくアイドル状態になった後でタイムアウトする。場合によっては、公開アプリケーションがアイドル状態になってからしばらく経つとタイムアウトすることがあります。この問題は、IPSec が有効で、MED-V ワークスペースを NAT モードに構成している場合だけ発生します。ブリッジ モードで実行している場合は発生しません。

    解決方法

    MED-V ワークスペースを NAT モードで実行するときは、IPSec を無効にします。

  • 公開アプリケーションをタスクバーに常駐させると、MED-V がバイパスされる。エンド ユーザーが、公開アプリケーションをタスクバーに常駐させた後でアプリケーションを閉じた場合は、次回、そのアプリケーションをタスクバーのアイコンを使って開こうとすると、MED-V がバイパスされ、アプリケーションが直接 VMSAL ウィンドウで開きます。

    解決方法

    MED-V の公開アプリケーションは、タスクバーに常駐しないでください。

参照:

タスク

展開のトラブルシューティング

概念

MED-V のセキュリティのベスト プラクティス

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