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Team Foundation ソース コントロールの作業 (Blend)

Microsoft Team Foundation のソース管理には、利用者の数に合わせて規模を拡大できる、ソースコードのバージョン管理機能が備わっています。

ソース管理とは

ソース管理は、チームで共有するソース ファイルを管理するシステムです。 ある人がファイルに加えた変更を別の人が誤って削除してしまうことを防ぎ、多数の人が同じセットのファイルを使って作業できるようにします。

ソース管理のしくみ

ソース ファイルは、ソース管理システムのリポジトリ (Team Foundation Server) に格納されます。 チームのメンバーは、ファイルをコンピューターのローカル フォルダーにチェックアウトしたり、ファイルに変更を加えたり、ファイルを再度チェック インしたりします。

ファイルが再度リポジトリにチェック インされると、新しいバージョンと前のバージョン間の変更が記録されます。 チームのメンバーはファイルをチェック インするときに、リポジトリのファイル記録にコメントを加えて、ファイルへの変更内容が他の人にわかるようにします。 このようにしておくと、誰かがファイルを間違って変更しても、ファイルを前の状態に戻すことができます。

ファイルは一回に複数の人がチェック アウトすることができます。 チェック アウトした後で他の人がファイルを変更した場合はファイルを再度チェックインすると、ファイルの結合プロセスが行われ、競合がある場合は解決する必要があります。

Blend での Team Foundation のサポート

Team Foundation のソース管理が Blend for Visual Studio に統合されるので、古いバージョンのファイルの表示、ファイルのチェック インや追加、ファイルの履歴の表示などをすべて Blend の [プロジェクト] パネルで行うことができます。

Team Foundation でソース管理を使用するようにコンピューターを設定してから、バインド されているソリューションを開くと、Blend のソース管理機能が有効になります (バインドされているソリューションまたはプロジェクトには Team Foundation の情報が含まれているため、Microsoft Visual Studio および Blend 内からソース管理機能を使用することができます。)

詳細については、次のトピックを参照してください。

この時点から、[プロジェクト] パネルでソリューション、プロジェクトまたは個別のファイルを右クリックして、ソース管理作業を行えるようになります。

詳細については、次のトピックを参照してください。

ソース管理下の新しいソリューションの作成、ソリューションやファイルのバインド、ファイルの明示的な排他的チェック アウト (他のチーム メンバーが同時にファイルをチェック アウトできないようにする)、ファイル結合オプションの構成など、複雑な操作は、Blend ではなく、Visual Studio Team System または チーム エクスプローラー だけで行えます。 これらの操作を行うには、Visual Studio Team System 2010 チーム エクスプローラー、またはフル バージョンの Visual Studio Team System 2010 を使用します。 詳細については、MSDN の「タスクをサポートするための Team Foundation クライアントの選択」、「バージョン管理の使用」、および「How to: Bind and Unbind Projects and Solutions (方法: プロジェクトおよびソリューションのバインドとバインド解除)」を参照してください。

ヒント

ソース管理の下でソリューションがバインドされない場合は、ソリューション内のファイルを変更するためにに引き続き Blend を使用することができますが、ファイルをチェック アウトおよびチェック インするには、Microsoft Visual Studio Team System チーム エクスプローラー を使用する必要があります。チーム エクスプローラー は無料でダウンロードできるため、ソース管理の下でファイルを変更するために Visual Studio Team System を購入する場合に比べて安価なオプションです。Blend と チーム エクスプローラー では同時に同じソリューションを開くことができます。チーム エクスプローラー を使ってファイルのソース管理状態を変更するときは、Blend のファイルのソース管理状態を必ず更新してください。詳細については、「ソース コントロールのファイル状態の更新 (Blend)」を参照してください。

ソース管理に関するベスト プラクティス

効率的に共同作業を進めるには、ソース管理の仕組みを理解することが重要です。次に、ソース管理を利用するときの注意点を示します。

  • ソース管理システムを正しく使用する。

    ソース管理システムを正しく使用することで、作業内容を失うことを防ぐとともに、協力関係とチームワークを築いて、作業の効率を上げます。

  • 適切なアクセス許可を入手する。

    Blend でソース管理機能を使用するには、少なくとも Team Foundation Server の貢献者のアクセス許可が必要です。 詳細については、MSDN の「Team Foundation Server のアクセス許可」を参照してください。

  • ソース ファイルをソース管理に保存する。

    ソリューションのビルドに必要な各ソース ファイルのコピーをソース管理に保存し、すべてのソリューションやプロジェクトがバインドされていることを確認します。 ソース管理には、コンパイルされているファイルやソース コードから生成されたファイルを保存しないでください。

    次の表に、ソース管理に保存する必要があるファイルと保存する必要がないファイルの例を示します。

    • ソース管理下に置くファイルはすべて、Team Foundation のローカル ワークスペース フォルダーに保存する。

      Team Foundation のソース管理を使用するようにコンピューターを設定するときに、Team Foundation Server によってファイルがコピーされるローカル フォルダーを作成します。 これは、コンピューターに公開共有フォルダーを作成するのと似ていますが、Team Foundation Server しかこのフォルダーにアクセスできません。 ソース管理下に置かれているものはすべて、このワーク スペース内に収められている必要があります。これ以外のものは Team Foundation Server が認識できないので、「ワークスペースを確認できません」などのエラーが発生する場合があります。

    • ソリューションに属しているプロジェクトおよびファイルをすべて、ソリューション フォルダー内に保存する。

      ソリューション内で新しいプロジェクトを作成したときは、プロジェクト フォルダーがソリューション フォルダー内に保存したことを確認します。 Blend では、[新しいプロジェクトの追加] ダイアログ ボックスの [場所] フィールドを変更しない限り、既定でこれらのフォルダーに保存されます。

      詳細については、「プロジェクトをソース コントロールのソリューションに追加 (Blend)」を参照してください。

      ソリューションに既存のプロジェクトを追加するときは、最初に必ずプロジェクト フォルダーをソリューション フォルダーにコピーします。 これを行わないと、新しいプロジェクトやそのファイルをソース管理に追加することができません。

      詳細については、「ファイルおよびフォルダーをソース コントロールのプロジェクトに追加 (Blend)」を参照してください。

      ソリューション フォルダー外に存在するプロジェクトやアイテムにリンクすることができますが、プロジェクトをビルドするときにこれらのアイテムが利用できる状態であることを確認してください。 このときに、チーム エクスプローラーを使用して Team Foundation Server からファイルのコピーを取得しなければならないことがあります。 詳細については、MSDN の「チーム プロジェクトのソースの取得」を参照してください。

    • ファイルの最新バージョンで作業していることを確認する。

      ソース管理の管理者が指定したファイルのチェックアウト手順に従います。 たとえば、ファイルをチェックアウトする前にすべてのファイルの最新バージョンを取得したり、(Ctrl + S キーでファイルを Blend に保存して、ファイルを暗黙的にチェックアウトするのではなく) ファイルで作業する前に明示的にチェック アウトするようにチームで決められている場合があります。

      詳細については、「プロジェクト ファイルの最新コピーを取得する (Blend)」を参照してください。

      チームの他のメンバーが自分のプロジェクト ソース リポジトリにあるファイルに変更を加えると、自分のワークスペース内にあるこれらのファイルのコピーは"古く"なり、チームが加えたすべての変更が含まれていない状態になります。 古いバージョンをチェック アウトしたり、他の人の新しいバージョンと差し替えたりすると、余計な作業が増え、ファイルに加えた重要な変更を失う危険性が高くなります。

      詳細については、「ファイル チェックイン時の競合のマージおよび解決 (Blend)」を参照してください。

    • 必要なものだけをチェック アウトする。

      変更する予定のファイルだけをチェック アウトします。 フォルダー内のすべてのファイルを変更する予定でない限り、フォルダー全体のチェック アウトはしません。

    • 時間をおかずにチェック インする。

      ファイルを必要以上に長い時間チェック アウトした状態にしておかないでください。 変更やテストが済んだらすぐにファイルをチェック インします。 このようにすると、チームの他のメンバーがファイルの最新バージョンにアクセスできるようになります。

      詳細については、「ファイルのチェックインとチェックアウト (Blend)」を参照してください。

    • 適切なチェックイン コメントを残す。

      問題が発生したときに、適切なチェックイン コメントを参考にして、問題の原因をすばやく突き止めて対処することができます。 問題が発生しても、ファイルの履歴を見れば変更の内容や理由がすぐにわかります。

      詳細については、「ファイル変更の表示または比較 (Blend)」を参照してください。

    参照

    概念

    Blend におけるソリューション、プロジェクトおよびファイルの作業