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App-V 5.1 Sequencer とクライアントの展開の計画

適用対象: Application Virtualization 5.1

Microsoft Application Virtualization (App-V) 5.1 の使用を開始する前に、App-V 5.1 Sequencer、App-V 5.1 クライアント、および必要に応じて App-V 5.1 共有コンテンツ ストアをインストールする必要があります。これらのインストールの計画について、次のセクションで説明します。

App-V 5.1 Sequencer の展開計画

App-V 5.1 では、シーケンスというプロセスを使用して、仮想化アプリケーションとアプリケーション パッケージを作成します。シーケンスでは、App-V 5.1 Sequencer を実行しているコンピューターを使用する必要があります。

注意

App-V 5.1 Sequencer の新しい機能の詳細については、「App-V 5.1 について」のSequencer の機能の向上に関するセクションを参照してください。

App-V 5.1 Sequencer を実行するコンピューターは、最小システム要件を満たしている必要があります。要件の一覧については、「App-V 5.1 でサポートされる構成」をご覧ください。

Sequencer は、仮想マシンとして実行するコンピューターにインストールすることをお勧めします。こうすることで、別のアプリケーションをシーケンスする前に、Sequencer を実行しているコンピューターを、簡単に "クリーンな" 状態に戻すことができます。仮想マシンを使用して Sequencer をインストールする場合、次の手順を実行する必要があります。

  1. Sequencer に関するすべての前提条件をインストールします。

  2. Sequencer をインストールします。

  3. 環境の "スナップショット" を作成します。

重要

シーケンス プロセスの計画は、企業のセキュリティ部門に確認を依頼し承認を受ける必要があります。セキュリティ上の理由により、Sequencer の操作は、運用環境とは分離した試験環境内で行ってください。分離の配置は、業務要件に基づき、必要に応じてシンプルになる場合もあれば、総合的な構成になることもあります。シーケンスを実行するコンピューターは、企業ネットワークと接続できる環境に用意します。これは、完成したパッケージを運用環境サーバーにコピーするためです。ただし、シーケンスを実行するコンピューターは、通常、ウイルスに対する保護なしで運用されるため、保護されていない企業ネットワークに配置しないでください。たとえば、ファイアウォールの内側か、隔離されたネットワーク セグメントで運用します。隔離された仮想ネットワークを共有するように構成されている仮想マシンを使用することもできます。社内のセキュリティ ポリシーに従って安全な方法で対処してください。

App-V 5.1 クライアントの展開計画

対象のコンピューターで仮想化パッケージを実行するには、対象のコンピューターに App-V 5.1 クライアントをインストールする必要があります。App-V 5.1 クライアントは、ターゲット コンピューターで仮想化したアプリケーションを実行するコンポーネントです。ユーザーは、クライアントを使用してアイコンや特定のファイルの種類を操作し、仮想化アプリケーションを開始できます。また、クライアントを使用して、管理サーバーからアプリケーション コンテンツを取得し、クライアントでアプリケーションを開始する前にコンテンツをキャッシュできます。クライアントには 2 種類あります。1 つは、リモート デスクトップ サービス用のクライアントで、リモート デスクトップ セッション ホスト (RD セッション ホスト) サーバー システムで使用します。もう 1 つは App-V 5.1 クライアントで、その他のすべてのコンピューターで使用します。

App-V 5.1 クライアントは、インストーラーのコマンド ラインを使用して構成するか、インストールが完了した後で PowerShell スクリプトを使用して構成します。

App-V 5.1 クライアント ソフトウェアを効率よく展開するため、事前に注意深く設定を定義する必要があります。コンピューターが別々の事業所にあり、さまざまなソースの場所を使用するようにクライアントを構成する必要がある場合には、これは特に重要です。

また、クライアント ソフトウェアを展開する方法も決定する必要があります。各コンピューターに手動でクライアントを展開することもできますが、ほとんどの組織では自動処理でクライアントを展開する方法が取られています。大規模な組織では、電子ソフトウェア配布 (ESD) システムが導入されていることがあります。このシステムは、クライアントの展開システムとして最適です。ESD システムがない場合は、組織で採用されている標準のソフトウェア インストール方法を使用します。グループ ポリシーや、さまざまなスクリプト手法から選択できます。クライアント コンピューターがある場所の規模や種類に応じて、展開処理は複雑になることがあります。構造化したアプローチを使用して、すべてのコンピューターに適切な構成でクライアントをインストールしてください。

クライアントの最小要件の一覧については、「App-V 5.1 の前提条件」をご覧ください。

App-V クライアントの共存の計画

App-V 5.1 クライアントは、App-V 4.6 クライアントと共存させて展開できます。クライアントを共存させるには、展開構成ファイルかユーザー構成ファイルを使用して、仮想化アプリケーションを追加または公開する必要があります。これらの構成ファイルには、App-V 5.1 と App-V 4.6 クライアントを同時に機能させるために構成する必要がある設定が含まれているからです。クライアントかサーバーを使用してパッケージをアップグレードしたなら、パッケージに構成ファイルを再適用する必要があります。これは、対応する構成ファイルが含まれているすべてのパッケージにあてはまることで、クライアントの共存に固有のものではありません。ただし、パッケージのアップグレード中に構成ファイルを適用しないと、パッケージの状態が共存シナリオでは正しく機能しません。

App-V 5.1 の動的な構成ファイルで、特定のユーザー向けにパッケージをカスタマイズすることができます。動的なユーザー構成 (.xml) ファイルまたは動的な展開構成ファイルは、使用する前に作成する必要があります。ファイルを作成するには、高度な手動操作が必要です。

動的なユーザー構成ファイルを使用すると、マニフェスト ファイル内の拡張機能に関する App-V 5.1 の情報は一切使用されません。つまり、マニフェスト ファイルの App-V 5.1 に固有な拡張機能に関するすべての項目、および削除や更新などの変更内容を、動的なユーザー構成ファイルに含める必要があります。カスタム構成ファイルの作成の詳細については、「App-V 5.1 Management Console を使用してカスタム構成ファイルを作成する方法」をご覧ください。

App-V 5.1 共有コンテンツ ストア (SCS) の計画

App-V 5.1 共有コンテンツ ストア モードを使用すると、App-V 5.1 クライアントを実行しているコンピューターで仮想化されたアプリケーションを実行できます。App-V 5.1 クライアントを実行しているコンピューターにパッケージのコンテンツが保存されることはありません。仮想アプリケーションは、クライアントで要求された場合にだけ対象のコンピューターにストリーミングされます。

App-V 5.1 共有コンテンツ ストアを使用する利点について、その一部を次の一覧に示します。

  • アプリケーション間と複数ユーザーのアプリケーションの競合を減らして、回帰テストの必要性を減少させる

  • 展開のリスクを減らして、アプリケーション展開を高速化する

  • プロファイル管理の簡素化

APP-V への提案がございますか

こちらから提案を追加するか、提案に投票してください。App V の問題については、「APP-V に関する TechNet フォーラム」を利用してください。

App-V 5.1 展開に関するその他のリソース

関連項目

タスク

シーケンサーをインストールする方法
App-V クライアントを展開する方法
App-V 4.6.x クライアントと App-V 5.1 クライアントを同じコンピューターに展開する方法
共有コンテンツ ストア モードの App-V 5.1 Client のインストール方法

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