Excel サービスのアーキテクチャ
Excel Services は Microsoft Office SharePoint Server 2007 の一部です。Excel Services は ASP.NET および Windows SharePoint Services 3.0 テクノロジに基づいて構築されています。Excel Services には以下の 3 つのコア コンポーネントがあります。
Excel Web Access
Excel Web Services
Excel Calculation Services
Excel Services は 3 つのコンポーネント間の通信を処理し、Excel Calculation Services に対する要求の負荷を分散します。
Excel Web Access、Excel Services、および Excel Calculation Services コンポーネントはフロンドエンド サーバー ("Web フロントエンド" とも呼ばれます) 上のコンポーネントとバックエンド アプリケーション サーバー上のコンポーネントの 2 つの主要グループに分けることができます。
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Excel Web アクセス
Excel Web Access は Excel Services Web パーツ (Office SharePoint Server 2007 内の) で、Web ページ上の実際の Excel ワークブックを表し (言い換えれば、HTML を作成します)、ユーザーはこれらのワークブックと対話したり探索したりすることができます。Excel Web Access はユーザーに表示される Excel Services コンポーネントです。Excel Web Access は Office SharePoint Server 2007 のすべての Web パーツと同様に使用することができます。 Excel Web Access を使用する際、ユーザーのクライアント コンピュータには何もインストールする必要はありません。
Excel Web Access Web パーツ プロパティはカスタマイズすることもできます。詳細については、Microsoft.Office.Excel.Server.WebUI 名前空間のリファレンス ドキュメントを参照してください。
Excel Web サービス
Excel Web Services は Web サービスへのプログラム アクセスを可能にする Excel Services コンポーネントです。Excel Web Services を呼び出すアプリケーションを開発して、値を計算、設定、およびワークブックから抽出し、外部データ接続を更新することができます。Excel Web Services を使用して、サーバー側のワークブック ロジックをアプリケーションに組み込み、Excel ワークブックの更新を自動化して、サーバー側 Excel 計算に関するアプリケーション固有のユーザー インターフェイスを作成することができます。
注意
ワークブックに変更を加える (たとえば Excel Web Services を使用して範囲に値を指定する) と、ワークブックへの変更はその特定セッションに対してのみ保持されます。変更内容が元のブックに保存されることはありません。現在のワークブック セッションが終了する (たとえば CloseWorkbook メソッドを呼び出したり、セッションがタイムアウトする) と、変更内容は失われます。
ワークブックへの変更を保存する場合は、GetWorkbook メソッドを使用して宛先ファイル ストアの API を使用してワークブックを保存することができます。詳細については、「[方法] ブック全体またはスナップショットを取得する」および「[方法] ブックを保存する」を参照してください。
Excel Web Services の詳細については、「Excel Services 開発ロードマップ」および Microsoft.Office.Excel.Server.Webservices および Microsoft.Office.Excel.Server 名前空間のリファレンス ドキュメントを参照してください。
Excel 計算サービス
Excel Calculation Services の役割は、ブックの読み込みおよび計算、カスタム コード (ユーザー定義機能) の呼び出しおよび外部データの更新です。また、対話的なセッション状態を維持します。Excel Calculation Services はユーザーまたは呼び出し側による同じブックとの対話の間、セッションを維持します。セッションは、呼び出し側が明示的にセッションを終了したとき、またはサーバー上でセッションがタイムアウトしたときに終了します。Excel Services は複数のユーザーが同じブックのセットにアクセスした場合、パフォーマンスを向上させるために、開いている Excel ブック、計算状態、外部データのクエリ結果をキャッシュします。
負荷分散
複数サーバー構成では、Excel Services はファーム構成内の複数の Excel Calculation Services オカレンスでの要求の負荷を分散します。複数のアプリケーション サーバーをインストールした場合、Excel Services は負荷を分散して、要求によってオーバーロードするアプリケーション サーバーが 1 つもないようにします。
管理者は負荷分散動作を構成することができます。
Web フロントエンドおよびバックエンド アプリケーション サーバー
Excel Web Access、Excel Services、および Excel Calculation Services コンポーネントは Web フロンドエンド サーバー上およびバックエンド アプリケーション サーバー上のコンポーネントに分けることができます。Web フロンドエンドには Excel Web Access および Excel Web Services が含まれます。Excel Calculation Services コンポーネントはバックエンド アプリケーション サーバー上の、管理者が追加した任意のユーザー定義機能アセンブリの横に配置されます。
最も簡易な構成、つまり Microsoft Office SharePoint Server 2007 がスタンドアロン インストールとして実行されている 1 台のコンピュータでは、3 つのコンポーネントはすべて同一コンピュータ上にインストールされます。しかし、多数のユーザーが存在する標準的なエンタープライズ環境では、Web フロンドエンド サーバー上およびバックエンド アプリケーション サーバー上のコンポーネントはファーム構成内の異なるコンピュータ上に置かれます。Web フロンドエンド サーバーはバックエンド アプリケーション サーバーとは別個にスケール変更することができます。たとえば、組織のニーズに応じて、Web フロンドエンド サーバーの数をバックエンド アプリケーション サーバーよりも多くすることができます (その逆も行えます)。
Excel Services のトポロジ、スケーラビリティ、パフォーマンス、セキュリティについては、Office SharePoint Server 2007 TechCenter または Microsoft Office Online ホームページ (https://office.microsoft.com/ja-jp/default.aspx?ofcresset=1) を参照してください。
See Also
タスク
[ウォークスルー] Excel Web Services を使用してカスタム アプリケーションを開発する