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Excel Services 開発ロードマップ

Excel Services の重要な側面は、ソリューション開発者がその機能をアプリケーションからプログラムによって使用できる点です。これらのソリューションは、組織が内部で開発する基幹業務 (LOB) 製品またはカスタム エンタープライズ ソリューションです。

これらのアプリケーションの例をいくつか示します。

  • プレゼンテーション層が Excel Web Services を呼び出す Web アプリケーション (たとえば、ASP.NET アプリケーション) として実装されている、多層アプリケーション。

  • Microsoft Office SharePoint Server 2007 内のアプリケーション、または LOB 製品と統合されているアプリケーション。

Excel Services を使用して行うことができる開発には 3 つの種類があります。

  • Excel Web Services を使用してソリューションを開発する

  • ユーザー定義関数を使用して Excel Services 上の Excel の関数ライブラリを拡張する

  • Excel Web Access Web パーツをカスタマイズする

Excel Web サービス

Excel Web Services 用の 2 つの主なシナリオは次のとおりです。

  • Server-side Excel calculation

    このシナリオはアプリケーション中心です。このシナリオでは、Excel ブックで定義され、アプリケーション ロジックの一部としてサーバーで計算されるモデルを使用します。

  • Automating workbook updates on the server

    このシナリオはファイル中心です。このシナリオでは、Excel Web Services はブックを処理し、カスタム アプリケーションはブックまたはスナップショットのコピーを保存します。

サーバー側の Excel 計算

サーバー側の Excel 計算に対し、カスタム アプリケーションは通常、Excel モデルをロジックの一部として使用します。Excel ブック ビジネス ロジックをプログラミング言語で再コーディングする必要がなく、ビジネス ユーザーはサーバーの場所で Excel 内のモデルを維持し続けることができます。開発者は、ビジネス ユーザーによって作成されるモデルを使用するアプリケーションでコード行を変更する必要がありません。

このシナリオで、カスタム アプリケーションは、バックエンド計算サービスに呼び出しを送信する Excel Web Services を繰り返し呼び出します。Excel Calculation Services は、次の処理を行います。

  • 指定した Excel ブックを読み込む

  • 入力を受信する

  • ブックを処理する (データの更新や計算の実行など)

  • 結果をカスタム アプリケーションへ送信する

サーバーでのブック更新を自動化する

開発者がサーバーでの Excel ブックの更新を自動化する際、ほとんどの場合は 2 つの目的があります。

  1. Excel ファイルを生成するか、Microsoft Office Open XML Formats を使用する Excel テンプレートを変更し、生成された Excel ファイルを計算します。

  2. 定期的に Excel ファイルを開いて外部データを更新し (1 回、またはユーザーごとに複数回)、更新後のブックを計算して、それらを保存したり、さまざまなユーザーにメールで送信します。

このシナリオでは、カスタム アプリケーションは Excel Web Services を使用して次の処理を行います。

  • 指定した Excel ブックを読み込む

  • パラメータを入力する

  • ブックを処理する (データの更新や計算の実行など)

カスタム アプリケーションは、ブックまたはスナップショットのライブ バージョンを取得し、Windows SharePoint Services 3.0 オブジェクト モデルまたは Web サービスを使用して、ブックまたはスナップショットを保存します。

注意

Excel Web Services を使用して範囲に値を設定するなど、ブックに変更を加える場合、ブックへの変更は、その特定のセッションの間のみ保持されます。変更内容が元のブックに保存されることはありません。現在のブック セッションが終了すると (CloseWorkbook メソッドを呼び出す、またはセッションがタイムアウトするときなど)、加えた変更は失われます。

ブックに対して加えた変更を保存する必要がある場合は、GetWorkbook メソッドを使用し、次に保存先ファイル ストアの API を使用するとブックを保存できます。詳細については、「[方法] ブック全体またはスナップショットを取得する」と「[方法] ブックを保存する」を参照してください。

Excel Web サービスを使用する

Excel Web Services を以下のものとして使用することができます。

  • SOAP over HTTP で Web メソッドを呼び出すことによる、通常の Web サービス。

  • Microsoft.Office.Excel.Server.Webservices.dll に直接リンクすることによる、ローカル アセンブリ。

Microsoft.Office.Excel.Server.Webservices.dll に直接リンクするタイミングの詳細については、「ループバック SOAP 呼び出しと直接リンク」を参照してください。

Excel Web Services API の詳細については、Microsoft.Office.Excel.Server.Webservices 名前空間と Microsoft.Office.Excel.Server 名前空間のリファレンス ドキュメントを参照してください。

ユーザー定義関数 (UDF)

Excel Services はマネージ コード UDF をサポートします。Excel Services UDF により、マネージ コードで記述されて Office SharePoint Server 2007 に展開されるカスタム関数を呼び出す数式をセル内で使用することができます。次の処理を行う UDF を作成できます。

  • カスタムの数学関数を呼び出す。

  • カスタム データ ソースからワークシートへデータを取得する。

  • UDF から Web サービスを呼び出す。

  • 既存の Excel UDF など、既存のネイティブ コード ライブラリ関数の呼び出しをラップする。

Excel Services UDF の詳細については、「Excel Services UDF とは」を参照してください。

UDF を使用する

Excel Services UDF 定義については、Microsoft.Office.Excel.Server.Udfs 名前空間のリファレンス ドキュメントを参照してください。

マネージ コード UDF を作成する方法の例については、「[ウォークスルー] マネージ コード UDF を開発する」を参照してください。

Excel Web Access

Excel Web Access Web パーツの拡張可能なプロパティを使用して、次の処理を行うことができます。

  • プログラムによって Excel Web Access を構成する。

  • プログラムによって Excel Web Access プロパティを変更する。

  • カスケード スタイル シート (CSS) を使用したテーマの適用、または Web パーツ ページへのブランド設定をする。

Excel Web Access Web パーツの拡張性を使用する

参照情報

  • Excel Web Access の拡張可能なプロパティについては、Microsoft.Office.Excel.Server.WebUI 名前空間のリファレンス ドキュメントを参照してください。

  • Excel Web Access CSS については、CSS のリファレンス ドキュメントを参照してください。

  • Web パーツをプログラムによって構成する方法については、 SDK を参照してください。

See Also

タスク

[ウォークスルー] Excel Web Services を使用してカスタム アプリケーションを開発する

[方法] Excel Web Access Web パーツをプログラムによってページに追加する

概念

Excel Services の概要

Excel サービスのアーキテクチャ

Excel Services でサポートされない機能

Excel Services のブログ