Excel Services の警告
最終更新日: 2011年3月4日
適用対象: SharePoint Server 2010
この記事の内容
警告の種類
キャッチの例外
エラー コード
例外処理
Excel Web Services は、Web サービス内で発生するエラーと Excel Calculation Services によって返されるエラーに対して警告を表示します。
エラーは次の方法で表示されます。
Excel の計算エラーは、Excel で表示されるような方法、つまり #VALUE! などのセルのエラー値として返されます。GetCell メソッドまたは GetRange メソッドを呼び出し、書式設定された値を要求すると、# 形式のエラー文字列が返されます。書式設定されていない値を要求する場合は、列挙型のエラー コードが返されます。詳細については、このトピック後半の「エラー コード」セクションを参照してください。
Web サービス メソッドの 1 つを処理中にエラーが発生し、メソッドが正常に終了しない場合、エラーは簡易オブジェクト アクセス プロトコル (SOAP) 例外として表示されます。このエラーはコードでキャッチでき、またキャッチする必要があります。このようなエラーは、"停止" 警告とも呼ばれます。
メソッドが正常な結果を返すことを妨げないエラーは、メソッドの引数の一部 (具体的には出力引数) として返されます。このようなエラーは重要ではないエラーと考えられます。エラーが例外ではなく出力引数として返される理由は、例外をスローするとコードが正常な実行パスから外されるためです。これは、重要ではないエラーには望ましくありません。これらのエラー チェックは任意です。このようなエラーは "続行" 警告とも呼ばれます。
警告の種類
警告には "停止" と "続行" の 2 種類あります。
"停止" 警告
"停止" 警告によって、現在の操作が停止します。つまりブックは、現在の操作の実行前の状態にロールバックされます。"停止" 警告は SOAP 例外として表示されます。
"続行" 警告
"続行" 警告は、一般的に警告または重要ではないエラーです。Excel Calculation Services が "続行" 警告をスローすると、操作は続行されます。これらの警告は、出力引数 (さまざまな警告フィールドを持つ構造体) として返されます。詳細については、Microsoft.Office.Excel.Server.WebServices 名前空間の「Status クラス参照」のトピックを参照してください。
キャッチの例外
ユーザーが発生させると想定できる Excel Calculation Services に特有なエラーはキャッチする必要があります。たとえば、アプリケーションがユーザーにブックへのパスの入力を求める場合、ユーザーは間違ったパスを入力したり、存在しないブックを選択したりする可能性があります。ユーザーが入力する内容を制御することはできませんが、気付かずにブックのファイル名のスペルを間違ったときのユーザー エクスペリエンスは制御できます。
コードで、SOAP 例外 (つまり "停止" 警告) をキャッチする必要があります。"続行" 警告の場合は、呼び出し元のコードで警告情報を無視するか検証するかを選択できます。
エラー コード
特定のエラー条件のキャッチを有効にするために、Excel Calculation Services 警告には関連するエラー コードがあります。Web サービスは SoapException クラスのプロパティを使用してエラーを返します。
詳細については、Microsoft .NET Framework SDK ドキュメントの "SoapException クラス" のトピックを参照してください。
例外処理
アプリケーション (つまり SOAP クライアント) が要求を Web サービスに送信し、Web サービスがその要求を処理できない場合は、クライアントに SOAP 例外が返されます。Excel Web Services によってスローされた例外の処理は、開発するアプリケーションの重要な部分です。これは、エラーが発生したときに特定の情報をユーザーに返すことができるためです。例外処理は、アプリケーションで何か予期しないことが発生したときのユーザー エクスペリエンスの向上にも役立ちます。
例外処理の一般的な情報については、Microsoft .NET Framework SDK ドキュメントの「例外の処理とスロー」を参照してください。
関連項目
タスク
[ウォークスルー] Excel Web Services を使用してカスタム アプリケーションを開発する