コンテンツ フィルタの受信者および送信者の例外を指定する方法
適用先: Exchange Server 2007 SP3, Exchange Server 2007 SP2, Exchange Server 2007 SP1, Exchange Server 2007
トピックの最終更新日: 2009-04-01
ここでは、Exchange 管理コンソールまたは Exchange 管理シェルを使用して、コンテンツ フィルタに例外を指定する方法について説明します。Exchange 管理コンソールまたは Exchange 管理シェルを使用すると、特定の受信者に送信されるメッセージのフィルタをバイパスするようにコンテンツ フィルタ エージェントを構成できます。Exchange 管理シェルを使用すると、特定の送信者および送信者ドメインからのメッセージをバイパスするようにコンテンツ フィルタ エージェントを構成できます。組織が特定の外部エンティティと頻繁にメッセージを交換する場合は、特定の送信者や送信者ドメインのメッセージに対するコンテンツ フィルタの例外が役立ちます。
注 : |
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スパム発信者によってスプーフィングされることが多い広範囲のドメイン名前空間や、送信者とドメインを指定する場合は十分に注意してください。 |
開始する前に
エッジ トランスポート サーバーの役割がインストールされているコンピュータで以下の手順を実行するには、そのコンピュータのローカルの Administrators グループのメンバであるアカウントを使用してログオンする必要があります。
また、これらの手順を実行する前に、次のことを確認してください。
- 「スパム対策およびウイルス対策向けの機能」を参照して、組織に対して効率的に連携して機能するように、すべてのスパム対策エージェントを構成する一般的な方法を理解している。
- 「コンテンツ フィルタの構成」を読み終えている。
受信者の例外の指定
Exchange 管理コンソールを使用してコンテンツ フィルタの受信者の例外を指定するには、次の操作を行います。
Exchange 管理コンソールで、[エッジ トランスポート] をクリックします。
作業ウィンドウで、[スパム対策] タブをクリックし、[コンテンツ フィルタ] をクリックします。
操作ウィンドウで、[プロパティ] をクリックします。
[例外] タブをクリックします。
[次の受信者に送信されるメッセージのコンテンツにはフィルタを適用しない] ボックスに、SMTP (簡易メール転送プロトコル) アドレスを入力します。
[追加] をクリックすると、例外一覧にアドレスを追加します。
変更を保存してダイアログ ボックスを閉じるには、[OK] をクリックします。ダイアログ ボックスを閉じずに変更を保存するには、[適用] をクリックします。
Exchange 管理シェルを使用してコンテンツ フィルタの受信者の例外を指定するには、次の操作を行います。
次のコマンドを実行します。
Set-ContentFilterConfig -BypassedRecipients <SmtpAddress>
たとえば、tiffany@contoso.com に送信されるメッセージのコンテンツ フィルタをバイパスするには、次のコマンドを実行します。
Set-ContentFilterConfig -BypassedRecipients tiffany@contoso.com
注 : 複数の SMTP アドレスを入力する場合は、コンマを使用してアドレスを区切ります。たとえば、「joe@contoso.com, jeffrey@contoso.com」と入力します。入力できる受信者の最大数は 800 です。
構文およびパラメータの詳細については、「Set-ContentFilterConfig」を参照してください。
送信者の例外の指定
Exchange 管理シェルを使用してコンテンツ フィルタの送信者および送信者ドメインの例外を指定するには、次の操作を行います。
特定の送信者から送信されるメッセージのコンテンツ フィルタをバイパスするには、次のコマンドを実行します。
Set-ContentFilterConfig -BypassedSenders <SmtpAddress>
たとえば、sender1@example.com によって送信されるメッセージのコンテンツ フィルタをバイパスするには、次のコマンドを実行します。
Set-ContentFilterConfig -BypassedSenders sender1@example.com
特定のドメインからのメッセージのコンテンツ フィルタをバイパスするには、次のコマンドを実行します。
Set-ContentFilterConfig -BypassedSenderDomains <SmtpDomainWithSubdomains>
たとえば、example.com からのメッセージのコンテンツ フィルタをバイパスするには、次のコマンドを実行します。
Set-ContentFilterConfig -BypassedSenderDomains example.com
特定のドメインおよびそのサブドメインからのメッセージのコンテンツ フィルタをバイパスするには、次の例に示すように、ワイルドカード文字 (*) を使用できます。
Set-ContentFilterConfig -BypassedSenderDomains *.example.com
注 : 複数の SMTP アドレスまたはドメインを入力する場合は、コンマを使用してアドレスまたはドメインを区切ります。たとえば、「sender1@example.com, sender2@example.com」と入力します。入力できる受信者の最大数は 800 です。
既存のコンテンツ フィルタの構成への送信者または受信者の追加
ここに記載されている手順を使用して既存のコンテンツ フィルタの構成に新しい送信者または受信者を追加すると、コンテンツ フィルタの構成の中の既存の送信者または受信者は新しいデータに置き換えられます。
既存の構成に送信者または受信者を付加するには、既存のデータを格納する変数を作成します。変数を作成した後、その構成にデータを追加できます。次の例では、変数は $list です。
この例は、コンテンツ フィルタの構成の BypassedSender プロパティに送信者を追加する方法を示しています。この例の BypassedSender パラメータを、BypassedSenderDomain パラメータまたは BypassedRecipients パラメータに置き換えることによって、コンテンツ フィルタの構成の他の既存のプロパティにデータを追加することができます。
Exchange 管理シェルを使用して、コンテンツ フィルタの構成の BypassedSender 一覧に送信者を追加するには、次の操作を行います。
BypassedSenders 一覧を保持するための変数を作成するには、次のコマンドを実行します。
$list = (Get-ContentFilterConfig).BypassedSenders
$list 変数にデータが含まれていることを確認するには、次のコマンドを実行します。
$list
Exchange 管理シェルは、送信者の SMTP アドレスの書式設定された一覧を返します。
$list 変数にエントリを追加するには、次のコマンドを実行します。
$list.add("kwekua@contoso.com,tiffany@contoso.com")
詳細情報
コンテンツ フィルタを構成する方法の詳細については、以下のトピックを参照してください。
- コンテンツ フィルタの構成
- Set-ContentFilterConfig
- コンテンツ フィルタを有効または無効にする方法
- スパム検疫メールボックスを指定する方法
- Spam Confidence Level のしきい値を有効化および構成する方法
- Outlook 電子メールの消印の検証を有効または無効にする方法
- コンテンツ フィルタで許可または禁止する語句を構成する方法
- コンテンツ フィルタの拒否応答を構成する方法
参照している情報が最新であることを確認したり、他の Exchange Server 2007 ドキュメントを見つけたりするには、Exchange Server TechCenter を参照してください。