Exchange 2007 のシステム要件

 

適用先: Exchange Server 2007 SP3, Exchange Server 2007 SP2, Exchange Server 2007 SP1, Exchange Server 2007

トピックの最終更新日: 2011-04-20

Microsoft Exchange Server 2007 をインストールする前に、ここで説明する内容に目を通し、お使いのネットワーク、ハードウェア、ソフトウェア、クライアント、およびその他の要素が Exchange 2007 の要件を満たすことを確認することをお勧めします。

ネットワークおよびディレクトリ サーバー

次の表に、Exchange 2007 組織におけるネットワークおよびディレクトリ サーバーの要件の一覧を示します。

コンポーネント 要件

スキーマ マスタ (既定では、スキーマ マスタはフォレスト内に最初にインストールされた最初の Windows Server 2003 ドメイン コントローラで実行されます)

Microsoft Windows Server 2003 Service Pack 1 (SP1) 以降のバージョン、または Windows Server 2003 Windows Server 2003 R2

グローバル カタログ サーバー

Exchange 2007 のインストールを計画している各 Active Directory ディレクトリ サービス サイトで、Windows Server 2003 SP1 以降のバージョンを実行しているグローバル カタログ サーバーが少なくとも 1 台必要です。これは、以下の理由によります。

  • Windows Server 2003 SP1 は Exchange 2007 サービス通知をサポートします。Active Directory で構成の変更が発生すると、通知がサービスに送信されます。いくつかの Exchange 2007 サービスではこの通知を使用します。Windows Server 2003 SP1 の通知メカニズムは、Microsoft Windows 2000 Server の通知メカニズムを強化したものです。
  • Windows Server 2003 SP1 以降のバージョンでは、ユーザーが Microsoft Outlook Web Access のアドレス帳を参照できます。
  • Windows Server 2003 SP1 以降のバージョンでは、Windows 2000 Server よりも効率的な方法で配布リストのメンバシップを参照する機能を備えています。

ドメイン コントローラ

ドメイン コントローラは、以下のことに該当します。

  • Exchange 2007 の RTM (Release To Manufacturing) 版および Exchange 2007 Service Pack 1 (SP1) では、Exchange Enterprise Servers グループおよび Exchange Domain Servers グループがあるために Setup /PrepareLegacyExchangePermissions を実行する必要がある各ドメイン (子ドメインを含む) で、Windows Server 2003 SP1 以降のバージョンを実行するドメイン コントローラが少なくとも 1 台必要です。
  • Exchange 2007 RTM および Exchange 2007 SP1 では、Exchange 2007 のインストールを計画している各ドメイン (子ドメインを含む) で、Windows Server 2003 SP1 以降を実行しているドメイン コントローラが少なくとも 1 台必要です。
  • Exchange 2007 のインストールを計画している各 Active Directory サイトでは、Windows Server 2003 SP1 以降のバージョンを実行しているドメイン コントローラが少なくとも 1 台必要です。このドメイン コントローラは、グローバル カタログ サーバーでもあります。
  • Exchange 2007 RTM 用に Active Directory およびドメインを準備する場合、あるいは Exchange 2007 RTM をインストールする場合に、Windows 2000 Server を実行するドメイン コントローラが存在するときは、コマンド プロンプト ウィンドウから Setup.com を実行する必要があります。さらに、Windows Server 2003 SP1 以降のバージョンを実行しているドメイン コントローラを指定するために /DomainController パラメータを使用する必要があります。Exchange 2007 SP1 用に Active Directory およびドメインを準備する場合、あるいは Exchange 2007 SP1 をインストールする場合、Windows Server 2003 SP1 以降のバージョンを実行しているドメイン コントローラを指定する必要はありません。
  • Windows Server 2008 を実行するサーバーに Exchange 2007 RTM をインストールすることはできませんが、Exchange 2007 RTM は Windows Server 2008 ディレクトリ サーバーとの併用をサポートしています。同様に、Exchange Server 2003 Service Pack 2 (SP2) は、Windows Server 2008 を実行するコンピュータにはインストールできません。ただし、Windows Server 2008 ディレクトリ サーバーとの併用はサポートされています。
  • Exchange 2000 Server Service Pack 3 (SP3) は、Windows Server 2008 を実行するコンピュータにはインストールできません。また、Windows Server 2008 ディレクトリ サーバーとの併用もサポートされません。Exchange 2000 SP3 サーバーは、Windows Server 2008 ディレクトリ サーバーを含む Active Directory フォレスト内に存在できますが、Windows Server 2008 ディレクトリ サーバーは、Exchange 2000 サーバーを含む Active Directory サイトにはインストールしないでください。
  • Microsoft Exchange と Windows Server 2008 ディレクトリ サーバーの関係の詳細については、「Exchange Server 2007: プラットフォーム、エディション、バージョン」を参照してください。

英語ではないドメイン コントローラ

組織で Outlook Web Access を使用することを計画している場合は、マイクロソフト サポート技術情報の記事 919166「アドレス帳関数同じロケールが設定していることが Exchange OWA クライアントと Windows Server 2003-based ドメイン コントローラにないとき、Exchange 2007 が切断されます。」で説明されている修正プログラムをインストールする必要があります。

読み取り専用ドメイン コントローラ

どのバージョンの Microsoft Exchange も、読み取り専用ドメイン コントローラまたは読み取り専用グローバル カタログ サーバーを使用しません。ただし、書き込み可能なドメイン コントローラを利用できる限り、Microsoft Exchange は、読み取り専用ドメイン コントローラまたは読み取り専用グローバル カタログ サーバーを含む環境で動作します。これらの環境では、Exchange 2007 は、読み取り専用ドメイン コントローラと読み取り専用グローバル カタログ サーバーを事実上無視します。

ドメインの機能レベル

Exchange 2007 をインストールするか、または Exchange 2007 受信者をホストする Active Directory フォレスト内のすべてのドメインで、少なくとも Windows 2000 Server をネイティブで使用する必要があります。

ドメインおよびフォレストの機能レベルの詳細については、『Windows Server 2003 デプロイメント ガイド』の機能レベルの背景情報についてのページを参照してください (このサイトは英語の場合があります)。

フォレストの機能レベル

以下の高度な機能のいずれかを使用することを計画している場合は、フォレストの機能レベルが Exchange サーバーを含む各フォレストの Windows Server 2003 であることが必要です。

  • フォレスト間の委任。詳細については、「フォレスト間の管理を構成する方法」を参照してください。
  • 他のフォレストのユーザーが使用できる空き時間情報の種類をユーザーが選択する機能。
    note注 :
    信頼関係のないフォレスト間で空き時間情報を共有するように Exchange サーバーを構成できます。ただし、共有する場合は、ユーザーは別のフォレスト内のユーザーに対して利用可能になる空き時間情報の種類を選択することはできなくなります。空き時間情報の種類には、[なし][空き時間情報][空き時間、件名、場所情報]、および [完全な詳細情報] があります。

これらの高度な機能を使用しない場合は、フォレストの機能レベルを少なくとも Windows 2000 Server にする必要があります。

複数のフォレストの展開

Exchange 2007 を含むすべての複数フォレスト トポロジでは、各フォレストに Service Pack 1 以降の Windows Server 2003 を実行しているディレクトリ サーバーが必要です。

フォレスト間の信頼

トポロジに Exchange がインストールされている複数の Active Directory フォレストが含まれる場合や、以下の高度な機能のいずれかを使用する場合は、Exchange がインストールされているフォレスト間で信頼関係を確立する必要があります。

  • フォレスト間の委任。詳細については、「フォレスト間の管理を構成する方法」を参照してください。
  • 他のフォレストのユーザーが使用できる空き時間情報の種類をユーザーが選択する機能。
    note注 :
    信頼関係のないフォレスト間で空き時間情報を共有するように Exchange サーバーを構成できます。ただし、共有する場合は、ユーザーは別のフォレスト内のユーザーに対して利用可能になる空き時間情報の種類を選択することはできなくなります。空き時間情報の種類には、[なし][空き時間情報][空き時間、件名、場所情報]、および [完全な詳細情報] があります。

リソース フォレストのトポロジを使用している場合は、Exchange フォレストから他のフォレスト内のアカウント ドメインへの外部ドメインの信頼関係が存在するか、Exchange フォレストからアカウント フォレストへのフォレストの信頼関係が存在している必要があります。

Microsoft Exchange Server version 5.5 を実行するサーバー

Exchange 組織では Exchange Server 5.5 サーバーを使用できず、また Exchange 組織はネイティブ モードで実行する必要があります。Exchange 組織をネイティブ モードに変換する方法の詳細については、「Exchange の混在モードをネイティブ モードに変換する方法」を参照してください。

名前空間の不整合

名前空間の不整合とは、コンピュータのプライマリ ドメイン ネーム システム (DNS) サフィックスがそのコンピュータがあるドメイン名のサフィックスと一致しないシナリオです。不整合の DNS 名前空間を持つコンピュータ上で、Exchange 2007 を検証するための制約されたテストを実行しました。これらのテストから、Exchange サーバー上の DNS サフィックス検索一覧で組織内に展開するすべての DNS 名前空間を参照していることを確認することにより、この構成に起因する問題を解決できる可能性があることが示されました。名前空間の一覧には、Active Directory および Exchange サーバーだけでなく、監視サーバーまたはサード パーティ アプリケーション サーバーなどの Exchange が相互運用する可能性があるその他のサーバーの名前空間も含める必要があります。名前空間の不整合がある場合のサポートされるシナリオの詳細については、「Exchange 2007 での名前空間の不整合のシナリオについて」を参照してください。

サポートされた不整合の名前空間トポロジではない不整合の名前空間に関する問題解決が困難である場合は、Microsoft サービスまでお問い合わせください。

DNS

Active Directory フォレスト内で DNS を正しく構成する必要があります。

単一ラベル DNS 名

単一ラベル DNS 名を Exchange 2007 で使用することはお勧めしません。単一ラベル DNS 名の詳細については、マイクロソフト サポート技術情報の記事 2269838「単一ラベルのドメイン、不整合の名前空間、および非連続の名前空間と Microsoft Exchange の互換性」を参照してください。

Active Directory ドメイン名

以前のバージョンの Microsoft Exchange では、Exchange サーバーを含む Active Directory ドメインの名前の変更をサポートしていました。Exchange 2007 では、Exchange 2007 を実行しているコンピュータが含まれるドメインの名前の変更をサポートしません。Exchange 2007 を実行しているコンピュータを含むドメインの名前を変更すると、Microsoft Exchange System Attendant サービスなどのいくつかのサービスが開始されなくなり、Exchange サーバーは正常に機能しなくなります。Exchange 2007 を含むドメインの名前の変更の詳細については、マイクロソフト サポート技術情報の記事 925822「Windows Server 2003 ドメインの名前を変更した後、Exchange Server 2007 を実行しているコンピュータで Microsoft Exchange System Attendant サービスが開始されない」を参照してください。

Active Directory の準備

Exchange 2007 のインストールのために、Active Directory とドメインの準備をしておく必要があります。詳細な手順については、「Active Directory とドメインを準備する方法」を参照してください。

ディレクトリ サーバーのアーキテクチャ

Exchange 2007 メールボックス サーバーまたはユーザーを含む各サイト内にある Active Directory ディレクトリ サーバーの推奨される数は、Exchange 2007 メールボックス サーバーの役割が実行されている各コンピュータのプロセッサ コア数、および Active Directory を実行しているハードウェア プラットフォームに依存します。特に、次のシナリオについて考慮します。

  • Active Directory が x86 プラットフォーム (32 ビット) で実行されている場合、Active Directory ディレクトリ サーバーのプロセッサ コア対 Exchange 2007 メールボックス サーバーのプロセッサ コアの推奨比率は 1:4 です。
  • Active Directory が x64 プラットフォーム (64 ビット) で実行されている場合、Active Directory ディレクトリ サーバーのプロセッサ コア対 Exchange 2007 メールボックス サーバーのプロセッサ コアの推奨比率は 1:8 です。この 1:8 の比率を実現するには、メモリにある Active Directory データベース全体のキャッシュに十分なメモリをディレクトリ サーバーにインストールする必要があります。Active Directory データベースのサイズを確認するには、グローバル カタログ サーバーの NTDS.DIT ファイルを調べてください。既定では、このファイルは %WINDIR%\NTDS にあります。

上の比率は、プロセッサ コアの比率であり、プロセッサの比率ではないことに注意してください。したがって、比率を計算する場合に、デュアルコア プロセッサは 2 と数えます。

Exchange 2007 については、4 つの Exchange 2007 メールボックス サーバー プロセッサ コアごとに 32 ビットのグローバル カタログ (GC) サーバー プロセッサ コアを展開することをお勧めします。その他のサーバーの役割は必要な GC プロセッサ コア数に影響し、展開されているメールボックス サーバーは他の役割に対する展開に影響します。このため、メールボックス サーバー プロセッサ コアに基づいた GC プロセッサ コア数は十分なものとなります。

ディレクトリ サーバーへの Exchange 2007 のインストール

セキュリティとパフォーマンス上の理由から、Exchange 2007 をメンバ サーバーにのみインストールし、Active Directory ディレクトリ サーバーにはインストールしないことをお勧めします。ディレクトリ サーバーへの Exchange 2007 のインストールはサポートされていますが、インストールしないことを強くお勧めします。ただし、Exchange 2007 を実行するコンピュータでは DCPromo を実行できません。Exchange 2007 をインストールした後は、メンバ サーバーからディレクトリ サーバー、またはディレクトリ サーバーからメンバ サーバーへの役割の変更はサポートされなくなります。

グローバル カタログ サーバーに Exchange 2007 をインストールする場合、およびサーバーを再起動する場合に、必要な Exchange サービスを手動で開始する必要が生じる可能性があります。詳細については、マイクロソフト サポート技術情報の記事 940845「グローバル カタログ サーバー上で Exchange 2007 をインストールした後に、Exchange 2007 サービスは自動的に開始できません。」を参照してください。

ハードウェア

次の表に、Exchange 2007 サーバーに推奨されるハードウェア最小要件の一覧を示します。

コンポーネント 要件 メモ

プロセッサ

  • Intel 64 アーキテクチャ (以前の Intel EM64T) をサポートする Intel プロセッサを搭載する x64 アーキテクチャ ベースのコンピュータ
  • AMD64 プラットフォームをサポートする AMD プロセッサ
  • Intel Itanium IA64 プロセッサはサポートされていません
  • Intel Pentium または互換性のある 800 MHz (メガヘルツ) 以上の 32 ビット プロセッサ (テストおよびトレーニングを目的とした場合のみ使用。運用目的ではサポートされません)
  • Exchange 管理ツールは、32 ビット プロセッサを搭載するコンピュータへのインストールがサポートされています。
    note注 :
    運用環境で 32 ビット プロセッサを搭載するコンピュータに、Exchange 2007 サーバーの役割をインストールすることはサポートされていません。テスト環境およびトレーニング環境でのみ 32 ビット プロセッサを搭載するコンピュータに Exchange 2007 サーバーの役割をインストールできます。
  • 32 ビット プロセッサを搭載したコンピュータへの管理ツールのインストールはサポートされますが、32 ビット版の Exchange 2007 をダウンロードする必要があります。ダウンロードについては、Microsoft Exchange Server 2007 管理ツール (32 ビット) に関するページを参照してください (このサイトは英語の場合があります)。
  • Exchange 管理ツールは、64 ビット プロセッサを搭載するコンピュータへのインストールもサポートされています。
    note注 :
    管理ツールをインストールする方法の詳細については、「Exchange 2007 管理ツールをインストールする方法」を参照してください。
  • 32 ビット プロセッサを搭載したコンピュータから Setup.com を使用して、Exchange 2007 向けの Active Directory およびドメインを準備できます。詳細については、「Active Directory とドメインを準備する方法」を参照してください。

メモリ

  • 最小 : 2 ギガバイト (GB) の RAM
  • 推奨 : サーバーあたり 2 GB の RAM に、メールボックスあたり 5 MB を加えた RAM
  • ストレージ グループ数に基づいた最小限のメモリ (「メモリの構成の計画」を参照)

この推奨されるメモリ構成は、Exchange 2007 のパフォーマンスを最適化する方法として提案されています。具体的には、このメモリ構成によって、Exchange が適切なサイズのデータベース キャッシュを使用できるようになり、これによってデータベース ディスクの入出力 (I/O) を減らすことができます。この推奨事項は、使用頻度の高い大規模なメールボックスを持つユーザーが多数存在する、認証された運用環境向けです。

ページング ファイル サイズ

次の計算を使用して、[仮想メモリ] ダイアログ ボックスの [初期サイズ (MB)] ボックスに入力する値を決定します。

  • サーバーの RAM が 8 GB 以下の場合 :
    • 最小ページング ファイル サイズは RAM の容量 + 10 MB です。
    • 推奨ページング ファイル サイズは RAM の容量 x 1.5 です。
  • サーバーの RAM が 8 GB 以上の場合 :
    • RAM の容量 + 10 MB に設定します。
    • 仮想メモリに問題がある場合、ページング ファイルを RAM の容量 x 1.5 に設定します。

Exchange 2007 の推奨ぺージング ファイル サイズは、Exchange 2007 でぺージング ファイルに割り当てることができるメモリ、および他のオペレーティング システム カーネルとアプリケーション リソースで割り当てられる可能性があるメモリを表します。Exchange 2007 におけるページング ファイルの使用方法の詳細については、「Understanding Exchange 2007 Memory Usage and its use of the Paging File」を参照してください (このサイトは英語の場合があります)。

また、推奨ページング ファイル サイズは、オペレーティング システムが予期せず停止した場合に情報を収集するために必要なメモリも表します。64 ビット オペレーティング システムで、メモリはページング ファイルへのダンプ ファイルとして書き込むことができます。このファイルは、サーバーのブート ボリュームに置く必要があります。メモリ ダンプ データに使用できる構成オプションの詳細については、マイクロソフト サポート技術情報の記事 254649「Windows Vista、Windows Server 2008 R2、Windows Server 2008、Windows Server 2003、Windows XP、および Windows 2000 のメモリ ダンプ ファイル オプションの概要」を参照してください。

ディスク領域

  • Exchange をインストールするドライブ上に 1.2 GB 以上
  • インストールするユニファイド メッセージング (UM) の言語パックごとに、さらに 500 MB のディスクの空き領域
  • システム ドライブに 200 MB 以上のディスクの空き領域
  • Exchange 2007 RTM では、エッジ トランスポート サーバーまたはハブ トランスポート サーバーで、メッセージ キュー データベースを格納するハード ディスク ドライブに 4 GB 以上の空き領域
  • Exchange 2007 SP1 では、エッジ トランスポート サーバーまたはハブ トランスポート サーバーで、メッセージ キュー データベースを格納するハード ディスク ドライブに 500 MB 以上の空き領域

エッジ トランスポート サーバーまたはハブ トランスポート サーバー上にメッセージ キュー データベースを格納するドライブのディスク領域要件の詳細については、「バック プレッシャについて」を参照してください。

ドライブ

ローカル、またはネットワーク経由でアクセス可能な DVD-ROM ドライブ

特にありません。

画面解像度

  • 800 x 600 ピクセル以上

特にありません。

ファイル形式

NTFS ファイル システムとしてフォーマットされたディスク パーティションは、次のいずれかのパーティションが適用されます。

  • システム パーティション
  • Exchange バイナリ ファイルを格納するパーティション
  • トランザクション ログ ファイルを含むストレージ グループ ファイルを格納するパーティション
  • データベース ファイルを格納するパーティション
  • その他の Exchange ファイルを格納するパーティション

特にありません。

important重要 :
Intel Pentium、800 MHz (メガヘルツ) 以上、高速 32 ビット互換プロセッサを必要とする Exchange 2007 の 32 ビット版は、テスト環境とトレーニング環境向けにのみ提供されています。運用環境ではサポートされません。運用環境では、64 ビット版の Exchange 2007 をインストールする必要があります。詳細については、「Exchange Server 2007: プラットフォーム、エディション、バージョン」を参照してください。

Exchange 2007 のハードウェアの計画の詳細については、「サーバーおよびストレージ アーキテクチャの計画」を参照してください。

オペレーティング システム

Exchange 2007 でサポートされているオペレーティング システムの詳細については、Exchange Server のサポート一覧 の「サポートされるオペレーティング システム プラットフォーム」を参照してください。

その他のオペレーティング システムの考慮事項

Exchange 2007 SP1 および Exchange 2007 RTM の両方に、次の考慮事項が適用されます。

  • メールボックス サーバーのいずれかにシングル コピー クラスタ (SCC) またはクラスタ連続レプリケーション (CCR) をインストールする計画がある場合は、Windows Server 2003 Enterprise Edition または Windows Server 2008 Enterprise をインストールする必要があります。Windows Server 2003 Enterprise Edition および Windows Server 2008 Enterprise には、既定でクラスタ サービスがインストールされています。Windows Server 2003 で、マイクロソフト サポート技術情報の記事 921181「それが Windows Server 2003 Service Pack 1-based サーバー クラスタにファイル共有証拠機能と構成可能なクラスタ ハートビート機能を追加するアップデートが入手できます」に記載されている更新プログラムをインストールする必要があります。
  • 32 ビット Exchange 2007 アーキテクチャは、64 ビット Windows (WOW64) オペレーティング システム コンポーネント上の Microsoft Windows 上ではサポートされません。WOW64 は、32 ビットの x86 プラットフォーム アプリケーションをサポートする、64 ビット Windows オペレーティング システムのコンポーネントです。
  • NNTP サービスは、Exchange 2007 をインストールするコンピュータにインストールしないでください。
  • SMTP サービスは、Exchange 2007 をインストールするコンピュータにインストールしないでください。

ソフトウェア

次の表に、Windows Server 2003 にインストールされた Exchange 2007 サーバーのソフトウェア最小要件の一覧を示します。これらのソフトウェア要件は、サーバーの役割に基づいています。

コンポーネント サーバーの役割 メモ

インターネット インフォメーション サービス (IIS)

メールボックス

Windows Server 2003 に Exchange 2007 をインストールした場合、コントロール パネルの [プログラムの追加と削除] を使用して、IIS をインストールする必要があります。Windows Server 2008 に Exchange 2007 SP1 をインストールしている場合は、コントロール パネルの [プログラムと機能] を使用して、インストールを行う必要があります。

COM+ アクセス (IIS 6.0 コンポーネント)

メールボックス

Windows Server 2003 に Exchange 2007 をインストールした場合、コントロール パネルの [プログラムの追加と削除] を使用して、COM+ アクセスをインストールする必要があります。Windows Server 2008 に Exchange 2007 SP1 をインストールしている場合は、コントロール パネルの [プログラムと機能] を使用して、インストールを行う必要があります。

World Wide Web 発行サービス (W3SVC)

メールボックス、クライアント アクセス

Windows Server 2003 に Exchange 2007 をインストールした場合、コントロール パネルの [プログラムの追加と削除] を使用して、W3SVC をインストールする必要があります。Windows Server 2008 に Exchange 2007 SP1 をインストールしている場合は、コントロール パネルの [プログラムと機能] を使用して、インストールを行う必要があります。

マイクロソフト サポート技術情報の記事 904639「Windows Server 2003 を実行するコンピュータ上で、MDAC 2.8 のインターフェイス リモート処理コンポーネントを使用する 64 ビット プログラムを実行するとアクセス違反が発生することがある」で説明されている修正プログラム

メールボックス

特にありません。

マイクロソフト サポート技術情報の記事 904639「Windows Server 2003 x64 Edition 用の更新プログラム (KB904639)」で説明されている修正プログラム

メールボックス

特にありません。

マイクロソフト サポート技術情報の記事 918980「Windows Server 2003 x64 Edition 用更新プログラム (KB918980)」で説明されている修正プログラム

メールボックス

特にありません。

RPC over HTTP (HTTP を経由したリモート プロシージャ コール) プロキシ Windows ネットワーク コンポーネント

クライアント アクセス

note注 :
Microsoft Outlook Anywhere にアクセスできるクライアント アクセス サーバー上でのみ必要です。サイトごとに、Outlook Anywhere へのアクセス用のクライアント アクセス サーバーを少なくとも 1 つ有効にすることをお勧めします。
note注 :
Outlook Anywhere の使用がサポートされるのは、Outlook 2003 および Outlook 2007 クライアントのみです。

Windows Server 2003 に Exchange 2007 をインストールした場合、コントロール パネルの [プログラムの追加と削除] を使用して、HTTP プロキシを経由した RPC をインストールする必要があります。Windows Server 2008 に Exchange 2007 SP1 をインストールしている場合は、コントロール パネルの [プログラムと機能] を使用して、インストールを行う必要があります。

ASP.NET Version 2.0

クライアント アクセス

Windows Server 2003 に Exchange 2007 をインストールした場合、コントロール パネルの [プログラムの追加と削除] を使用して、ASP.NET Version 2.0 をインストールする必要があります。Windows Server 2008 に Exchange 2007 SP1 をインストールしている場合は、コントロール パネルの [プログラムと機能] を使用して、インストールを行う必要があります。

分散トランザクション コーディネータ サービス

クライアント アクセス

このサービスを開始する必要があります。詳細については、「セットアップを継続する前に分散トランザクション コーディネータ サービスを開始する必要があることに関するページ」を参照してください。

Microsoft Exchange 音声認識エンジン サービス

ユニファイド メッセージング

Exchange Server 2007 セットアップ ウィザードを実行する場合や、コマンド プロンプトからセットアップを実行してユニファイド メッセージング サーバーの役割をインストールする場合は、Exchange によって Microsoft Exchange 音声認識エンジン サービスが自動的にインストールされます。

Microsoft Speech Server が既にインストールされているコンピュータに、ユニファイド メッセージング サーバーの役割をインストールすることはできません。セットアップを実行する前に、Microsoft Speech Server を削除する必要があります。ユニファイド メッセージングは、音声認識サービスに Microsoft Exchange 音声認識エンジン サービスを使用します。このサービスは、Exchange Server 2007 セットアップ ウィザードによってインストールされます。

Microsoft Windows Media エンコーダ

ユニファイド メッセージング

Exchange Server 2007 セットアップ ウィザードを実行する場合や、コマンド プロンプトからセットアップを実行する場合、Windows Media エンコーダが既にインストールされていなければ、セットアップ時の前提条件の確認は失敗します。最新バージョンの Windows Media エンコーダをインストールするには、「Windows Media Encoder 9 Series x64 Edition」を参照してください。

Microsoft Windows Media オーディオ音声コーデック

ユニファイド メッセージング

Exchange Server 2007 セットアップ ウィザードを実行する場合や、コマンド プロンプトからセットアップを実行する場合、Windows Media オーディオ音声コーデックが既にインストールされていなければ、セットアップ時の前提条件の確認は失敗します。Windows Media オーディオ音声コーデックの最新バージョンをインストールするには、x64 ベースのコンピュータ用の Windows Media オーディオ 9 音声コーデックの可用性に関する説明を参照してください。

Microsoft Core XML Services (MSXML) 6.0

ユニファイド メッセージング

Exchange Server 2007 セットアップ ウィザードを実行する場合や、コマンド プロンプトからセットアップを実行する場合、MSXML 6.0 が既にインストールされていなければ、セットアップ時の前提条件の確認は失敗します。MSXML 6.0 をインストールするには、Microsoft Core XML Services (MSXML) 6.0 についてのページを参照してください (このサイトは英語の場合があります)。

Active Directory アプリケーション モード (ADAM)

エッジ トランスポート

Windows Server 2003 を実行している Exchange 2007 RTM サーバーにエッジ トランスポート サーバーの役割をインストールしている場合に必要です。

必要なファイルは、Active Directory アプリケーション モード (ADAM) の Web サイトからダウンロードしてください (このサイトは英語の場合があります)。インストール時には、すべて既定の設定を使用します。ADAM は、エッジ トランスポート サーバーの役割がインストールされるときに、その役割に合わせて構成されます。

Active Directory ライトウェイト ディレクトリ サービス (AD LDS)

エッジ トランスポート

Windows Server 2008 を実行している Exchange 2007 SP1 サーバーにエッジ トランスポート サーバーの役割をインストールしている場合に必要です。

Exchange をインストールする前に、サーバー マネージャを使用して AD LDS の役割を追加します。

DNS サフィックスの構成

エッジ トランスポート

エッジ トランスポート サーバーには DNS サフィックスが構成されている必要があり、エッジ トランスポート サーバーから任意のハブ トランスポート サーバーへの名前解決、およびハブ トランスポート サーバーから任意のエッジ トランスポート サーバーへの名前解決を実行できる必要があります。詳細については、「Exchange 2007 サーバーの DNS 設定の構成」を参照してください。

NWLink IPX/SPX/NetBIOS 互換トランスポート プロトコル

クライアント アクセス、エッジ トランスポート、ハブ トランスポート、メールボックス、ユニファイド メッセージング

インストールしないでください。

AppleTalk プロトコル

クライアント アクセス、エッジ トランスポート、ハブ トランスポート、メールボックス、ユニファイド メッセージング

インストールしないでください。

Windows Server 2008 にインストールする Exchange 2007 SP1 のソフトウェア要件については、「Windows Server 2008 または Windows Vista に Exchange 2007 SP1 および SP2 の前提条件をインストールする方法」を参照してください。

note注 :
受信者更新サービスに依存するアプリケーションを使用する場合は、Exchange 2007 を実行しているフォレストと同じフォレストに Exchange 2003 受信者更新サービスをインストールする必要があります。メールが有効なオブジェクトを Exchange 2007 のアドレス一覧サービスがバックグラウンドでスタンプする方法は、Exchange 2003 の受信者更新サービスがそれらをスタンプする方法とは異なります。
note注 :
仮想環境にユニファイド メッセージング サーバーの役割をインストールし実行することはサポートされていません。
note注 :
ユニファイド メッセージング サーバーの役割での使用がサポートされている IP ゲートウェイについては、「サポートされる IP/VoIP ゲートウェイ」を参照してください。

以前のバージョンの Exchange に関するソフトウェア要件

Exchange 2003 以前のバージョンを実行しているサーバーが含まれる組織に Exchange 2007 をインストールする場合は、これらのサーバーが次の要件を満たす必要があります。

  • フォレスト内に Exchange Server 5.5 サーバーが存在しない。

  • Exchange 2003 サーバーに、最小バージョンの Exchange 2003 SP2 がインストールされている必要がある。

  • Exchange 2000 を実行しているサーバーに、最小バージョンの Exchange 2000 SP3 がインストールされている必要がある。

  • Exchange 2000 サーバーには、最新の Exchange 2000 Server SP3 以降の更新プログラムのロールアップがインストールされている必要がある。この更新プログラムのロールアップには、Exchange 2000 の Exchange システム マネージャで Exchange 2007 オブジェクトのバージョン管理を行う場合に役立つ、更新された Exadmin.dll が含まれています。この更新プログラムのロールアップおよびそのダウンロードの詳細については、マイクロソフト サポート技術情報の記事 870540「2004 年 8 月公開の Exchange 2000 Server Service Pack 3 以降の更新プログラムのロールアップ」を参照してください。

    note注 :
    Exchange 2000 の Exchange システム マネージャがインストールされたコンピュータ (Windows XP を実行するコンピュータなど) がある場合は、これらのコンピュータにも最新の Exchange 2000 Server SP3 以降の更新プログラムのロールアップをインストールする必要があります。
    important重要 :
    Exchange 2007 を新しい組織にインストールする場合、Exchange 2007 をインストールした後で、その組織に Exchange 2003 サーバーまたは Exchange 2000 サーバーを追加することはできません。組織に、Exchange 2003 または Exchange 2000 のいずれかと、Exchange 2007 を共にインストールする場合は、先に Exchange 2003 サーバーまたは Exchange 2000 サーバーをインストールする必要があります。この場合、この組織にはその後さらに Exchange 2003 または Exchange 2000 サーバーを追加することができます。

Windows Server 2008 を実行するコンピュータを含む組織で Exchange の以前のバージョンを使用する場合の詳細については、「Exchange Server 2007: プラットフォーム、エディション、バージョン」を参照してください。

クライアント コンピュータ

以下の表に、Exchange 2007 サーバーのデータにアクセスするクライアント コンピュータ要件の一覧を示します。

クライアント アプリケーション 要件

Outlook

次のいずれかを使用します。

  • Office Outlook 2007
  • Outlook 2003
  • Outlook 2002
note注 :
Outlook 2002 を使用して Exchange Server 2007 SP3 またはそれ以降のサーバー バージョンにアクセスすることはできません。

Outlook Web Access

Web ブラウザのインストールされたクライアント コンピュータ

統合された Windows 認証を使用する Outlook Web Access

Microsoft Internet Explorer のインストールされたクライアント コンピュータ

モバイル デバイス

次のいずれかを使用します。

  • Windows Mobile 6.1 以降を実行するモバイル機器
  • Windows Mobile 6.0 以降を実行するモバイル機器
  • Windows Mobile 5.0 を実行するモバイル機器
  • Messaging and Security Feature Pack (MSFP) を適用した Windows Mobile 5.0 を実行するモバイル機器
  • Exchange ActiveSync と互換性がある Windows 以外のオペレーティング システムを実行するモバイル機器

POP3 (Post Office Protocol 3) を使用するクライアント アプリケーション

特定のクライアント要件を満たすクライアント コンピュータが必要です。これらの要件の一覧については、POP3 クライアント ソフトウェアのマニュアルを参照してください。

IMAP4 (インターネット メッセージ アクセス プロトコル 4) を使用するクライアント アプリケーション

特定のクライアント要件を満たすクライアント コンピュータが必要です。これらの要件の一覧については、IMAP4 クライアント ソフトウェアのマニュアルを参照してください。

Microsoft Entourage

Microsoft Office 2004 for Mac リソース キット Version 2 をダウンロードして、確認します (このサイトは英語の場合があります)。このリソース キットには、すべての機能一覧が含まれており、Exchange 2007 でサポートされる Entourage のバージョンに関する詳細が示されています。Entourage 2008 for Mac の詳細については、『Microsoft Office 2008 for Mac Administrator's Guide』(英語) を参照してください。

Outlook と Exchange の互換性の詳細については、Outlook と Exchange Server の互換性についてのページを参照してください (このサイトは英語の場合があります)。

Outlook Web Access の認証方法の詳細については、「Outlook Web Access の標準的な認証方法の構成」を参照してください。

Outlook を使用してメールボックスにアクセスする場合は、Outlook のインストールと実行の要件を満たすクライアント コンピュータが必要です。詳細については、以下を参照してください。

note注 :
Exchange 2007 をインストールしたコンピュータへの Outlook 2007 のインストールはサポートされています。
note注 :
Outlook Web Access でのユーザーの操作性は、ユーザーのメールボックスの場所によって決まります。たとえば、メールボックスが Exchange 2003 バックエンド サーバー上に配置されていて、クライアント アクセス サーバーが Exchange 2007 を実行している場合、ユーザーには Exchange 2003 の Outlook Web Access が提供されます。

その他の推奨事項

Exchange セットアップ プログラムを実行する前に、Microsoft Exchange に統合されているすべてのサードパーティ アプリケーションを停止する必要があります。Exchange 2007 SP1 をインストールするコンピュータでアプリケーションまたはハードウェアを使用している場合は、Exchange 2007 SP1 のインストール前に、Exchange 2007 SP1 に必要な更新がないかどうかを各ベンダに確認してください。

Windows Server 2008 を実行しているコンピュータに Exchange 2007 SP1 をインストールする計画がある場合、アプリケーションおよびハードウェアの Windows Server 2008 との互換性も確認する必要があります。

以下の追加のソフトウェアおよびハードウェアのソリューションは、Exchange 2007 のインストールと運用に必須ではありません。ただし、可用性を備えた正常なメッセージング システムの管理に役立てるために、以下の機能の実装を検討することをお勧めします。

  • バックアップ   Exchange 2007 のバックアップの詳細については、「障害回復」を参照してください。

    note注 :
    ボリューム シャドウ コピー サービス (VSS) を使用する場合は、サード パーティの Exchange および VSS に対応したバックアップ アプリケーションが必要になります。
  • 高可用性   Exchange 2007 の高可用性の戦略および機能の詳細については、「高可用性」を参照してください。

  • 監視   Exchange 2007 の監視の詳細については、「監視および運用管理」を参照してください。

  • スパム対策およびウイルス対策ソリューション   Exchange 2007 におけるスパム対策およびウイルス対策ソリューションについては、「スパム対策およびウイルス対策向けの機能」を参照してください。

  • 企業ネットワークとインターネット間のファイアウォール   Exchange 2007 でファイアウォールを使用する方法の詳細については、「Exchange クライアント アクセス用の ISA Server 2006 の構成」を参照してください。

詳細情報

Windows Server 2008 には、強化された機能や名前が変更された機能が含まれています。Windows Server 2003 および Windows Server 2008 の機能の変更については、「用語の変更」を参照してください。

参照している情報が最新であることを確認したり、他の Exchange Server 2007 ドキュメントを見つけたりするには、Exchange Server TechCenter を参照してください。