クライアント ユーザーがパブリック フォルダの内容にアクセスするためのアクセス許可を追加する方法
適用先: Exchange Server 2007 SP3, Exchange Server 2007 SP2, Exchange Server 2007 SP1, Exchange Server 2007
トピックの最終更新日: 2009-06-05
ここでは、Exchange 管理シェルを使用して、クライアント プログラム (Microsoft Outlook など) のユーザーがパブリック フォルダの内容にアクセスしたり内容を変更したりするためのアクセス許可を追加する方法について説明します。これらのアクセス許可を追加するには、定義済みのアクセス許可の役割 (特定のアクセス権で構成されている) を使用するか、利用できるアクセス権を手動で適用してアクセス許可をカスタマイズすることができます。クライアント ユーザーのアクセス許可を指定するには、Add-PublicFolderClientPermission コマンドレットを使用するか、または AddUsersToPFRecursive.ps1 ユーザー管理スクリプトを使用できます。アクセス許可の役割およびアクセス権の詳細については、「パブリック フォルダ アクセス許可の構成」を参照してください。
注 : |
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クライアント ユーザーがパブリック フォルダへの特定のアクセス権を既に持っている場合、同じアクセス権を再び追加することはできません。したがって、AddUsersToPFRecursive.ps1 スクリプトを使用する場合、許可しようとするアクセス権のいずれかをユーザーが既に持っていると、新しいアクセス権が許可される前に現在のアクセス権が削除されることを示す警告が表示されます。 |
開始する前に
Exchange 2007 RTM (Release To Manufacturing) 版のアクセス許可および前提条件
Exchange 2007 の RTM バージョンで以下の手順を実行するには、使用するアカウントに次の権限が委任されている必要があります。
- Exchange サーバー管理者の役割および対象サーバーのローカル Administrators グループ
Exchange Server 2007 を管理するために必要なアクセス許可、役割の委任、および権限の詳細については、「アクセス許可に関する考慮事項」を参照してください。
また、この手順を実行する前に、「パブリック フォルダ アクセス許可の構成」に目を通してください。
Exchange Service Pack 1 (SP1) のアクセス許可および前提条件
次の手順を Exchange 2007 SP1 で実行するには、使用するアカウントに次の権限が委任されている必要があります。
- 対象サーバーの Exchange パブリック フォルダ管理者の役割およびローカルの Administrators グループ
Exchange 2007 を管理するために必要なアクセス許可、役割の委任、および権限の詳細については、「アクセス許可に関する考慮事項」を参照してください。
また、この手順を実行する前に、「パブリック フォルダ アクセス許可の構成」に目を通してください。
手順
Exchange 管理シェルで Add-PublicFolderClientPermission コマンドレットを使用してパブリック フォルダに対するクライアント アクセス権を指定するには、次の操作を行います。
ユーザー Kim が West Coast というパブリック フォルダにアクセスするための発行編集者アクセス許可を追加するには、次のコマンドを実行します。
Add-PublicFolderClientPermission -Identity "\Marketing\West Coast" -AccessRights PublishingEditor -User Kim
構文およびパラメータの詳細については、「Add-PublicFolderClientPermission」を参照してください。
Exchange 管理シェルで AddUsersToPFRecursive.ps1 管理スクリプトを使用してパブリック フォルダに対するクライアント アクセス権を指定するには、次の操作を行います。
ユーザー David が Sales という最上位のパブリック フォルダおよび Sales ツリー内に格納されているすべてのパブリック フォルダにアクセスするための参照者アクセス許可を追加するには、次のコマンドを実行します。
AddUsersToPFRecursive.ps1 -TopPublicFolder "\Sales" -User "David" -Permission Reviewer
パブリック フォルダ管理スクリプトを使用する方法の詳細については、「Exchange 管理シェルでパブリック フォルダを管理するためのスクリプト」を参照してください。
詳細情報
Add-PublicFolderClientPermisson コマンドレットはパイプラインもサポートしています。そのため、このコマンドレットを使用して、特定のパブリック フォルダに多くのユーザーを追加できます。また、多くのパブリック フォルダにユーザーを追加することも可能です。以下の例は、このコマンドレットでパイプラインを使用する方法を示します。
例
例 1
次のコマンドは、組織内のすべてのパブリック フォルダを解析して、Sales というパブリック フォルダの一覧を取得します。そして、ユーザー (Kim) に対して各 Sales パブリック フォルダへの参照者の役割を割り当てます。
Get-PublicFolder '\' -recurse -resultsize unlimited| where { $_.Name -eq "Sales" } | Add-PublicFolderClientPermission -AccessRights Reviewer -User "Kim"
注 : |
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パイプラインでは、テキスト文字列だけではなくオブジェクトもサポートされます。そのため、パイプラインを使用して複雑な操作を実行できます。これらの操作の例を参照するには、%ProgramFiles%\Microsoft\Exchange Server\Scripts\AddUsersToPFRecursive.ps1 スクリプトの内容を確認してください。 |
例 2
パブリック フォルダに配布グループを追加するには、例 1 と同じコマンドを使用します。ただし、ユーザーを指定する代わりに、適切な配布グループを指定します。次のコマンドは、組織内のすべてのパブリック フォルダを解析して、Sales というパブリック フォルダの一覧を取得します。そして、配布グループ (DG-1**)** に対して各 Sales パブリック フォルダへの参照者の役割を割り当てます。
Get-PublicFolder '\' -recurse -resultsize unlimited| where { $_.Name -eq "Sales" } | Add-PublicFolderClientPermission -AccessRights Reviewer -User "DG-1"
パブリック フォルダの詳細については、「パブリック フォルダについて」を参照してください。
パブリック フォルダの管理の詳細については、「パブリック フォルダの管理」を参照してください。
パブリック フォルダ アクセス許可の構成の詳細については、「パブリック フォルダ アクセス許可の構成」を参照してください。
参照している情報が最新であることを確認したり、他の Exchange Server 2007 ドキュメントを見つけたりするには、Exchange Server TechCenter を参照してください。