サーバーの回復
適用先: Exchange Server 2007 SP3, Exchange Server 2007 SP2, Exchange Server 2007 SP1, Exchange Server 2007
トピックの最終更新日: 2006-12-06
ここでは、Microsoft Exchange Server 2007 で使用できるサーバー回復オプションについて説明します。サーバーの回復では、以下の理由からサーバーを利用できないことを想定します。
- ハードウェア障害 高い冗長性と可用性を備えたハードウェア構成を用意していても、Exchange サーバーが損失する可能性はあります。
- サイトの損失 サイトの損失回復シナリオでは、指定したサイトのすべてまたは大半のサーバーがアクセス不能で、回復する必要があることを想定します。これらのサーバーは、サイトの破損または損失、ハードウェアの盗難、またはその他の理由で失われている可能性もあります。
- ソフトウェアの破損 オペレーティング システム、Exchange プログラム ファイル、またはファイル システムの破損、ソフトウェアの構成の誤り、さらにはサーバーのウイルス感染により、Microsoft Windows のレジストリまたは Exchange の運用に必要なその他のファイルが損失したり破損したりする可能性があります。
注 : フェールオーバー クラスタでノードを失うことは、サーバーの損失とは見なしません。少なくとも 1 つのノードが利用できる限り、既存のクラスタにフレッシュ ノードを追加できるからです。クラスタの詳細については、「クラスタ連続レプリケーション」および「シングル コピー クラスタ」を参照してください。
回復オプション
Exchange 2007 では、サーバーの回復に 2 つの方式をサポートしています。1 つは Exchange 2007 セットアップ オプションを使用する方式で、もう 1 つはシステム状態バックアップと Exchange インストール ファイルすべてを含んだバックアップを使用する方式です。回復オプションの詳細について説明します。
Exchange セットアップ オプション Exchange 2007 サーバーの回復には、そのサーバーの役割に基づいて 2 つのオプションがあります。Setup /m:RecoverServer は、エッジ トランスポート サーバーを除く非クラスタ化サーバーを回復します。エッジ トランスポート サーバーの役割では、Active Directory Application Mode (ADAM) を使用して構成情報を保存します。つまり、Setup /m:RecoverServer コマンドを実行してエッジ トランスポート サーバーを回復することはできません。エッジ トランスポート サーバーを回復するには、複製構成タスクを使用して、構成情報をエクスポートおよびインポートする必要があります。エッジ トランスポート サーバーの回復の詳細については、「エッジ トランスポート サーバーの障害回復に複製構成タスクを使用する」を参照してください。
Setup /RecoverCMS は、クラスタ化メールボックス サーバーを回復します。Setup /m:RecoverServer の詳細については、「Setup /M:RecoverServer について」を参照してください。Setup /RecoverCMS の詳細については、「RecoverCMS を使用してクラスタ化メールボックス サーバーを回復する方法」を参照してください。注 : Setup /m:RecoverServer は、サーバーの回復用にのみ使用できます。インストールまたはアンインストールのエラーからの回復やサーバーの再構成を行うための修復ツールとしては使用できません。 システム状態のバックアップ 損失したサーバーの回復に使用できるもう 1 つの方法は、システム状態と重要な Exchange ファイルのバックアップを使用することです。システム状態のバックアップによる回復方式には、サーバーの復元に使用するのと同じハードウェアが必要です。バックアップには、少なくとも、システム状態データと Exchange によってインストールされた Exchange ファイルを含める必要があります。Exchange セットアップでサーバーに部分的な Exchange 2007 の存在が検出された場合、セットアップ オプションを実行して Exchange の構成を回復することはできなくなるので、Exchange によってインストールされたファイルが必要になります。Exchange 2007 サーバーをバックアップする方法の詳細については、「システム状態および Exchange プログラム ファイルをバックアップする方法」を参照してください。
詳細情報
- 重要データの保護の詳細については、「Exchange 環境で保護する必要があるデータ」を参照してください。
- 障害の影響を最小化する方法の詳細については、「障害の影響を最小にするためのベスト プラクティス」を参照してください。
- さまざまなシナリオでサーバー回復を実行する方法の詳細については、「損失した Exchange Server を回復する方法」を参照してください。
参照している情報が最新であることを確認したり、他の Exchange Server 2007 ドキュメントを見つけたりするには、Exchange Server TechCenter を参照してください。