免責事項を構成する
適用先: Exchange Server 2010 SP2, Exchange Server 2010 SP3
トピックの最終更新日: 2016-11-28
免責事項は一般に法的性質のステートメントであり、Microsoft Exchange Server 2010 組織間で送受信される電子メール メッセージに付加されます。1 つの電子メール メッセージに複数の免責事項を適用できます。メッセージが複数のトランスポート ルールに一致し、各トランスポート ルールで免責事項アクションが構成されている場合は、トランスポート ルールによって各免責事項アクションがメッセージに適用されます。
免責事項の作成に使用する手順は、トランスポート ルールの作成に使用する手順と同じです。この理由は、免責事項が、ハブ トランスポート サーバー上のトランスポート ルールに使用できる構成可能なアクションであるためです。
Exchange 2013 または Exchange Online での免責事項の作成については、「電子メール免責事項、法的免責事項、共通署名、または電子メール フッター/ヘッダーの追加」を参照してください。
トランスポート ルールの場合と同様に、新しい免責事項を作成する場合は、その免責事項を受信する電子メール メッセージを制御するための条件と例外を構成できます。Exchange 2010 組織との間で送受信されるすべての電子メール メッセージに免責事項を適用する場合は、条件と例外を構成しないでください。
重要
電子メール メッセージにトランスポート ルールを適用するには、トランスポート ルールを適用するサーバーとの間のメッセージの送受信を可能にするルートが存在する必要があります。また、これらのメッセージを、メッセージの配信を防止するために管理者が構成したトランスポートの制限の対象外にする必要もあります。トランスポートの制限のためにメッセージが配信されない場合は、トランスポート ルール エージェントがそのメッセージに対して機能できず、トランスポート ルール エージェントのイベントが記録されません。
注意
免責事項を適用するには、トランスポート ルールを作成または変更する必要があります。実稼働環境でのトランスポート ルールの変更や作成の前に、テスト環境を使用してルールを徹底的にテストしてください。以下の手順は、実稼働環境で実行される前に、各組織に対応した変更が行われることを前提にしています。
トランスポート ルールに関連する他の管理タスクについては、「トランスポート ルールの管理」を参照してください。
前提条件
Exchange 2010 トランスポート ルールを適用するには、組織内のすべてのハブ トランスポート サーバーが Exchange 2010 を実行している必要があります。
EMC を使用して免責事項を構成する
この手順を実行する際には、あらかじめアクセス許可を割り当てる必要があります。必要なアクセス許可の一覧については、以下を参照してください。「メッセージングのポリシーと準拠のアクセス許可」の「トランスポート ルール」。
[組織の構成] > [ハブ トランスポート] に移動します。
結果ウィンドウで、[トランスポート ルール] タブをクリックします。
操作ウィンドウで、[トランスポート ルールの新規作成] をクリックします。[概要] ページで、以下のフィールドに入力します。
[名前] トランスポート ルールの名前を入力します。
[コメント] (オプション) ルールの機能と関連する詳細情報 (変更要求、トラブル チケット番号、日付、管理者名など) を記述したコメントを付けます。コメント フィールドの文字は、ルールの機能には影響しません。
[ルールを有効にする] 新しいルールは既定では有効になっています。ルールを無効な状態で作成する場合は、チェック ボックスをオフにします。
[条件] ページで、以下のフィールドに入力します。
[ステップ 1: 条件の選択] フィールドで、このルールに適用するすべての条件を選択します。
重要
このルールをすべての電子メール メッセージに適用する場合は、この手順で条件を選択しないでください。
[ステップ 2: ルールの説明の編集 (下線付きの値をクリック)] フィールドで、[条件の選択] ボックスで選択した各条件について、青い下線付きの各単語をクリックします。
青い下線付きの単語をクリックすると、ウィンドウが表示され、条件に適用する値を入力するよう求められます。適用する値を選択するか、または値を手動で入力します。値を一覧に手動で追加するように求められた場合は、値を入力します。次に、[追加] をクリックします。すべての値を入力するまでこの手順を繰り返してから、[OK] をクリックしてウィンドウを閉じます。
選択した条件ごとに前の手順を繰り返します。すべての条件を構成したら、[次へ] をクリックします。
[処理] ページで、以下のフィールドに入力します。
[ステップ 1: 処理の選択] フィールドで、[免責事項のテキストを追加し、適用できない場合はアクションにフォールバック] チェック ボックスをオンにします。
[ステップ 2: ルールの説明の編集 (下線付きの値をクリック)] フィールドで、以下のフィールドを入力します。
• [免責事項のテキスト] をクリックします。[免責事項の指定] ダイアログ ボックスで、メッセージに追加するプレーンテキストまたは HTML 免責テキストを入力します。
• (省略可能) メッセージ内の免責事項の位置を変更するには、[追加] をクリックします。[位置の選択] ダイアログ ボックスで、[先頭に追加] を選択します。
• (省略可能) フォールバック アクションを変更するには、[ラップ] をクリックします。[フォールバック アクションの選択] ダイアログ ボックスで、望みのフォールバック アクションを選択します。
[例外] ページで、以下のフィールドに入力します。
必要に応じて、[ステップ 1: 例外の選択] ボックスで、このルールに適用するすべての例外を選択します。例外の選択は必須ではありません。
前の手順で例外を選択した場合は、[ステップ 2: ルールの説明の編集 (下線付きの値をクリック)] ボックスで、青い下線付きの各単語をクリックします。
青い下線付きの単語をクリックすると、ウィンドウが表示され、追加するアイテムを選択するか、または値を手動で入力するよう求められます。完了したら、[OK] をクリックしてウィンドウを閉じます。
選択した例外ごとに前の手順を繰り返します。すべての例外を構成したら、[次へ] をクリックします。
注意
このトランスポート ルールに例外を適用せず、すべてのトランスポート ルールの条件が満たされている場合は、すべてのメッセージに免責事項が追加されます。[免責事項のテキストを追加し、適用できない場合はアクションにフォールバック] アクションは、免責事項がメッセージに適用されていることを確認しません。このトランスポート ルールの条件を満たすメッセージに免責事項テキストが繰り返し追加されないようにするには、[件名またはメッセージの本文に特定の文字が含まれる場合を除く] 例外を追加して、作成した免責事項固有のテキストを含めるように [特定の単語] 値を編集します。
[ルールの作成] ページで、[構成の概要] を確認します。新しいルールに問題がなければ、[新規作成] をクリックします。
[完了] ページで、[終了] をクリックします。[完了] の状態は、ウィザードでタスクが正常に完了したことを示します。[失敗] の状態は、タスクが完了しなかったことを示します。タスクが失敗した場合は、説明の概要を確認し、[戻る] をクリックして必要な変更を行います。
シェルを使用して免責事項を構成する
この手順を実行する際には、あらかじめアクセス許可を割り当てる必要があります。必要なアクセス許可の一覧については、以下を参照してください。「メッセージングのポリシーと準拠のアクセス許可」の「トランスポート ルール」。
この例では、組織外部から送信されたすべてのメッセージに免責事項を適用する、トランスポート ルールを作成します。免責事項がメッセージに追加され、フォールバック アクションが "ラップ" に設定されます。
New-TransportRule -Name ExternalDisclaimer -Enabled $true -SentToScope 'NotInOrganization' -ApplyHtmlDisclaimerLocation 'Append' -ApplyHtmlDisclaimerText "<h3>Disclaimer Title</h3><p>This is the disclaimer text.</p>" -ApplyHtmlDisclaimerFallbackAction Wrap
パラメーターおよび構文の詳細については、「New-TransportRule」を参照してください。
その他のタスク
Exchange 2013 または Exchange Online での免責事項の作成については、「電子メール免責事項、法的免責事項、共通署名、または電子メール フッター/ヘッダーの追加」を参照してください。
免責事項を構成した後、必要に応じて次の操作も実行してください。
© 2010 Microsoft Corporation.All rights reserved.