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XML ドキュメント プロパティの昇格と降格

Windows SharePoint Services 3.0 には、XML ドキュメントに含まれているプロパティの昇格と降格に使用できる組み込みの XML ドキュメント パーサーが含まれています。XML ファイルは、選択した任意のスキーマに準拠できます。XML ファイルが以下の条件を満たしていれば、ドキュメント プロパティの昇格や降格が必要かどうかにかかわらず、Windows SharePoint Services は自動的に組み込み XML パーサーを起動します。

注意

プロパティの昇格とは、ドキュメントからプロパティを抽出し、ドキュメントの格納先ライブラリの適切な列にそのプロパティ値を書き出す、という処理のことです。一方、プロパティの降格とは、ドキュメントの格納先ライブラリのある列から値を読み取り、ドキュメント内に書き込む処理のことです。

カスタム XML ファイルを組み込み XML パーサーで処理することにより、そのメタデータが最新の状態であり、ドキュメント ライブラリとドキュメント自身が同期していることを保証できます。というのも、ドキュメント内に記述されたドキュメント プロパティを編集した場合、自動的にドキュメント ライブラリにもその変更が反映されるからです。同様に、ドキュメント ライブラリの側でプロパティ値を変更した場合も、自動的に該当するドキュメントに反映されます。

Windows SharePoint Services が組み込み XML パーサーを起動するためには、次の条件を満たしている必要があります。

  • ファイルの拡張子が .xml であること。

  • WordProcessingML ファイルではないこと。WordProcessingML 用には、Windows SharePoint Services に専用の組み込みパーサーがあります。WordProcessingML で作成した XML ファイルに対しては、Windows SharePoint Services は自動的にこちらのパーサーを起動するようになっています。

さらに、実際に XML パーサーがプロモーションやデモーションを行うためには、XML ファイルのコンテンツ タイプが指定されている必要があります。これにより、各ドキュメント プロパティをドキュメント中のどの位置に記述するか、各プロパティがコンテンツ タイプのどの列に対応するか、を判断するようになっているからです。

XML ドキュメントにコンテンツ タイプを指定する手順の詳細については、「XML パーサーのドキュメント コンテンツ タイプを指定する」を参照してください。

ドキュメント プロパティを XML ドキュメント内のどの位置に記述するかを指定する手順の詳細については、「コンテンツ タイプを使用して XML ドキュメントのプロパティを指定する」を参照してください。

注意

Windows SharePoint Services が組み込み XML パーサーを起動するのは、ファイルの拡張子が .xml である場合に限ります。逆に、拡張子が .xml である XML ファイルに対して、独自のパーサーを起動することはできません。

See Also

概念

XML パーサーの処理

コンテンツ タイプを使用して XML ドキュメントのプロパティを指定する

XML 解析のためにドキュメント コンテンツ タイプを判別する

カスタム ドキュメント パーサー

XML パーサーのドキュメント コンテンツ タイプを指定する