ページ モデルとユーザー インターフェイス

Windows SharePoint Services 3.0 のページ モデルは Microsoft ASP.NET 2.0 に統合され、ページ デザインをカスタマイズおよび管理するための新しいダイナミックな方法を提供します。ブラウザで表示される SharePoint ページは、主にマスタ ページおよび .ascx ファイルのコントロール テンプレートを使用して構築されます。既定のテンプレートを無効にするカスタム テンプレートを作成したり、Microsoft.SharePoint.Navigation 名前空間の型およびメンバを使用して、ページに表示されるメニュー、ツリー ビュー、およびナビゲーション領域をプログラムによって変更したりすることができます。フィーチャーのフレームワークによって展開する特定の範囲にリンクのカスタマイズを適用することが容易になり、Windows SharePoint Services 3.0 のモバイル ページ機能によってモバイル デバイスでリスト データにアクセスできるようになります。

マスタ ページ

マスタ ページは ASP.NET 2.0 の強力な新機能であり、Windows SharePoint Services 3.0 でも ASP.NET 2.0 の場合と同様に機能します。マスタ ページを使用することによって、サイト内の複数のページにわたって実装される共有要素を指定することができ、コントロール テンプレートやコンテンツ ページと組み合わせて、ブラウザに表示される SharePoint ページが生成されます。

マスタ ページを使用すると、1 か所でデザインの変更を行い、マスタ ページを使用するページに変更を反映させることができるので、ページ定義間で容易に要素を共有することができます。単一のマスタ ページを更新することによって、サイト内のすべてのページの外観を変更できます。

標準的なチーム サイト用の default.master ファイルおよび会議ワークスペース サイト用の mwsdefault.master ファイルは、\\Program Files\Common Files\Microsoft Shared\web server extensions\12\TEMPLATE\GLOBAL にあります。既定のマスタ ページには、ContentPlaceHolder コントロールが含まれており、ページの内容を簡単にカスタマイズすることができます。default.master ファイルの内容をカスタム マスタ ページ ファイルにコピーして新しいファイルを編集することも、Microsoft Office SharePoint Designer 2007 で default.master ページを編集することもできます。Windows SharePoint Services で使用される既定のコントロール テンプレートを無効にするコントロール テンプレートを含むカスタム .ascx ファイルを、\TEMPLATE\CONTROLTEMPLATES フォルダに追加することもできます。

マスタ ページの詳細については、「マスタ ページ」を参照してください。Office SharePoint Designer 2007 でマスタ ページをカスタマイズする例については、「[方法] サイド リンク バーの表示をカスタマイズする」を参照してください。

カスタム アクション

フィーチャーのインフラストラクチャによって、ユーザー インターフェイス (UI) に表示されるリンク、ツール バーのボタン、メニュー項目、およびその他のコントロールを簡単に変更できます。カスタム アクションは、Windows SharePoint Services 展開環境のファーム、Web アプリケーション、サイト コレクション、または Web サイトの範囲でアクティブ化することができます。カスタム アクションは、管理用サイト設定ページに展開できるだけでなく、リスト データを操作するために使用されるコンテンツ ページにも展開できます。

カスタム アクション要素型の詳細については、「カスタム アクション」を参照してください。アクションをカスタマイズする例については、「[方法] ユーザー インターフェイスに操作を追加する」を参照してください。

ナビゲーション OM

新しい Microsoft.SharePoint.Navigation 名前空間は、サイト内またはサイト間でのナビゲーションをカスタマイズするために使用できる型およびメンバを提供します。サイド リンク バー領域とトップ ナビゲーション領域の両方を管理することができ、リンクの並べ替え、追加、削除など、タスクをプログラムによって実行できます。

SPNavigation オブジェクトには、指定したサイトのすべてのナビゲーション プロパティが含まれており、そのメンバを通じて親サイトとのサイトの継承関係を管理したり、リンクによって表現されるページの階層を管理したりすることができます。System.Web.UI.WebContols 名前空間で提供される ASP.NET のナビゲーション コントロール (SiteMapPath、Menu、TreeView コントロールなど) を使用して、ナビゲーション ノード構造をカスタマイズすることができます。特に、SiteMapPath コントロールを使用して、ノードの階層セット、あるいはページの上部に表示される階層リンクのカスタム データ ソースを実装できます。サイト ナビゲーション用の代替データ ソースの実装の詳細については、「ナビゲーションにカスタム データ ソースを使用する」を参照してください。可能なナビゲーションのカスタマイズの概要については、「カスタム ナビゲーションと新しいユーザー インターフェイス要素」を参照してください。

モバイル ページのレンダリング

Windows SharePoint Services では、モバイル デバイスを使用してリスト データにアクセスすることができ、このデータを操作するために使用されるモバイル ページをカスタマイズすることができます。カスタム モバイル ページを最初から作成してユーザーをこのようなページにリダイレクトすることも、既存のコントロール テンプレートを無効にして、ホーム ページやリスト ビュー ページを作成することもできます。さらに、Microsoft.SharePoint.MobileControls 名前空間の型およびメンバを使用して、プログラムによってモバイル ページをカスタマイズするアプリケーションを作成できます。

詳細については、「モバイルの開発」を参照してください。