Web.config ファイルを使用して作業する

作成したソリューションが Windows SharePoint Services 環境で機能するようにするため、Web.config ファイルの変更が必要にある場合があります。たとえば、SafeControl エントリの追加、HttpModule の登録、SessionState のカスタマイズなどが必要になるかもしれませんが、Windows SharePoint Services 展開には、各 Web アプリケーションに 1 つ、各フロントエンド Web サーバーに 1 つと、数多くの Web.config ファイルがあります。

Web.config ファイルのカスタマイズをより簡単にするために、Windows SharePoint Services では、2 つの手法が用意されています。1 つ目は、一連の Web.config の変更内容を記載する XML ファイルを作成することにより、Web.config エントリを宣言して登録する方法です。そのためには、\\Program Files\Common Files\Microsoft Shared\web server extensions\12\CONFIG にカスタムの webconfig.XYZ.xml ファイルを作成します。ここで XYZ はソリューションを識別する一意な ID です。設定を変更するためにカスタムの Web.config ファイルを作成する方法の例については、「[方法] カスタムの構成設定を追加して Web アプリケーションを拡張する」を参照してください。

カスタムのファイルの作成に加え、Windows SharePoint Services オブジェクト モデルを使用して Web.config の設定を変更することができます。プログラムで設定を変更する方法の例については、「[方法] オブジェクト モデルを使用して Web.config を修正する」を参照してください。

オブジェクト モデルまたは XML を介して定義した変更内容は、Web アプリケーションの作成時に必ず適用されます。

Web.config ファイルの場所

Web.config ファイルは、ファイル システム内の以下のフォルダに格納されています。

  • \\Inetpub\wwwroot\wss\VirtualDirectories\ポート番号 — SharePoint コンテンツ アプリケーション用の構成設定を定義する Web.config ファイル。この他に、\wpresources フォルダには、Web パーツ リソースで使用する Web.config ファイルも格納されています。

  • \\Program Files\Common Files\Microsoft Shared\Web Server Extensions\wpresources — グローバル アセンブリ キャッシュの Web パーツ リソースに使用される Web.config ファイル。

    重要

    \wpresources フォルダの Web.config ファイルは変更しないでください。このファイルの設定により、コンパイル可能なページまたは項目の許可が取り消されます。この設定を変更すると、コンパイル コードのセキュリティの状態が、Local_Drive:\Inetpub\wwwroot ディレクトリから実行されるコードのセキュリティの状態と大幅に違ってしまいます。

  • \\Program Files\Common Files\Microsoft Shared\Web Server Extensions\12\CONFIG — 組み合わせて使用され、他の Web アプリケーションを拡張するための構成設定を定義する Web.config ファイルおよびその他の .config ファイル。

  • \\Program Files\Common Files\Microsoft Shared\Web Server Extensions\12\ISAPI — /_vti_bin 仮想ディレクトリの構成設定を定義する Web.config ファイル。

  • \\Program Files\Common Files\Microsoft Shared\Web Server Extensions\12\TEMPLATE\LAYOUTS — /_layouts 仮想ディレクトリの構成設定を定義する Web.config ファイル。

  • \\Inetpub\wwwroot\wss\VirtualDirectories\ポート番号 — SharePoint サーバーの全体管理アプリケーションの構成設定を定義する Web.config ファイル。

IIS Web サイトが Windows SharePoint Services で拡張されている場合、トップレベルの Web.config ファイルは、Web アプリケーションのコンテンツ ルート フォルダ内に置かれます。この Web.config ファイルでは、Web パーツの HTTP ハンドリングなどのサーバー用の構成設定を定義します。Web パーツ リソースに使用する別の Web.config ファイルは、同じコンテンツ ルート フォルダ内の \wpresources フォルダに格納されます。

警告

Windows SharePoint Services の更新プログラムまたは Service Pack のインストール時、または次の製品バージョンへのアップグレード時には、Web.config に対する変更内容が上書きされる可能性があります。

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See Also

タスク

[方法] Web アプリケーション ルートを調査する