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最適な移行戦略を決定する

更新日: 2006年11月

適用対象: Office Resource Kit

 

トピックの最終更新日: 2008-08-11

2007 Microsoft Office system で新しい XML ファイル形式に移行する時期と方法は、以下の要因によって決定します。

  • いつ 2007 Office system を展開し、すべてのユーザーとすべての部署に 2007 Office system を展開するにはどれぐらいの時間が必要ですか。迅速な展開を行う必要がある場合は、一度に展開することを検討してください。詳細については、このトピックの「一度に展開する」を参照してください。長期間にわたって 2007 Office system を展開するように計画している場合は、段階的に展開することを検討してください。段階的に展開すると、展開にかかる期間中、ハードウェア、ソフトウェア、サポート、およびトレーニング用のリソースを均等に配分できます。詳細については、このトピックの「段階的に展開する」を参照してください。

  • 2007 Office system と以前のバージョンの Office を長期間にわたって共存させるように計画していますか。また、以前のバージョンの Office を引き続き使用する異なる部署間で、どの程度のグループ作業が発生すると予測されますか。長期間の共存が必要な場合、または、2007 Office system のユーザーと旧バージョンの Office のユーザーが Office ドキュメントを使用して長期間にわたりグループ作業を行うことが予測される場合は、このトピックの「段階的に展開する」を参照してください。

  • 組織に作業中の Office ドキュメントはどれぐらいありますか。2007 Office system で使用するために変換または変更しなければならないファイルが多数ある場合は (たとえば、カスタム Excel ソリューションを Microsoft Office Excel 2007 で確実に使用できるようにするには、ある程度の変更が必要な可能性があります)、段階的な展開を計画することをお勧めします。詳細については、このトピックの「段階的に展開する」を参照してください。

ファイル数が多く、ファイル移行の影響を評価する必要がある場合は、Office Migration Planning Manager (OMPM) を使用することができます。また、OMPM が環境に最適な場合、この方法を使用するとファイルを一括して変換できます。詳細については、「Office Migration Planning Manager を使用して環境を評価する」を参照してください。

異なるバージョンの Office でドキュメントを使用してグループ作業を行う必要があり、長期間にわたる共存が予測される場合は、グループ ポリシー設定を使用し、互換モードや互換性チェックについてユーザーを教育するように計画してください。詳細については、「2007 Office system の互換モード」を参照してください。

新しいファイル形式を使用するように組織を準備する方法として、推奨される方法が 2 つあります。

  • 一度に展開する

  • 段階的に展開する

さらに、新しいコンピュータを環境に追加するときに、必要に応じて 2007 Office system を展開することを望む組織もあります。

一度に展開する

可能な場合は一度に展開することをお勧めします。すべてのユーザーに同時に 2007 Office system を配布すれば、ユーザーが新しい XML ファイル形式でファイルの作成および使用を開始する時期について特別に考慮する必要がありません。組織で以前のバージョンの Office を使用している外部のユーザーとファイルを共有している場合は、2007 Office system で古いファイル形式を引き続き使用するか、外部の顧客に、「Word/Excel/PowerPoint 2007 ファイル形式用 Microsoft Office 互換機能パック 」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=77512\&clcid=0x411) にある Word、Excel、および PowerPoint 2007 ファイル形式用の Microsoft Office 互換機能パックを適用するように推奨することができます。

展開を一度に実行すると、グループ ポリシー設定で以前のファイル形式を使用するように指定していない限り、2007 Office system のインストール後に生成されるドキュメントは新しいファイル形式になります。

迅速な展開を計画している場合で、一部のユーザーがファイルまたはアプリケーションの新しいファイル形式への移行準備が整っていないときは、すべてのユーザーが新しいファイル形式を使用する準備ができるまで、既定のファイル保存オプションを Office 2003 のファイル形式に設定することができます。新しいファイル形式の使用を今すぐ開始する必要がある場合は、Office Migration Planning Manager に付属の Office ファイル コンバータを使用して、移行準備が整っていないユーザーの Word、Excel、および PowerPoint ファイルを変換することができます。詳細については、「Word、Excel、および PowerPoint のファイルを 2007 Office system に移行する」を参照してください。

段階的に展開する

段階的な展開は、2 番目に最適なオプションです。2007 Office system を多数のクライアントにインストールする場合や、さまざまな部署に段階的にインストールする場合、2007 Office system のインストール時期を決定する重要な日付は、新しいファイル形式をいつ採用する必要があるかに関連付けられています。インストールに関する制約を避けるには、グループ ポリシーを使用して、2007 Office system の展開を新しいファイル形式の有効化から切り離します。

段階的に展開する場合は、以下のことを決定する必要があります。

  • 組織ではいつ新しいファイル形式の使用を開始しますか。

  • ユーザーは、複数バージョンの Office を使用する混在環境での作業を希望していますか。

ユーザーが古いファイル形式と新しいファイル形式が混在する環境での作業を希望する場合は、以前のバージョンの Office を使用しているすべてのユーザーが、適切な更新プログラムと「Word/Excel/PowerPoint 2007 ファイル形式用 Microsoft Office 互換機能パック 」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=77512\&clcid=0x411) にあるコンバータをインストールしていることを確認する必要があります。

ユーザーが混在環境での作業を希望しておらず、組織内ですべてのユーザーが新しいファイル形式に移行する時期として特定の日付を目標にしている場合は、グループ ポリシーを使用して、以前のバージョンの Office で使用されていたバイナリ形式を既定のファイル形式として設定します。このように設定することで、ユーザーが作成する既定のファイルの種類を設定でき、しかも新しいファイル形式で 2007 のファイルを作成することを妨げません。2007 Office system をインストールした後、会社全社で新しいファイル形式を有効にする準備が整ったら、グループ ポリシー設定を変更して、新しいファイル形式を既定のファイルの種類として有効にします。そうすることで、以前のバージョンの Office を実行しているコンピュータに更新プログラムやコンバータが適用されないようにすることができます。その結果、コストを削減でき、展開サイクルの最初から最後までグループ作業を継続することができます。ただし、指示されるまで新しいファイル形式を使用しないように、すべてのユーザーに通知することをお勧めします。

Office Migration Planning Manager を使用してユーザーのファイルを識別し、変換時に発生する可能性がある問題を判定することができます。詳細については、「Office Migration Planning Manager を使用して環境を評価する」を参照してください。また、Office Migration Planning Manager に付属している Office File Converter を使用して、Word、Excel、および PowerPoint のファイルを変換することもできます。詳細については、「Word、Excel、および PowerPoint のファイルを 2007 Office system に移行する」を参照してください。

必要に応じて展開する

必要に応じて行う展開はお勧めしませんが、それが必要となる環境もあります。たとえば、大幅なアップグレードを計画することはできないが、2007 Office system があらかじめインストールされたコンピュータを置き換え用に購入することを希望する組織では、2007 Office system を必要に応じて展開できます。この方法は統制が難しくなります。グループ ポリシーによってファイル保存時の既定オプションを設定するために必要な Active Directory ディレクトリ サービスがない環境では、特にそうです。

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このトピックは、簡単に読んだり印刷したりできるように、次のダウンロード可能なドキュメントに収められています。

入手可能なドキュメントの詳細な一覧については、「2007 Office リソース キットのダウンロード可能なブック」を参照してください。