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2007 Office system の言語設定をカスタマイズする

更新日: 2009年6月

適用対象: Office Resource Kit

 

トピックの最終更新日: 2009-06-05

ユーザーが 2007 Microsoft Office system アプリケーションを初めて起動したときに、コンピュータにインストールされている言語および Windows ユーザーのロケール設定に適した既定の設定が、セットアップによって適用されます。

4 つの主要な言語設定が、ユーザーが Office を使用する際に影響します。

  • 主編集言語

    コンピュータに Office の複数の言語バージョンがインストールされている場合は、この設定によって、ユーザーが Office アプリケーションおよび Office ドキュメントの操作に使用する言語を決定します。

  • 有効となっている編集言語

    ユーザーは、Office ドキュメントの編集用に複数の言語を指定できます。選択した言語によっては、この設定を使用するためには、追加の校正ツールがインストールされている必要があります。

  • ユーザー インターフェイス言語

    この設定により、ユーザー インターフェイス (メニューやダイアログ ボックス) を表示する言語が決定します。

  • ヘルプ言語

    この設定により、ヘルプ トピックを表示する言語が決定します。

ユーザー用にこれらの言語設定を事前に構成しておくことができます。セットアップ カスタマイズ ファイル (MSP ファイル) の適用、またはポリシーの設定で Office をインストールする際にカスタム言語設定を指定した場合は、ユーザーによるアプリケーションの初回起動時に、その設定が既定の設定で上書きされることはありません。

言語設定をカスタマイズする方法

言語設定を構成するには、以下のいずれかの方法を使用します。

  • グループ ポリシー

  • Office カスタマイズ ツール (OCT)

  • 言語設定ツール

ポリシーを使用して言語設定を適用する

ポリシーを使用すると既定の言語設定を強制的に適用できます。ポリシーによって管理されている設定を組織内のユーザーが永続的に変更することはできません。設定はユーザーがログオンするたびに再適用されます。

ポリシーを使用して言語設定を管理するには

  1. 2007 Office system ポリシー テンプレート ファイルをコンピュータにコピーします。

  2. コンソール ツリーで、[コンピュータの構成] または [ユーザーの構成] の下にある [管理用テンプレート] を右クリックします。

  3. [テンプレートの追加と削除] をクリックし、[追加] をクリックします。

  4. [ポリシー テンプレート] ダイアログ ボックスで、追加するテンプレートをクリックし、[開く] をクリックします。

  5. 必要なテンプレートを追加したら、[閉じる] をクリックします。

  6. ポリシーを設定する対象のグループ ポリシー オブジェクト (GPO) を開きます。

  7. [コンピュータの構成] または [ユーザーの構成] をダブルクリックし、[管理用テンプレート] の下のツリーを展開します。

  8. [Microsoft Office 2007 system\言語設定] ノードで、言語に関連したポリシーを探します。

  9. 各設定に使用する言語を選択します。

  10. GPO を保存します。

以下のポリシーは、2007 Office system での言語設定の管理に役立ちます。

  • [メニューとダイアログ ボックスの表示に使用する言語]

    [表示言語] フォルダにあります。ユーザー インターフェイスの言語を決定します。

  • [ヘルプで使用する言語]

    [表示言語] フォルダにあります。オンライン [ヘルプ] の言語を決定します。このポリシーが構成されていない場合、既定ではユーザー インターフェイス言語が [ヘルプ] の言語になります。

  • [有効となっている編集言語]

    [編集言語] フォルダにあります。Office でサポートされている言語の一覧から編集言語を有効にします。

  • [主編集言語]

    [有効となっている編集言語] フォルダにあります。コンピュータ上で複数の言語バージョンが使用可能な場合に、ユーザーが Office アプリケーションおよび Office ドキュメントの操作に使用する言語を指定します。

2007 Office system で使用するポリシーの設定の詳細については、「2007 Office system でグループ ポリシーを使用して設定を適用する」を参照してください。

セットアップ カスタマイズ ファイルを使用して既定の言語設定を指定する

OCT を使用してセットアップ カスタマイズ ファイル (MSP ファイル) を作成し、それをインストール時にセットアップで適用できます。OCT で指定した設定は既定の設定です。ユーザーはインストール後に既定の設定を変更できます。

OCT を使用して言語設定をカスタマイズするには

  1. /admin コマンド ライン オプションを指定してセットアップを実行することによって、OCT を起動します。

  2. [ユーザー設定の変更] ページでツリーを展開し、[Microsoft Office 2007 system\言語設定] を表示します。

  3. 左側のウィンドウで、目的のフォルダを開きます。右側のウィンドウで設定をダブルクリックし、[有効] を選択して、値を指定します。

  4. ネットワーク インストール ポイントのルートにある Updates フォルダにセットアップ カスタマイズ ファイルを保存します。

    保存したファイルは、ユーザーのコンピュータに Office をインストールするときに、セットアップによって自動的に適用されます。

OCT を使用する方法の詳細については、「2007 Office system の Office カスタマイズ ツール」を参照してください。

言語設定ツールを使用して言語設定を変更する

ポリシーによって言語設定が適用されない場合、Office アプリケーションで作業しているユーザーは、言語設定ツールを使用して言語設定を変更できます。

言語設定ツールを使用して言語設定を変更するには

  1. [スタート] ボタンをクリックし、[プログラム] をポイントします。次に、[Microsoft Office] をポイントして [Microsoft Office ツール] をポイントします。

  2. [Microsoft Office 2007 言語設定] をクリックします。

  3. [表示言語] タブをクリックします。

    このタブは、複数の言語バージョンがコンピュータにインストールされている場合にのみ使用できます。

  4. [メニューとダイアログ ボックスの表示に使用する言語] ボックスで、ユーザー インターフェイス言語を選択します。

  5. [ヘルプで使用する言語] ボックスで、オンライン ヘルプに使用する言語を選択します。

  6. ヘルプ言語を指定しない場合、既定ではユーザー インターフェイス言語がオンライン ヘルプ言語になります。

  7. [編集言語] タブをクリックします。

  8. 編集に使用する言語を選択し、[追加] をクリックします。追加する編集言語ごとにこの手順を繰り返します。

  9. [主編集言語] ボックスで、Office アプリケーションおよび Office ドキュメントの操作で最も頻繁に使用する言語を選択します。

[!メモ] ユーザーは、コンピュータにインストールされていない言語を使用するための機能を有効にすることができます。たとえば、韓国語を編集言語として選択した場合は、韓国語の校正ツールがインストールされていなくても、Word のアジアおよび韓国語の機能を有効にすることができます。オペレーティング システムでその言語のサポートを有効にする必要があります。

ユーザーのロケールに関連した言語固有の設定をカスタマイズする

Office 2007 では、主編集言語の設定を使用する以外にも、オペレーティング システムのユーザーのロケールに応じて、数値形式などの言語に関連した設定を構成できます。この動作は、Windows レジストリの LanguageResources サブキーで、LangTuneUp 値のエントリによって制御します。ユーザーのロケールが既定の設定に影響しないようにするには、Office をインストールするときに LangTuneUp の値を設定し直します。LangTuneUp のエントリが存在しない場合は、アプリケーションの初回起動時にエントリが作成され、値が OfficeCompleted に設定されます。

LangTuneUp エントリには、以下の 2 つの値のどちらかを設定できます。

  • OfficeCompleted

    ユーザーのロケールに基づく設定は、Office 全体には適用されません。ただし、個々のアプリケーションは新しい入力システム (IME) および言語スクリプトの有無を確認し、ユーザーのロケールに固有のアプリケーション設定を適用します。たとえば、アプリケーションでは、新しくインストールされたキーボード用に適切な編集言語が有効になっていること、および Word でユーザーのロケールに基づく Normal.dot のフォントが使用されていることを確認します。

  • Prohibited

    Office または個々の Office アプリケーションはユーザーのロケールに関連した設定を変更しません。

一部のシナリオでは、ユーザーのロケールの設定を無視すると、多言語の組織全体で標準的な構成を維持するのに役立ちます。LangTuneUp 値のエントリを Prohibited に設定すると、言語の設定が一貫し、各国でマクロの互換性が高まります。

たとえば、組織の拠点が米国にあり、各国の設定を標準化する場合は、[主編集言語] を [en-us] (米国英語) に設定し、LangTuneUpProhibited に設定して Office を展開します。このシナリオでは、ユーザーは各自のロケールに関係なく同じ既定の設定を受け取ります。

ユーザーのロケールを無視することが常に最適なオプションとは限りません。たとえば、Office ドキュメントでアジア言語の文字を表示および入力するユーザーが、文字を正しく表示するために必要なアジア言語のフォントをインストールしていない場合もあります。LangTuneUpProhibited に設定されている場合、ユーザーのコンピュータのインストール言語がドキュメントで使用されている言語と一致しないときは、既定以外の言語のフォントは表示されません。Office のインストールでユーザーのロケールとして複数のアジア言語をサポートする必要がある場合は、LangTuneUp の設定を OfficeCompleted のままにしておく必要があります。既定値がユーザーによって変更されないようにするには、そのようなポリシーを設定します。

[台湾の日付形式を使用できないようにする] の設定をカスタマイズすることで、Office 2007 で台湾の日付形式を無効にすることができます。OCT の [ユーザー設定の変更] ページにある [言語設定] で、この設定を変更します。対応するポリシーを設定するには、グループ ポリシー エディタで [台湾の日付形式を使用できないようにする] を有効にします。このポリシーは、[現在のユーザー\Microsoft Office 2007 system\言語設定その他] にあります。

メモ 多言語環境では、異なるスクリプトを使用する言語のテキストを含む多言語のドキュメントを処理しなければならないことがよくあります。Unicode は、Unicode コンソーシアムによって開発された文字エンコード標準であり、多言語ドキュメントでの作業を可能にします。Unicode は、多数の言語を表すために使用できる単一のスクリプトを提供します。Unicode の詳細については、Microsoft Office 2003 リソース キットにある「Unicode Support in Office 2003 (英語)」の章を参照してください。