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2007 Office system のインストールで任意のコマンドを実行する

更新日: 2010年1月

適用対象: Office Resource Kit

 

トピックの最終更新日: 2010-01-19

既定では、2007 Microsoft Office system のセットアップ プログラムは一度に 1 つの Office 製品をインストールします。チェーン機能を使用してセットアップをカスタマイズし、この製品をインストールをする際に任意のコマンドまたは軽量な実行可能ファイルを実行することができます。任意のコマンドまたは軽量な実行可能ファイルを追加するには、Office カスタマイズ ツール (OCT) で [インストール環境の追加とプログラムの実行] オプションを使用するか、Config.xml ファイルで Command 要素を使用します。[インストール環境の追加とプログラムの実行] オプションおよび Command 要素の使用は、コンピュータに変更を加えず、ユーザーの入力も必要としない、任意のコマンドまたは軽量な実行可能ファイルの使用に限定することをお勧めします。たとえば、ログをコピーしたり、インストールの最後にウェルカム ページを表示するユーティリティを実行することができます。

OCT の [インストール環境の追加とプログラムの実行] オプション ([プログラム エントリの追加] ダイアログ ボックスおよび [プログラム エントリの変更] ダイアログ ボックスで入力するコマンド ライン) と Config.xml ファイルの Command 要素は、製品の初回インストールおよびアンインストールでのみ使用できます。これらのコマンドは、初回インストールおよびアンインストール時にのみ処理されます。

Important重要
チェーン処理は、各製品を個別にインストールする場合ほど信頼性が高くありません。たとえば、2 つのインストールのチェーン処理で、そのうち 1 つの製品のインストールが失敗したり、予期しないエラーが発生すると、主要なインストールおよびチェーン処理されたインストールが正常に完了しない可能性があります。複数の製品を同時にインストールする場合は、チェーン処理ではなく、Microsoft Systems Management Server、Microsoft System Center Configuration Manager 2007、またはサードパーティ製ツールなどの展開管理プログラムを使用することをお勧めします。詳細については、「Systems Management Server 2003 を使用して 2007 Office system を展開する」および「System Center Configuration Manager 2007 を使用して、2007 Office system を展開する」を参照してください。

Config.xml によってチェーン処理されるコマンドに関する問題については、Microsoft ヘルプとサポート Web サイトのサポート技術情報 928467 「2007 Office スイートまたはプログラムのインストールが失敗した後、連鎖コマンドは実行されません。」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=99913\&clcid=0x411) を参照してください。

コマンドを実行するために主要なインストールをカスタマイズするには

  1. インストールする製品を含むネットワーク インストール ポイントを作成します。詳細については、「2007 Office system のネットワーク インストール ポイントを作成する」を参照してください。

  2. ネットワーク インストール ポイントのルートから /admin コマンド ライン オプションを付けて Setup.exe を実行し、OCT を起動します。たとえば、\\server\share\Office12**\setup.exe /admin** を実行します。

  3. [製品の選択] ダイアログ ボックスで、主要なインストールの製品を選択します。

  4. OCT の左側のウィンドウで、[使用許諾契約とユーザー インターフェイス] をクリックします。右側のウィンドウで、[表示レベル] を [なし] に設定し、[プロダクト キー] を入力して、[「使用許諾契約書」の条項に同意します] をクリックします。

    使用許諾契約とユーザー インターフェイス」および [表示レベル] オプションの詳細については、「2007 Office system の Office カスタマイズ ツール」を参照してください。

  5. 左側のウィンドウで、[インストール環境の追加とプログラムの実行] をクリックします。右側のウィンドウで、[追加] をクリックします。

  6. [プログラム エントリの追加] ダイアログ ボックスで、チェーン処理する実行可能ファイルに対して以下の手順を実行します。

    • [ターゲット] として、主要なインストールの後に実行する実行可能ファイルの完全修飾パスを入力します。たとえば、「**\\server\**share\Office12\copylogs.bat」と入力します。

    • [引数] には、実行可能ファイルに渡す文字列を入力します。たとえば、「QuietArg="/q" Wait="30000"」と入力します。

      Command 要素およびサポートされている属性の詳細については、「2007 Office system の Config.xml ファイル」の「Command 要素」を参照してください。

      [!メモ] 上で説明したように、[プログラム エントリの追加] ダイアログ ボックスおよび [プログラム エントリの変更] ダイアログ ボックスで入力するコマンド ラインは、初回インストールおよびアンインストールでのみ使用できます。これらのコマンド ラインは、初回インストールおよびアンインストール時にのみ処理されます。

    • [ターゲット] ボックスの一覧にあるプログラムを Office のインストール完了後に実行するには、[Office 製品のインストール後にこのプログラムを実行する] オプションを選択します。これは推奨されているオプションです。

      [Office 製品のインストール前にこのプログラムを実行する] オプションを選択して、[ターゲット] ボックスの一覧にあるプログラムを Office のインストール開始前に実行することもできます。しかし、プログラムが正しく終了しない場合、またはコンピュータが再起動される場合は Office がインストールされず、一覧でこのプログラムより下にあるプログラムはすべて実行されません。

    • [OK] をクリックします。

  7. 必要に応じて、OCT で他のカスタマイズを行います。

  8. セットアップ カスタマイズ ファイルに一意の名前を付けてネットワーク インストール ポイントの Updates フォルダに保存します。

  9. OCT を終了します。

製品をインストールするには

  1. ネットワーク インストール ポイントのルートから、主要な製品の Config.xml ファイルを指定してセットアップを実行します。たとえば、主要な製品が Office Enterprise 2007 である場合は、「\\server\share\setup.exe /config \\server\share\Enterprise.WW\config.xml」と入力します。

  2. [製品の選択] ダイアログ ボックスで、主要な製品を選択します。

セットアップは、主要な製品をインストールした後、OCT で指定した任意のコマンドまたは軽量な実行可能ファイルを実行します。

Tipヒント
作成したカスタマイズ ファイルは、Updates フォルダ以外の場所に保存できます。このセクションの最初のほうの手順で、セットアップのコマンド ラインに /adminfile オプションを追加して、使用するカスタマイズ ファイルを指定します。セットアップのコマンド ライン オプションの使用方法の詳細については、「2007 Office system のセットアップのコマンド ライン オプション」を参照してください。

動作のしくみ

主要な製品のセットアップ プログラムは、標準的なインストール処理を実行します。このインストールが完了した後、セットアップは OCT で指定された任意のコマンドまたは軽量な実行可能ファイルを追加で実行します。セットアップは、各プログラムが終了するまで待機してから、次のプログラムを実行します。

主要なセットアップは必ず自動モードで実行してください。主要なセットアップ プログラムが対話形式で実行されている場合、チェーン処理されるセットアップ プログラムを実行できません。主要なセットアップ プログラムを、[表示レベル] を [なし] に設定して実行する必要があります。チェーン インストールも、[表示レベル] を [なし] に設定して実行することをお勧めします。また、自動モードでセットアップを実行するので、OCT で各製品のプロダクト キーを入力しておく必要があります。