次の方法で共有


Outlook 2010 から Outlook 2013 への移行の考慮事項

 

トピックの最終更新日: 2016-12-16

概要: この記事は、Outlook 2010 から Outlook 2013 への移行を計画する際に考慮すべき重要な項目を概説します。

対象ユーザー: IT 担当者

ユーザーですか

この記事は管理者ではないユーザー向けではありませんが、Outlook 2013 の新機能を理解するうえで役立ちます。

管理者ですか

管理者である方にとってこの記事は,このリリースやアップデートを組織に展開する前に知っておく必要のある Outlook 2013 の機能を教えてくれます。

この記事の内容

  • Outlook データ ファイル (.pst と .ost)

  • Outlook プロファイル ファイル (.prf)

  • クイック実行

Outlook データ ファイル (.pst と .ost)

Outlook 2013 をインストールすると、既定で、新しい圧縮版の Outlook データ ファイル (.ost) が作成されます。この新しい圧縮版の .ost は、以前のバージョンの Outlook で作成された .ost ファイルよりもサイズが最大 40% 小さくなります。Outlook 2013 で、新しい圧縮版の Outlook データ ファイル (.ost) を作成しないようにする必要がある場合は、 Outlook グループ ポリシー テンプレート (Outlk15.admx) を使用して [アップグレード時に新しい OST ファイルを作成しない] ポリシーを有効にします。この設定は、ユーザーの構成\管理用テンプレート\Microsoft Outlook 2013\アカウント設定\Exchange にあります。詳細については、「Outlook 2013 で Exchange キャッシュ モードの展開を計画する」を参照してください。

Outlook プロファイル ファイル (.prf)

MSI バージョンの Outlook 2013でも、Outlook プロファイル ファイル (.prf) を使用して、追加の Outlook 設定または MAPI サービスを指定するか、1 つ以上の個人用 Outlook データ ファイル (.pst) を展開するオプションを設定できます。Outlook 2013 の .prf ファイル形式は変更されていますが、Outlook 2010、Outlook 2007、および Office Outlook 2003 バージョンのファイルは Outlook 2013で正常に機能します。Outlook 2013 の展開のために .prf ファイルを更新する場合は、MSI のインストールに Office 2013 の Office カスタマイズ ツール (OCT) を使用して .prf ファイルを作成し直すことをお勧めします。その後、新しい .prf ファイルに設定をエクスポートし、そのファイルを使用して Outlook の必要な追加設定や MAPI サービスを指定します。

Outlook は、アカウント自動構成プロセスを使用して新しい Outlook プロファイルを自動的に作成できるため, .prf ファイルを使用して新しい Outlook プロファイルを必ずしも構成する必要がない場合もあります。通常, .prf ファイルを使用して Outlook プロファイルを作成する必要があるのは、そのプロファイルと共に 1 つ以上の .pst ファイルを展開する必要がある場合のみです。それ以外の場合は、MSI 用の OCT またはクイック実行インストールを使用して、「クイック実行」に示されるレジストリ設定を展開できます。

Outlook の共存 (テスト用)

Outlook 2013 の Click-to-Run バージョンをテスト目的で Outlook 2007 や Outlook 2010 並行して実行するようにインストールすることができますが、Outlook 2003 など、それ以前のバージョンの Outlook との共存はサポートされていません。また、Outlook 2013 の Click-to-Run バージョンを Outlook 2007 または Outlook 2010 と並行してインストールしても、それらの Outlook を同時に実行することはできません。

Click-to-Runバージョンの Office 2013 をインストールした後、以前のバージョンの Office をインストールする必要がある場合は、まず、Office 2013 をアンインストールする必要があります。複数の Office バージョンの並行構成は、各バージョンを古い順にインストールした場合にのみサポートされます。

マイクロソフトは、MSI バージョンの Outlook 2013 と以前のバージョンの Outlook の並行インストールをサポートしていません。

クイック実行

Office 2013 の MSI およびClick-to-Run バージョンと Outlook 2013 は、それぞれ異なる構成オプションと管理ツールを備えています。詳細については、「Office 2013 の Office カスタマイズ ツール (OCT) リファレンス」および「概要: Office 展開ツール」を参照してください。

Outlook プロファイルを Outlook 2013 の Click-to-Run インストール用に構成するには、次の表に示す 1 つ以上のレジストリ設定を展開する必要がある場合があります。

  • Outlook で、既定値を設定した、ユーザーの操作を必要としない新しい Outlook プロファイルを作成するには、次の表に示すレジストリ設定を展開します。

    既定値を設定した新しい Outlook プロファイルを作成する

    ルート データ型 キー 値の名前 値データ

    HKEY_CURRENT_USER

    DWORD

    Software\Policies\Microsoft\Office\15.0\Outlook\Autodiscover

    ZeroConfigExchange

    1 = 既定値を設定したプロファイルを作成する

  • 新しいプロファイルに Exchange キャッシュ モード設定を構成する必要がある場合は、次の表に示すレジストリ設定を展開することもできます。

    Exchange キャッシュ モード設定を構成する

    ルート データ型 キー 値の名前 値データ

    HKEY_CURRENT_USER

    DWORD

    Software\Policies\Microsoft\Office\15.0\Outlook\Cached Mode

    Enable

    0 = オンライン モードを強制する

    1 = Exchange キャッシュ モードを強制する

  • 新しい Exchange キャッシュ モード プロファイル用に作成する .ost ファイルの場所を管理する必要がある場合は、次の表に示すレジストリ設定を展開できます。

    .ost ファイルの場所を指定する

    ルート データ型 キー 値の名前 値データ

    HKEY_CURRENT_USER

    Expandable String

    Software\Policies\Microsoft\Office\15.0\Outlook

    ForceOSTPath

    .ost ファイルの場所を表す完全パスを入力する

既定の設定値を構成し、それらをユーザーが変更できるようにする場合は、上記と同じレジストリ値を設定しますが、Software\Microsoft\Office\15.0\Outlook キーで変更します。

関連項目

Outlook 2010 での変更点