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Outlook 2013 の計画の概要

 

適用先: Office 365 ProPlus, Outlook 2013

トピックの最終更新日: 2017-09-29

概要: Outlook 2013 の展開時の考慮事項について説明します。

組織のメッセージング要件を綿密に確認することで、Outlook 2013 の最適な展開を計画できます。

この記事の内容

  • 組織のニーズを判断する

  • Outlook をインストールする時期と方法を選択する

  • Outlook のセキュリティとプライバシーの考慮事項

  • 以前のバージョンの Outlook からアップグレードする

  • Outlook のアップグレードの計画でのその他の考慮事項

  • ビット版プラットフォームにアップグレードする際の 32 ビット版 Outlook アプリケーションの考慮事項

組織のニーズを判断する

組織のメッセージング環境により、Outlook 2013 の展開の方針が決まります。考慮する要素として、Outlook をアップグレードするのか、初めてインストールするのか、移動ユーザーまたはリモート ユーザーについて計画するのか、これらの要素とその他の要素を組み合わせて選択するのか、などがあります。

MSI と クイック実行の展開方法

新しい Office には、Windows インストーラーベース (MSI) とClick-to-Runという 2 つの配信形式があります。Office 2013 の従来の Windows インストーラーベースの展開は、ボリューム ライセンスを持つ企業で利用できます。Office 2013Click-to-Runは、Office 365 ProPlus の Office サブスクリプションで利用できます。Office 365 アカウントを持たないユーザーは、Office.com から Office 2013 をダウンロードできます。

Office 365 ProPlus製品は、月単位のサブスクリプション サービスとして、完全なOfficeクライアントのスイートを提供します。Office 365 ProPlusOffice 365製品群の一部であるとダウンロードは、 Office 365 ポータルを使用して管理します。Office 365 ProPlusのダウンロード プロセスは、ダウンロードしてOffice 365 ProPlusクライアント製品を使用するために必要な時間を大幅に減らすように設計されたClick-to-Runインストール、および仮想化テクノロジと呼びます。詳細については、 Office 365 ProPlus の概要を参照してください。

Office 365 にサインアップしている管理者は、社内の場所からClick-to-Run製品をステージングおよび展開することもできます。この方法は、ネットワークの負荷を最小限に抑えたい場合や、企業のセキュリティ要件に基づきユーザーがインターネットから製品をインストールできないようにする場合に役立ちます。社内で展開をステージングする場合、管理者はClick-to-Runの Office 展開ツールを使用します。詳細については、「概要: Office 展開ツール」を参照してください。

新しい Office および Outlook 2013 の MSI バージョンとClick-to-Runバージョンでは、異なる構成オプションおよび管理ツールが用意されています。Outlook 2013 のClick-to-Runバージョンでは、グループ ポリシー設定またはレジストリ キーを展開することによって既定の構成から設定を変更できます。Outlook 2013 の MSI バージョンでは、グループ ポリシーおよび Office カスタマイズ ツール (OCT) を使用してユーザー設定を指定できます。特定の設定を適用する場合は、グループ ポリシーを使用する必要があります。詳細については、「Office 2013 の Office カスタマイズ ツール (OCT) リファレンス」および「クイック実行のカスタマイズの概要」を参照してください。

Outlook のアップグレードまたは初期インストール

以前のバージョンの Outlook から Outlook 2013 にアップグレードする場合は、以前の設定を移行するかどうか、ユーザー プロファイルを変更するかどうか、および新しいカスタマイズ オプションを使用するかどうかを検討します。既定で、セキュリティ設定を除いて、ユーザー設定は自動的に移行されます。Outlook 設定のカスタマイズは任意であり、既定の構成から設定を変更する場合にのみ必要です。また、Outlook では、アカウント自動構成プロセス (自動検出) を使用して新しい Outlook プロファイルを自動的に作成できます。Office 2013 を展開する場合 (MSI 展開)、Office カスタマイズ ツール (OCT) を使用して、ユーザーの現在の設定を移行し、その他のカスタマイズを行うことができます。たとえば、新しい Microsoft Exchange サーバーを定義したり、新しい機能をカスタマイズしたりできます。Office 365 ProPlus を展開する場合、既定の構成から設定を変更する必要があるときは、グループ ポリシーまたはレジストリを使用できます。

クライアント コンピューターに初めて Outlook を展開する場合は、アカウント自動構成プロセス (自動検出) を使用して、自動的に新しい Outlook プロファイルを作成する必要があります。Office 2013 を展開する場合、既定の構成から設定を変更する必要があるときは、OCT を使用してユーザーのプロファイル設定を定義できます。Office 365 ProPlus の一部として Outlook を展開する場合は、レジストリ設定を展開して、プロファイル設定を定義できます。

詳細については、以下の記事を参照してください。

データを移行する

Office Outlook 2003、Outlook 2007、または Outlook 2010 から Outlook 2013 にアップグレードする場合、Outlook データが移行されます。Outlook 2013 では、Office Outlook 2003 より前のバージョンの Outlook およびその他の電子メール アプリケーションからのデータ移行はサポートされていません。

リモート ユーザーと移動ユーザー

Outlook をカスタマイズすることによって、リモート ユーザーと移動ユーザーの操作性を最適化したり、同じコンピューター上の複数のユーザーに合わせて Outlook を設定したりできます。

リモート ユーザーには、Outlook Anywhere (以前のバージョンの Outlook では RPC over HTTP と呼ばれていた) 機能や Exchange キャッシュ モード機能を構成できます。通信速度の遅い接続または安定性の低い接続を介して Outlook を使用している場合は、これらの機能により、ユーザーの操作性が向上します。Outlook Anywhere を使用すると、仮想プライベート ネットワーク (VPN) 接続を使用せずに、インターネットから組織内の Exchange サーバーまたは Exchange Online に安全に接続できるように構成できます。Exchange キャッシュ モードは、ユーザーのメールボックスのローカル コピーを作成する Outlook の機能で、Office Outlook 2003 で導入されたものです。すべての構成で Exchange キャッシュ モードの使用をお勧めしますが、特にリモート ユーザーには効果的です。この機能を使用すると、ユーザーは、ネットワークに接続しているかどうかに関係なく、より信頼性の高い方法で Outlook データにアクセスできます。詳細については、「Outlook 2013 で Outlook Anywhere を構成する」および「Outlook 2013 で Exchange キャッシュ モードの展開を計画する」を参照してください。

複数のユーザーが同じコンピューターを共有している場合は、Windows オペレーティング システムのログオン機能を使用して、ユーザーのログオン検証を管理します。Office 365 ProPlus で利用できるクイック実行バージョンの Outlook を展開する場合を除き、ユーザーは同じバージョンの Outlook を使用する必要があります。Windows インストーラーベース (MSI) バージョンの Outlook を展開する場合は、同じコンピューター上には 1 つのバージョンの Outlook のみをインストールできます。同じコンピューター上で複数の Outlook ユーザーを設定する方法の詳細については、「Office のヘルプとトレーニング」を参照してください。

多言語の要件

Office 2013 には、国際的環境または多言語環境で展開するための幅広いサポートが用意されています。2007 Microsoft Office system および Office 2010 スイートと同様に、Office 2013 製品は、特定の言語に依存しないコア パッケージと、1 つ以上の言語固有のパッケージで構成されています。各言語バージョンに含まれている校正ツールに加え、その他の言語の校正ツールをダウンロードして展開すれば、多言語を使用するグループにおいてさまざまな言語でファイルを操作、編集できます。詳細については、「Office 2013 の複数言語の展開を計画する」を参照してください。

Outlook 2013 は、製品全体で Unicode をサポートしているので、多言語の組織は多言語の環境でメッセージやその他の情報をシームレスに交換できます。

クライアントとメッセージング サーバーのプラットフォーム

Outlook 2013 の一部の機能 (Exchange キャッシュ モードなど) を使用するには、メッセージング プラットフォームとして Exchange Server が必要です。Outlook 2013 は以前のバージョンの Exchange と連携できますが、Outlook 2013 の一部の機能には特定バージョンの Exchange が必要です。この理由に加え、Outlook 2013 では他の機能についても Exchange との統合が強化されていることから、Outlook 2013 を最新バージョンの Exchange Server と組み合わせて使用するか、または Exchange Online を使用することをお勧めします。詳細については、「Exchange Server の各バージョンでサポートされている Outlook 2013 の機能」を参照してください。

Outlook 2013 の展開をどのようにカスタマイズするかは、使用する Exchange Server のバージョンによって異なります。現在メッセージング サーバーとして Exchange Server を使用しており、Exchange 2007 またはそれ以降のバージョンにアップグレードしていない場合は、Outlook 2013 の展開の時期に合わせて Exchange Server のアップグレードまたは Exchange Online への移行を検討してください。Outlook 2013 と組み合わせて使用できる最も古い Exchange Server のバージョンは、Exchange Server 2007 です。

社内で Exchange Server を使用している環境に、Exchange Online を追加して共存させる計画がある場合は、次の 2 つのことを考慮する必要があります。

  • クロスプレミスで管理者を代理できる機能はありません。管理者のアカウントが Exchange Online 上にある場合、代理アカウントも Exchange Online 上にある必要があります。

  • 社内のアカウントは、Exchange Online 上のアカウントに対する "差出人を指定して送信する" 権限を持つことはできません。

また、社内の Exchange Server と Exchange Online ではユーザー認証方法が異なることにも注意してください。Exchange Online ユーザーは、(ユーザー名として) 電子メール アドレスとパスワードを入力します。ただし、ユーザーはパスワードを 1 回入力するだけで済むように、保存しておくことができます。

Outlook をインストールする時期と方法を選択する

Outlook 2013 をインストールする時期と方法には、いくつかの選択肢があります。たとえば、以下に示すどの選択肢が組織にとって最適かを検討してください。

  • 複数のユーザー グループについて Outlook を段階的または一度にインストールあるいはアップグレードする。

  • Outlook をスタンドアロン アプリケーションとしてインストールする。

  • Office 2013 のインストール前、インストール中、またはインストール後に、Outlook をインストールする。

各組織は環境が異なるので、Outlook 2013 へのアップグレード時期に関する決定も異なってきます。たとえば、Outlook のアップグレードを担当するメッセージング グループと、その他の Office アプリケーションの展開を計画する別のグループがあるとします。この場合、2 つのグループ間で展開を調整するよりも、他の Office アプリケーションとは別に Outlook をアップグレードする方が簡単なこともあります。

MSI バージョンの Outlook 2013 と以前のバージョンの Outlook は同じコンピューター上に共存できませんが、Click-to-Runバージョンの Outlook 2013 は Outlook 2007 または Outlook 2010 と同じコンピューター上にインストールして、並行して実行できます。ただし、Outlook 2013 と以前のバージョンの Outlook (Office Outlook 2003 など) とのサイド バイ サイド インストールはサポートされていません。

Outlook の設定とプロファイルをカスタマイズする

Outlook の MSI インストールでの Outlook ユーザー設定およびプロファイルの処理方法は、次の 2 つの方法でカスタマイズできます。

  • Outlook のユーザー設定を OCT で指定する。

  • 新しいまたは既存の Outlook プロファイルを管理するためのオプションを OCT で指定するか、Outlook プロファイル (.prf) ファイルを使用する。

たとえば、既存の Outlook ユーザーに対しては現在のプロファイルと設定を移行できるようにする一方で、新しい Outlook ユーザーに対しては既定のプロファイルと設定を定義します。既存のプロファイルを変更して、新しい Outlook ユーザー用の新しい既定のプロファイルを作成することもできます。Outlook 2013 を Exchange Server 2010 または Exchange Online と共に展開する場合は、OCT または .prf ファイルを使用して、1 つのプロファイルに対して複数の Exchange アカウントを追加できます。

OCT を使用して Outlook をカスタマイズするとき、選択した内容とインストールに関するその他の基本設定は、セットアップ中に適用されるカスタマイズ .msp ファイルに保存します。後で設定とプロファイル情報を更新するときは、OCT でこのファイルを開き、ファイルの新しいコピーを保存します。

Outlook のプロファイルを構成する方法の詳細については、「Office 2013 の Office カスタマイズ ツール (OCT) リファレンス」および「Outlook プロファイル (PRF) ファイルを使用して Outlook プロファイルをカスタマイズする」を参照してください。これらの記事は、Exchange Online が展開されている環境にも適用されます。

Outlook 2013 のClick-to-Runインストールでは、グループ ポリシーまたはレジストリ キーを使用して Outlook 設定およびプロファイルをカスタマイズできます。

Outlook の購読およびその他の共有機能を構成する

Office Outlook 2007 および Outlook 2010 と同様に、Outlook 2013 には、新しいコンテンツ ソースを簡単に購読でき、さまざまな機能を組織内外のユーザーと共有できる機能が含まれています。コンテンツ ソースとしては、SharePoint Foundation 2013 と SharePoint Foundation 2013 の連絡先、タスク、予定表、そしてローカルの予定表とインターネットベースの予定表 (iCalendar) があります。

Really Simple Syndication (RSS) は、もう 1 つの共有機能で、概要コンテンツの内部ソースまたはインターネット ベース ソース (.xml ファイル) をユーザーが定期受信できるようにして、サイトで新しい情報をチェックする手間を解消します。他にも、特定の RSS フィードや予定表の定期受信をユーザーに対して展開したり、定期受信やコンテンツをユーザー間で共有する方法を管理するための設定を構成したり、ユーザーが所有するデータのコピーをサーバーで更新する頻度を指定したりできます。

Outlook をリモート デスクトップ サービス (以前のターミナル サービス) と組み合わせて使用する

Windows Server のリモート デスクトップ サービスを使用すると、MSI バージョンの Outlook 2013 のボリューム ライセンス コピーを 1 つだけリモート デスクトップ サービス対応のコンピューターにインストールできます。Outlook をローカル コンピューターで実行する代わりに、複数のユーザーがサーバーに接続し、そのサーバーから Outlook を実行します。

Outlook をリモート デスクトップ サービスと組み合わせて使用して最適な結果を得るためには、Outlook の構成をどのようにカスタマイズするかを検討してください。たとえば、Outlook 2013 では、Exchange キャッシュ モードをリモート デスクトップ サービスと組み合わせて構成できます。ただし、各ユーザーのメールボックスを格納するのに十分なディスク領域をリモート デスクトップ セッション ホスト サーバー (ターミナル サーバー) 上に用意する必要があります。環境によっては、Outlook が提供されているのと同じリモート デスクトップ セッション ホスト コンピューターで他のアプリケーションも提供されている場合があります。詳細については、「リモート デスクトップ セッション ホスト環境での Exchange キャッシュ モード: 検討事項 (ホワイト ペーパー)」を参照してください。この記事は Outlook 2010 用ですが、内容は Outlook 2013 にも適用できます。

Outlook 用メール アプリ

Outlook 用メール アプリは、特定のシナリオに特化されたリッチ コンテンツとサービスを Outlook 2013 に統合するクラウド対応アプリケーションです。Outlook 用アプリは Office ストアから入手できます。エンドユーザーの Exchange アカウントが Exchange Server 2013 で管理されている場合、Exchange の管理者は、それらのエンドユーザーが特定の Outlook 用アプリを使用できるように設定できます。詳細については、「Office 2013 用アプリの概要」を参照してください。

Outlook の古いアイテムの整理

Outlook のメールボックスは、ユーザーがアイテムを作成したり受信したりするのに伴って拡大します。メールボックスを管理可能な大きさに維持するには、重要でも頻繁には使用しない古いアイテムを別の場所に保存 (アーカイブ) する必要があります。通常は、古いアイテムを自動的に保存フォルダーに移動し、内容の有効期限が切れて無効になったアイテムは破棄されるようにすると便利です。Outlook 2013 の古いアイテムの整理を使用すると、この処理を自動的に管理できます。しかし、ここでは古いアイテムの整理ではなく、Exchange Server 2013 のメッセージング レコード管理 (MRM) (または Exchange Online) の個人用アーカイブ機能を使用することをお勧めします。この機能を使用すると個人用フォルダー ファイル (.pst) が不要になるからです。Exchange Server 2013 または Exchange Online の個人用アーカイブを使用すると、電子メール アーカイブ フォルダーがオンラインで保存されるので、Outlook Web App を使用するか、別のコンピューターから Outlook 2013 を使用して、アーカイブされたファイルにアクセスできます。このどちらかのクライアント アプリケーションを使用することで、アーカイブ メールボックスを表示し、プライマリ メールボックスとアーカイブの間でメッセージを移動またはコピーできるようになります。

個人用アーカイブを有効にすると、ユーザーは古いアーカイブの整理を使用できなくなり、メッセージがアーカイブされないことに注意してください。

Outlook 2013 を Exchange Server 2010、Exchange Server 2013、または Exchange Online と一緒に展開する予定であれば、Outlook 2013 の古いアイテムの整理ではなく、Exchange Server の個人アーカイブ機能を使用することを検討してください。詳細については、「個人アーカイブについて」、「Outlook 2010 の法令遵守とアーカイブを計画する」、および「Microsoft Exchange Online のアーカイブについての説明」を参照してください。

Outlook 2013 の古いアイテムの整理機能を使用する場合は、Outlook グループ ポリシー テンプレート (Outlk15.adm) を使用すると、Outlook 2013 の古いアイテムの整理をカスタマイズする設定を構成できます。また、MSI バージョンの Outlook を展開する場合は、Office カスタマイズ ツール (OCT) を使用して既定の設定を構成することもできます。その場合はユーザーが設定を変更できます。

Outlook データ ファイル (.pst)

Outlook 2013 を Exchange Server 2013 または Exchange Online と一緒に展開する予定であれば、Outlook データ ファイル (.pst) が不要になるので、Exchange Server 2013 メッセージング レコード管理 (MRM) (または Exchange Online) の個人アーカイブ機能を使用することをお勧めします。Exchange Server 2013 または Exchange Online の個人アーカイブを使用することによって、電子メール アーカイブがオンラインで保存されるため、ユーザーは Outlook Web App を使用するか、別のコンピューターから Outlook 2013 を使用して、アーカイブされているファイルにアクセスできます。これらのどちらかのクライアント アプリケーションを使用して、アーカイブ メールボックスを表示し、プライマリ メールボックスとアーカイブの間でメッセージを移動またはコピーできます。詳細については、「個人アーカイブについて」、「Outlook 2010 の法令遵守とアーカイブを計画する」、および「Microsoft Exchange Online のアーカイブについての説明」を参照してください。

Outlook 2013 を Exchange Server 2007 と一緒に展開する予定であれば, .pst ファイルをローカル (推奨) またはネットワーク共有に保存するよう構成できます。ネットワーク共有への .pst ファイルの保存は、ほとんどのシナリオでサポートされません。ネットワークが高帯域幅で信頼性が高い場合にのみ, .pst ファイルをネットワーク共有に保存することを検討してください。ユーザーの .pst ファイルがネットワーク共有に保存されていて、ネットワークへの接続が失われた場合、そのユーザーの Outlook の操作性は低下し、保存されていない変更が失われる可能性があります。

Outlook のアイテム保持ポリシー

アイテム保持ポリシーの設定は、ドキュメントの保存期間に関して組織で定められているアイテム保持ポリシーのガイドラインを遵守するのに役立ちます。Outlook 2013 では、グループ ポリシーを使用して古いアイテムの整理に基づくアイテム保持設定を展開することはできません。アイテム保持ポリシーを展開する必要がある場合は、Exchange Server のメッセージング レコード管理 (MRM) 機能の利用を検討してください。詳細については、「メッセージング レコード管理について」および「Outlook 2010 の法令遵守とアーカイブを計画する」を参照してください。

Outlook のセキュリティとプライバシーの考慮事項

Outlook にはセキュリティとプライバシーに関する多くの機能が用意されており、以下ではその一部を紹介します。Outlook 2013 でのセキュリティとプライバシーの計画方法の詳細については、「Outlook 2013 のセキュリティと保護の設定の概要」を参照してください。

Outlook 2013 には、ウイルスの拡散を最小限に抑え、ユーザーが迷惑メールを受け取らないようにするための機能が組み込まれていますが、ウイルスや迷惑メールまたはスパムをスキャンする場合に留意すべきことがいくつかあります。

ウイルス対策

Outlook 2007 および Outlook 2010 と同様に、Outlook 2013 では、組織のニーズをサポートするために、グループ ポリシーを使用してウイルス対策およびその他のセキュリティ設定を構成できます。また、以前のリリースの Outlook と同様に、Outlook セキュリティ テンプレートを使用して設定を構成することもできます。どちらの構成方法でも、たとえば電子メール メッセージでブロックするファイルの種類の一覧を変更できます。

ウイルスが Outlook アドレス帳 (OAB) を使用して感染を広げることを防止する Object Model (OM) Guard が更新されています。Outlook で最新のウイルス対策ソフトウェアをチェックして、OAB へのアクセスの警告やその他の Outlook のセキュリティ警告を表示する状況を指定できます。

Outlook 2013 のウイルス対策計画に関する考慮事項

Microsoft Outlook 2013 ファイルと電子メール メッセージに対するウイルス対策スキャンを計画する場合は、問題が起きないように予防策を講じる必要があります。

Outlook ファイルのスキャン - Outlook データ ファイル (*.pst) とオフライン フォルダー ファイル (*.ost) は、最も頻繁にアクセスされる Outlook ファイルです。ウイルス対策ソフトウェアを使用してこれらのファイルに対するファイル レベル スキャンを実施する場合は、Outlook の使用中に、データ破損問題が発生する可能性があります。

データ破損問題は、Outlook アドレス帳ファイル (*.oab)、送受信設定ファイル (*.srs )、*.xml ファイル、Outlprnt をスキャンした場合にも発生する可能性がありますが、これらのファイルへのアクセス頻度が低いことから発生する確率も低くなります。

電子メール メッセージのスキャン - *.pst、*.ost、およびその他の Outlook ファイルを直接スキャンするのはお勧めできません。代わりに、電子メール サーバーと Outlook クライアント コンピューター上で、電子メール添付ファイルをスキャンすることをお勧めします。

  • 電子メール サーバー上の電子メール メッセージをスキャンするには、受信メールと送信メールをスキャンするために開発されたウイルス対策ソフトウェアを使用する必要があります。

    • Exchange Server 上の電子メール メッセージをスキャンするには、Exchange に対応したウイルス対策ソフトウェアを使用してください。

    • 電子メール メッセージがインターネット サービス プロバイダー (ISP) に配置された電子メール サーバー上に存在する場合は、ISP が送信メール メッセージと受信メール メッセージをスキャンするためのウイルス対策ソフトウェアを使用していることを確認してください。

  • クライアント コンピューター上で電子メール メッセージに含まれる添付ファイルをスキャンするには、クライアント コンピューター上でウイルス対策ソフトウェアを使用します。この方法は、電子メール サーバー上のウイルス対策ソフトウェアが特定できなかった不要メッセージが電子メール クライアントに到着した場合にお勧めします。

迷惑メールとフィッシングの保護

Outlook 2013 には、ユーザーが迷惑メールの受信を減らせるようにするための機能がいくつかあります。Outlook 2013 の迷惑メール フィルターは、以前のバージョンの Outlook でメールのフィルターに使用されていたルールに置き換わるものです。フィルターによって検出されたメッセージは [迷惑メール] フォルダーに振り分けられ、後で表示または削除できます。

迷惑メールの送信者は、グラフィック イメージなどの外部コンテンツが含まれた Web ビーコンを HTML 電子メール メッセージに埋め込む可能性があります。そのような電子メールをユーザーが開くか表示すると、Web ビーコンによってユーザーの電子メール アドレスが有効であることが確認されます。これにより、ユーザーがさらに多くの迷惑メールを受け取る可能性が高くなります。Outlook 2013 では、外部サーバーからの画像の自動ダウンロードを既定でブロックすることにより、ユーザーが迷惑メールのターゲットになる可能性を小さくします。

Outlook 2013 では、フィッシング メールや虚偽のドメイン名によって引き起こされる問題を防止できます。Outlook では、既定でフィッシング メールがスクリーン処理されます。フィッシング メールとは、安全であるように見せかけて、ユーザーの銀行口座番号、パスワードなどの個人情報を盗むための電子メールです。Outlook では、電子メール アドレスに含まれる疑わしいドメイン名に関する警告を表示することにより、虚偽のユーザーからの電子メール メッセージを受け取らないようにすることもできます。Outlook 2013 は、電子メール アドレスの国際化ドメイン名 (IDN) をサポートしています。IDN を使用すると、英語ではなくネイティブ言語でドメイン名を登録および使用できます。IDN のサポートは、フィッシャーによる同形異義語攻撃で利用されてしまいます。この攻撃は、英語だけでなく、さまざまな言語の文字を使用して、正規のドメイン名に類似したドメイン名を作成するものです。ユーザーを騙して安全な Web サイトにアクセスしていると思い込ませることが目的です。

詳細については、Outlook 2013 のセキュリティと保護の設定の概要 および Outlook 2010 で迷惑メールの制限を計画する を参照してください。

Outlook の暗号化の機能を構成する

Outlook には、セキュリティが強化された電子メール メッセージをインターネットまたはローカル イントラネット経由で送受信するための暗号化の機能が用意されています。Outlook 2013 の展開時にこれらの機能をカスタマイズして、組織にとって適切な暗号化オプションを設定できます。

電子メール メッセージのセキュリティを強化するための追加の機能を実装することもできます。たとえば、組織のセキュリティ ポリシーに合ったセキュリティ ラベルを提供できます。社外に送信または転送してはいけない電子メール メッセージに適用するセキュリティ ラベルとして、"内部使用のみ" などのラベルを実装できます。

詳細については、Outlook 2010 での電子メール メッセージングの暗号化を計画する を参照してください。

電子メール メッセージに対する権限を制限する

Information Rights Management (IRM) を使用すると、機密性の高い情報を含む電子メール メッセージやその他の Office コンテンツ (ドキュメント、ワークシートなど) が、許可されていないユーザーによって転送、編集、またはコピーされることを防止できます。Outlook 2013 のユーザーは IRM を使用して、電子メール メッセージに "転送不可" のマークを付けることができます。これにより、メッセージの受信者がそのメッセージを転送、印刷、またはコピーする権限は自動的に制限されます。また、組織のニーズに合わせてカスタマイズした Office 全体の IRM 権限ポリシーを定義および展開して、ユーザーがその新しい権限ポリシーを電子メール メッセージやその他の Office ドキュメントに使用するようにすることもできます。詳細については、「Office 2013 で Information Rights Management を計画する」を参照してください。

Outlook 2013 の電子メール プロトコルと電子メール サーバー

Outlook 2013 は、多くの電子メール サーバーおよび電子メール サービスと組み合わせて使用できます。Outlook でサポートしている主な電子メール サーバーおよび電子メール サービスには以下のものが含まれます。

  • 簡易メール転送プロトコル (SMTP)

  • Post Office Protocol 3 (POP3)

  • Internet Mail Access Protocol Version 4 (IMAP4)

  • Exchange Server (2007 およびそれ以降のバージョン) 用の MAPI。

  • メール、予定表、連絡先、およびタスクにアクセスするための、Outlook.com (Hotmail) などのサービスへの接続の Exchange Active Sync。

  • Hewlett-Packard OpenMail など、他のメッセージング ソースおよび情報ソース。Outlook 2013 での MAPI 拡張インターフェイスの使用によって、これらのサービス プロバイダーを利用できるようになります。

ユーザーは電子メール サーバーに接続することなく、Outlook 2013 の連絡先、タスク、および予定表機能を使用できます。

以前のバージョンの Outlook からアップグレードする

以前の任意の Outlook のインストールに上書きして Outlook 2013 をインストールできます。他の Office 2013 アプリケーションと同様に、Office Outlook 2003 またはそれ以降のバージョンから Outlook 2013 にアップグレードするときに、レジストリに保管されたユーザー設定が移行されます。ユーザーのコンピューターに MAPI プロファイルが既に存在する場合は、通常、そのプロファイルを引き続き使用するように展開を構成できます。

MSI バージョンの Outlook 2013 と以前のバージョンの Outlook は同じコンピューター上に共存できませんが、Click-to-Runバージョンの Outlook 2013 は Outlook 2007 または Outlook 2010 と同じコンピューター上にインストールして、並行して実行できます。ただし、Outlook と以前のバージョン (Office Outlook 2003 など) とのサイド バイ サイド インストールはサポートされていません。ユーザーが Outlook 2007 または Outlook 2010 を Outlook 2013 と並行して実行する必要がある場合は、Click-to-Runバージョンの Outlook 2013 を展開するか、またはアプリケーション仮想化を使用して Outlook 2013 を展開します。

以前のバージョンの Outlook からユーザーをアップグレードする場合は、ユーザー プロファイルの構成方法について選択を行い、Exchange キャッシュ モードの問題を検討すると共に、FAX およびフォームの変更に注意する必要があります。

機能の変更と移行に関する考慮事項の概要については、Outlook 2013 の新機能 および Office 2013 での変更点 を参照してください。

Exchange キャッシュ モードが有効な場合の Office 2013 へのアップグレード

Office Outlook 2003、Office Outlook 2007、または Outlook 2010 で Exchange キャッシュ モードを現在有効にしているユーザーをアップグレードするのは簡単です。Exchange キャッシュ モードの設定を変更しない場合は、Outlook 2013 で同じ設定が保持されます。

Outlook 2013 をインストールすると、既定で、新しい圧縮版の Outlook データ ファイル (.ost) が作成されます。この新しい圧縮版の .ost は、以前のバージョンの Outlook で作成された .ost ファイルよりもサイズが最大 40% 小さくなります。Outlook 2013 で、新しい圧縮版の Outlook データ ファイル (.ost) を作成しないようにする必要がある場合は、Outlook グループ ポリシー テンプレート (Outlk15.admx) を使用して [アップグレード時に新しい OST ファイルを作成しない] ポリシーを有効にします。この設定は、[ユーザーの構成]\[管理用テンプレート]\[Microsoft Outlook 2013]\[アカウント設定]\[Exchange] にあります。

Outlook 2013 では、Exchange ファスト アクセスおよび同期スライダーという、Exchange キャッシュ モードの 2 つの新機能があります。Exchange ファスト アクセスは、オンライン モードの即時アクセスの機能とオフラインの機能、および Exchange キャッシュ モードの同期の堅牢性を兼ね備えた機能です。この機能は、同期していることにユーザーが気付くほどローカルでのデータの同期に時間がかかる場合 (初回同期時や、休暇から戻って使用を再開する場合など) に特に役立ちます。Outlook 2013 を最初に起動すると、最新の電子メール メッセージと、最新の予定表がすぐに表示されます。Outlook 2013 では、ユーザーの操作性に影響を与えることなく、バックグラウンドでアイテムがキャッシュされます。

Outlook 2013 ユーザーは同期スライダーを使用して、ローカルで同期する Outlook データ ファイル (.ost) 内の電子メール メッセージの数を制限できます。Exchange キャッシュ モードが有効になっている場合、Outlook 2013 は、既定で過去 12 か月間の電子メール メッセージのみをキャッシュし、それよりも古い電子メール メッセージをローカル キャッシュからすべて削除します。ローカル キャッシュから削除されたメッセージを表示するには、フォルダー内で電子メールの一覧の末尾までスクロールし、[ここをクリックして Microsoft Exchange で詳細を表示] というメッセージをクリックします。また、オフラインで保持するメールの数を変更することもできます。IT 管理者は、グループ ポリシーまたは Office カスタマイズ ツールを使用して [Exchange キャッシュ モードの同期の設定] を設定することによって、電子メール メッセージの既定の保存期間を変更したり、所定の保存期間を経過したらローカル キャッシュから電子メール メッセージを強制的に削除したりできます。詳細については、「Outlook 2013 の Exchange キャッシュ モードの設定」を参照してください。

Exchange キャッシュ モードの計画に関するその他の考慮事項については、Outlook 2013 で Exchange キャッシュ モードの展開を計画する を参照してください。

Outlook のアップグレードの計画でのその他の考慮事項

アップグレードの準備をするときは、以下の質問についても答える必要があります。

  • データ損失防止、統合されたメール アーカイブ、権限の集中管理、複数の Exchange アカウントのサポート、メール ヒント、ポリシー ヒント、ボイス メール プレビュー、ボイス メールの保護などの機能を利用するために、別のバージョンの Exchange Server へのアップグレードまたは Exchange Online への移行が必要ですか。詳細については、「Exchange Server の各バージョンでサポートされている Outlook 2013 の機能」をご覧ください。

  • アップグレードの一環として、Outlook のユーザー プロファイルを変更する必要がありますか。たとえば、新しい Exchange Server (Exchange Online など) を定義したり、Outlook 2013 の新機能を有効にすることが考えられます。MSI バージョンの Outlook 2013 における Outlook のプロファイルのカスタマイズ方法の詳細については、「Office 2013 の Office カスタマイズ ツール (OCT) リファレンス」および「Outlook 2013 で機能のカスタマイズを計画する」を参照してください。これらの記事は、Exchange Server 2007 および Exchange Server 2010 を使用する Outlook 2013 に適用できます。

  • どのような方法で既存のインストールのバックアップを作成し、格納しますか。新しいリリースにアップグレードする前に、既存のデータをバックアップすることをお勧めします。Outlook ファイルのバックアップ方法の詳細については、「Microsoft Outlook 個人用フォルダー バックアップ ツールを使用して Outlook データをバックアップする」を参照してください。

  • ユーザーはどのようにして Office 2013 の新しいインターフェイスと機能を学習しますか。詳細については、「Office 2013 のユーザーの準備」を参照してください。

  • 廃止された機能、新機能、または変更された機能が、アップグレードのタイミングと方法に影響を与えますか。以前のバージョンの Outlook からの変更点の一覧については、「Office 2013 での変更点」を参照してください。

  • 環境内の Outlook アドインを評価および修復する必要がありますか。

    • Outlook 2013 では、アドイン用の高速シャットダウン プロセスが適用されます。このシャットダウン プロセスでは、ユーザーが Outlook を終了した後もリソースが継続的に保持されることで、アドインによって長時間の遅延が発生することが回避されます。この変更は一部の既存のアドインに悪影響を与える可能性がありますが、アドイン ベンダーと IT 管理者は、標準のアドイン シャットダウン プロセスに戻すように Outlook を強制することでその影響を解決できます。新しいシャットダウン プロセスの詳細については、「Outlook 2010 でのシャットダウンの変更」を参照してください。アドインの評価と修復の詳細については、「Office 2013 での互換性」を参照してください。

    • Exchange クライアント拡張機能 (ECE) は Outlook 2013 に読み込まれません。アーカイブ ソリューション、セキュリティ ソリューションなど、一部のサード パーティ アプリケーションは、ECE を使用しているため、Outlook 2013 用に更新する必要があります。

    • 64 ビット版の Outlook 2013 をインストールする場合、Outlook 用の 32 ビット版の MAPI アプリケーション、アドイン、およびマクロを 64 ビット版に更新する必要があります。詳細については、次のセクションの ビット版プラットフォームにアップグレードする際の 32 ビット版 Outlook アプリケーションの考慮事項 を参照してください。

64 ビット版プラットフォームにアップグレードする際の 32 ビット版 Outlook アプリケーションの考慮事項

Outlook 用の 32 ビット版のメッセージング アプリケーション プログラミング インターフェイス (MAPI) アプリケーション、アドイン、マクロを開発してある場合、64 ビット プラットフォームで実行するには、32 ビット版のアプリケーションを変更して再ビルドする必要があります。

Office 2010 以降の Outlook では、32 ビット版アプリケーションと 64 ビット版アプリケーションの両方を使用できます。どちらのバージョンの Outlook を選択するかは、Windows オペレーティング システムのエディション (32 ビットまたは 64 ビット)、および Office がすでにコンピューターにインストールされている場合は Office 2013 のエディション (32 ビットまたは 64 ビット) によって決まります。

Outlook の 32 ビット版または 64 ビット版のインストールが可能かどうかは、以下の要素によって左右されます。

  • 32 ビット版の Office 2013 と 32 ビット版の Outlook 2013 は、サポートされる 32 ビット版または 64 ビット版の Windows オペレーティング システムにインストールできます。64 ビット版の Office 2013 と 64 ビット版の Outlook 2013 は、サポートされる 64 ビット版の Windows オペレーティング システムのみにインストールできます。

  • 64 ビット版の Windows オペレーティング システムで既定でインストールされる Office 2013 は、32 ビット版の Office 2013 です。

  • インストールされているバージョンの Outlook は、同じコンピューターに Office をインストールした場合、常に Office 2013 のバージョンと一致します。つまり、32 ビット版の Outlook 2013 は、64 ビット版の Word 2013、64 ビット版の Excel 2013 など、他の Office 2013 アプリケーションの 64 ビット版が既にインストールされているコンピューターにインストールできません。同様に、64 ビット版の Outlook 2013 は、他の Office アプリケーションの 32 ビット版が既にインストールされているコンピューターにインストールできません。

MAPI アプリケーションには、Lync、Microsoft Office Communicator、MFCMAPI などのスタンドアロン アプリケーション、およびアドレス帳プロバイダー、ストア プロバイダー、トランスポート プロバイダーなどのサービス プロバイダーがあります。(簡易 MAPI 関数 MAPISendMail を除く) MAPI のメソッドや関数の呼び出しが MAPI アプリケーション内で動作するためには、MAPI アプリケーションのビット数が、アプリケーションの実行対象であるコンピューターの MAPI サブシステムのビット数と同じである必要があります。MAPI サブシステムのビット数は、Outlook のインストールされているバージョンのビット数によって決定され、常にそのバージョンと同じビット数になります。Outlook アプリケーションを 32 ビット版および 64 ビット版のプラットフォーム用に準備する方法については、MSDN ライブラリの「Microsoft Office の開発」の「Outlook MAPI リファレンス」、「32 ビットおよび 64 ビットのプラットフォームでの MAPI アプリケーションのビルド」、「32 ビット システムおよび 64 ビット システム用の Outlook 2010 ソリューションの開発」を参照してください。

関連項目

Office 2013 の Office カスタマイズ ツール (OCT) リファレンス
Office 2013 での変更点
Outlook 2013 の新機能
Outlook 2013 で Exchange キャッシュ モードの展開を計画する

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