Office SharePoint Server 2007 をスタンドアロン コンピュータにインストールする
この記事の内容 :
ハードウェア要件およびソフトウェア要件
サーバーを Web サーバーとして構成する
Office SharePoint Server 2007 を Microsoft SQL Server 2005 Express Edition と共にインストールして構成する
インストール後の手順
重要
ここでは、スタンドアロン インストールとして Microsoft Office SharePoint Server 2007 を単一のコンピュータにインストールする方法を説明します。Office SharePoint Server 2007 を、Office SharePoint Server 2007 の以前のリリースからアップグレードして、ファーム環境にインストールする方法、または SharePoint Portal Server 2003 からアップグレードする方法はここでは説明しません。この方法の詳細については、以下の記事を参照してください。
シンプル サーバー ファームに展開する (Office SharePoint Server 2007)
Office SharePoint Server 2007 にアップグレードする
Office SharePoint Server 2007 を単一サーバー コンピュータに展開することによって、SharePoint サイトをすばやく発行することができます。スタンドアロン構成は、グループ作業、ドキュメント管理、検索など、Office SharePoint Server 2007 の機能を評価したいときに役立ちます。またスタンドアロン構成は、少数の Web サイトを展開しているか、または管理オーバーヘッドを最小化したい場合に有効です。既定の設定を使用して単一サーバーに Office SharePoint Server 2007 を展開する場合、セットアップ プログラムが自動的に Microsoft SQL Server 2005 Express Edition をインストールし、それを使用して SharePoint サイト用の構成データベースとコンテンツ データベースを作成します。さらに、セットアップ プログラムは共有サービス プロバイダ (SSP) を作成し、SharePoint サーバーの全体管理 Web サイトをインストールし、最初の SharePoint サイト コレクションとサイトを作成します。
注意
スタンドアロン インストールからファーム インストールに直接アップグレードすることはできません。
ハードウェア要件およびソフトウェア要件
Office SharePoint Server 2007 をインストールして構成する前に、必要なハードウェアとソフトウェアをサーバーが備えていることを確認します。これらの要件の詳細については、「ハードウェアおよびソフトウェアの要件を決定する (Office SharePoint Server)」を参照してください。
サーバーを Web サーバーとして構成する
Office SharePoint Server 2007 をインストールして構成する前に、必要なソフトウェアをインストールし、構成しておく必要があります。これには、コンピュータが Web サーバーとして機能するための、インターネット インフォメーション サービス (IIS) のインストールと構成、Microsoft .NET Framework version 3.0 のインストール、ASP.NET 2.0. の有効化が含まれます。
IIS をインストールして構成する
インターネット インフォメーション サービス (IIS) は、Microsoft Windows Server 2003 オペレーティング システムに既定ではインストールされず、有効化されることもありません。サーバーを Web サーバーにするためには、IIS をインストールして有効化する必要があります。また、それが IIS 6.0 ワーカー プロセス分離モードで動作していることを確認する必要があります。
IIS をインストールして構成する
[スタート] ボタンをクリックし、[すべてのプログラム] をポイントします。次に、[管理ツール] をポイントし、[サーバーの構成ウィザード] をクリックします。
[サーバーの構成ウィザードの開始] ページで [次へ] をクリックします。
[準備作業] ページで、[次へ] をクリックします。
[サーバーの役割] ページで、[アプリケーション サーバー (IIS、ASP.NET)] をクリックして [次へ] をクリックします。
[アプリケーション サーバーのオプション] ページで [次へ] をクリックします。
[選択内容の概要] ページで、[次へ] をクリックします。
[完了] をクリックします。
[スタート] ボタンをクリックし、[すべてのプログラム] をポイントします。次に、[管理ツール] をポイントし、[インターネット インフォメーション サービス (IIS) マネージャ] をクリックします。
IIS マネージャのツリーで、サーバー名の横のプラス記号 (+) をクリックし、[Web サイト] フォルダを右クリックして [プロパティ] をクリックします。
[Web サイトのプロパティ] ダイアログ ボックスの [サービス] タブをクリックします。
[プロセス分離モード] の [IIS 5.0 プロセス分離モードで WWW サービスを実行する] チェック ボックスをオフにして、[OK] をクリックします。
注意
[IIS 5.0 プロセス分離モードで WWW サービスを実行する] チェック ボックスをオンにするのは、Microsoft Windows 2000 上で IIS 5.0 から Windows Server 2003 上の IIS 6.0 にアップグレードした場合のみです。IIS 6.0 を新しくインストールした場合、IIS 6.0 は既定でワーカー プロセス分離モードになります。
Microsoft .NET Framework 3.0 をインストールする
「Microsoft .NET Framework 3.0 再頒布可能パッケージ」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=72322&clcid=0x411) に移動し, .NET Framework Version 3.0 のダウンロードおよびインストールの手順に従います。x86 ベースのコンピュータ用のダウンロードと、x64 ベースのコンピュータ用のダウンロードが個別に用意されています。使用するコンピュータに合わせて適切なバージョンをダウンロードし、インストールしてください。.NET Framework Version 3.0 のダウンロードには、ワークフロー機能に必要な Windows Workflow Foundation テクノロジが含まれています。
注意
Microsoft .NET Framework Version 3.5 を使用することもできます。.NET Framework Version 3.5 は、「Microsoft .NET Framework 3.5」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=110508&clcid=0x411) からダウンロードできます。
ASP.NET 2.0 を有効にする
Web コンテンツ、サーバーの全体管理 Web サイトなど、他にも多くの Office SharePoint Server 2007 の機能が、正常な働きのために ASP.NET 2.0 を必要としています。
ASP.NET 2.0 を有効にする
[スタート] ボタンをクリックし、[すべてのプログラム] をポイントします。次に、[管理ツール] をポイントし、[インターネット インフォメーション サービス (IIS) マネージャ] をクリックします。
インターネット インフォメーション サービス ツリーで、サーバー名の横のプラス記号 (+) をクリックし、[Web サービス拡張] フォルダをクリックします。
詳細ウィンドウで、[ASP.NET v2.0.50727] を右クリックし、[許可] をクリックします。
Office SharePoint Server 2007 を Microsoft SQL Server 2005 Express Edition と共にインストールして構成する
Office SharePoint Server 2007 を単一サーバーにインストールする際、[基本] オプションを使用してセットアップ プログラムを実行します。このオプションでは Office SharePoint Server 2007 と SQL Server 2005 Express Edition のインストールのために、セットアップ プログラムの既定のパラメータを使用します。
注意
Office SharePoint Server 2007 をアンインストールして、同じコンピュータに Office SharePoint Server 2007 を再度インストールする場合、構成データベースの作成時にセットアップ プログラムが失敗すると、インストール プロセス全体の失敗につながります。コンピュータ上のすべての既存の Office SharePoint Server 2007 データベースを削除するか、新しい構成データベースを作成することで、このエラーを防げます。以下のコマンドの実行によって、新しい構成データベースを作成できます。
psconfig -cmd configdb -create -database <固有の名前>
セットアップを実行する
製品メディアから Setup.exe を実行するか、製品ダウンロードから Officeserver.exe を実行します。
[プロダクト キーの入力] ページでプロダクトキーを入力し、[次へ] をクリックします。
注意
セットアップによりプロダクト キーが自動的に確認されます。キーが確認されると、テキスト ボックスの横に緑色のチェック マークが付いて、[続行] ボタンが有効になります。キーが有効でなければ、セットアップはテキスト ボックスの隣に赤丸をつけ、キーが正しくないというメッセージを表示します。
[マイクロソフト ソフトウェア ライセンス条項をお読みください] ページで使用許諾契約書の条項を確認し、[「マイクロソフト ソフトウェア ライセンス条項」に同意します] ボックスをオンにして、[続行] をクリックします。
[インストールの種類を選択してください] ページで [基本] をクリックし、既定の場所にインストールします。異なる場所にインストールする場合は [詳細設定] をクリックし、[ファイルの場所] タブでインストールする場所を指定し、インストールを完了します。
セットアップが完了すると、サーバーの構成を完了するように求めるダイアログ ボックスが表示されます。[SharePoint 製品とテクノロジ構成ウィザードを今すぐ実行する] チェック ボックスがオンになっていることを確認します。
[閉じる] をクリックして構成ウィザードを開始します。
SharePoint 製品とテクノロジ構成ウィザードを実行する
[SharePoint 製品とテクノロジへようこそ] ページで [次へ] をクリックします。
構成中に一部のサービスを再起動またはリセットする必要があることを通知するダイアログ ボックスで、[はい] をクリックします。
[構成成功] ページで [完了] をクリックします。新しい SharePoint サイトが開きます。
注意
ユーザー名とパスワードの確認メッセージが表示される場合は、SharePoint サイトを信頼済みサイトの一覧に追加し、Internet Explorer でユーザー認証設定を構成する必要があります。これらの設定を構成するには、次に説明する手順に従って行います。
注意
プロキシ サーバーのエラー メッセージが表示される場合は、プロキシ サーバー設定を、ローカル アドレスにプロキシ サーバーを使用しないように構成する必要があります。プロキシ サーバーの設定の構成については、このセクションの後半で説明します。
信頼済みサイトの一覧に SharePoint サイトを追加する
Internet Explorer の [ツール] メニューの [インターネット オプション] をクリックします。
[セキュリティ] タブの [Web コンテンツのゾーンを選択してセキュリティのレベルを設定する] ボックスで、[信頼済みサイト] をクリックし、[サイト] をクリックします。
[このゾーンのサイトにはすべてサーバーの確認 (https:) を必要とする] チェック ボックスをオフにします。
[次のサイトをゾーンに追加する] ボックスにサイトの URL を入力し、[追加] をクリックします。
[閉じる] をクリックし、[信頼済みサイト] ダイアログ ボックスを閉じます。
[OK] をクリックして、[インターネットのプロパティ] ダイアログ ボックスを閉じます。
組織内でプロキシ サーバーを使用している場合、以下の手順によって Internet Explorer がローカル アドレスにプロキシ サーバーを使用しないように構成します。
ローカル アドレスにプロキシ サーバーを使用しないようにプロキシ サーバーの設定を構成する
Internet Explorer の [ツール] メニューの [インターネット オプション] をクリックします。
[接続] タブの [ローカル エリア ネットワーク (LAN) の設定] 領域で、[LAN の設定] をクリックします。
[自動構成] セクションの [設定を自動的に検出する] チェック ボックスをオフにします。
[プロキシ サーバー] セクションで、[LAN にプロキシ サーバーを使用する] チェック ボックスをオンにします。
[アドレス] ボックスにプロキシ サーバーのアドレスを入力します。
[ポート] ボックスにプロキシ サーバーのポート番号を入力します。
[ローカル アドレスにはプロキシ サーバーを使用しない] チェック ボックスをオンにします。
[OK] をクリックして、[ローカル エリア ネットワーク (LAN) の設定] ダイアログ ボックスを閉じます。
[OK] をクリックして、[インターネットのプロパティ] ダイアログ ボックスを閉じます。
アップグレード後の手順には、次のものがあります。
スタンドアロン インストールを初めてバックアップする前に、次の手順を使用して、SQL Server ボリューム シャドウ コピー サービス (VSS) が自動的に開始するように設定されていることを確認する必要があります。この操作を実行するには、ローカル コンピュータの Administrators グループのメンバである必要があります。
[スタート] ボタンをクリックして、[管理ツール] をクリックし、[サービス] をポイントします。
サービスの一覧で、[SQL Server VSS Writer] を探します。
[状態] が [開始] に設定されていることと、[スタートアップの種類] が [自動] に設定されていることを確認します。
これらのプロパティのどちらかが必要な値に設定されていない場合は、[SQL Server VSS Writer] を右クリックして、[プロパティ] をクリックします。
必要に応じて、[全般] タブの [スタートアップの種類] で [自動] を選択します。
必要に応じて、[サービスの状態] 領域の [開始] をクリックして、[OK] をクリックします。
セットアップが終了すると、新しい SharePoint サイトのホーム ページがブラウザ ウィンドウで開きます。サイトにコンテンツの追加を始めることも、サイトのカスタマイズを始めることもできますが、SharePoint サーバーの全体管理 Web サイトを使用して、以下の管理タスクを実行することをお勧めします。
受信メール設定を構成する SharePoint サイトが受信メールを受信およびアーカイブできるように、受信メール設定を構成できます。また、SharePoint サイトで電子メール ディスカッションを随時アーカイブしたり、メールで受信したドキュメントを保存したり、メールで受信した会議出席依頼をサイト予定表に表示したりするように受信メール設定を構成することもできます。さらに、電子メールの配布リストの作成と管理をサポートするように SharePoint Directory Management Service を構成できます。詳細については、「受信メールの設定を構成する (Office SharePoint Server)」を参照してください。
送信メール設定を構成する 送信 SMTP (Simple Mail Transfer Protocol) サーバーがサイト ユーザーに電子メールの警告を送信し、サイト管理者に通知を送信するように送信メール設定を構成できます。送信する警告に表示される "差出人" アドレスと "返信" アドレスの両方を構成できます。詳細については、「送信メール設定を構成する (Office SharePoint Server)」を参照してください。
SharePoint サイトを作成する セットアップが完了すると、1 つの SharePoint サイトをホストする単一の SharePoint サイト コレクションを含む単一の Web アプリケーションができています。サイトの設定上、複数のサイトや複数の Web アプリケーションが必要であれば、SharePoint サイト コレクション、サイト、Web アプリケーションを作成できます。
ワークフロー設定を構成する ユーザーが新しいワークフローをアセンブルできるかどうかを、また、サイトにアクセス権のない参加者がドキュメント ワークフローに参加するためにドキュメントを電子メールの添付で送信するかどうかを指定します。詳細については、「ワークフロー設定を構成する」を参照してください。
診断ログ設定を構成する トラブルシューティングに役立つ複数の診断ログ設定を構成できます。これにはトレース ログ、イベント メッセージ、ユーザー モードのエラー メッセージ、カスタマ エクスペリエンス向上プログラム イベントの有効化および構成が含まれます。詳細については、「診断ログ設定を構成する」を参照してください。
ウイルス対策保護設定を構成する Office SharePoint Server 2007 用に設計されたウイルス対策プログラムを使用している場合、複数のウイルス対策設定を構成できます。ウイルス対策設定によって、アップロードやダウンロードの際にドキュメントをスキャンするかどうかを、またユーザーがウイルスに感染したドキュメントをダウンロードできるかどうかを制御できます。また、タイムアウトするまでのウイルス対策プログラムの実行時間を指定したり、サーバー上でウイルス対策プログラムが使用できる実行スレッドの数を指定したりできます。詳細については、「ウイルス対策設定を構成する」を参照してください。
検索を構成する 検索とインデックスの設定を構成し、Office SharePoint Server 2007 によるサイト内コンテンツや外部コンテンツのクロールをカスタマイズできます。詳細については、「Office SharePoint Server Search サービスを構成する (Office SharePoint Server)」を参照してください。
Excel Services を構成する Excel Services を使用する前に、サービスを開始し、少なくとも 1 つの信頼できる場所を追加しておく必要があります。詳細については「Excel Services を構成する」を参照してください。
サーバーの全体管理サイトを使用して管理者タスクを実行する
[スタート] ボタンをクリックし、[すべてのプログラム] をポイントします。次に、[Microsoft Office Server] をポイントし、[SharePoint 3.0 サーバーの全体管理] をクリックします。
[サーバーの全体管理] ホーム ページで [管理者タスク] の下にある、実行するタスクをクリックします。
[管理者タスク] ページで [操作] の隣のタスクをクリックします。
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入手可能なドキュメントの詳細な一覧については、「Office SharePoint Server 2007 のダウンロード可能なブック」を参照してください。