[インデクサのパフォーマンス] 設定を変更する (Office SharePoint Server 2007)
この記事では、インデクサのパフォーマンス設定に関する考慮事項を検討し、現在の設定を変更する方法について説明します。インデックス作成の基本レベルを指定するには、インデクサのパフォーマンス設定を使用します。
注意
クローラ影響ルールを使用すると、インデックス作成処理のこの基本レベルを変更できます。クローラ影響ルールにより、[インデクサのパフォーマンス] 設定が上書きされます。詳細については、「クローラの影響を管理する (Office SharePoint Server 2007)」を参照してください。
インデクサのパフォーマンス設定は次の 3 つの値のいずれかに設定できます。
低下
一部低下
最大
[低下] は最も低い設定です。[一部低下] はそれより高い設定です。[最大] は最も高い設定です。既定の設定は [低下] です。これらの設定については、次のセクションで詳細に説明します。
この記事の内容 :
ファーム サーバーに対するインデクサのパフォーマンス設定の影響
クロール時のスレッド数に対するインデクサのパフォーマンス設定の影響
適切なインデクサのパフォーマンス設定を決定する
インデクサのパフォーマンス設定を変更するには
ファーム サーバーに対するインデクサのパフォーマンス設定の影響
インデクサのパフォーマンス設定を低くすると、アイテムのインデックス作成速度が遅くなり、そのために検索結果の情報がより短時間で古くなる可能性があります。インデクサのパフォーマンス設定を高くすると、ファーム内のサーバーのパフォーマンスにさまざまな影響を与える可能性があります。
インデックス サーバー
インデックスにより、ディスク、プロセッサ、メモリなど、インデックス サーバーのリソースが大量に消費される場合があります。インデックス サーバーには、組織で必要なインデックスの量に対応できる十分なハードウェアが必要です。詳細については、以下を参照してください。
データベース サーバー
インデックス サーバーはクロールされたドキュメントから収集したメタデータをデータベース サーバー上のテーブルに書き込みます。インデクサのパフォーマンスが最大に設定されていると、インデックス サーバーでデータが生成されることで、データベース サーバーが過負荷になる場合があります。このために、同じデータベース サーバーを使用している他のアプリケーションのパフォーマンスに影響を与えることがあります。また、Excel Calculation Services など、共有サービス プロバイダ (SSP) が実行している他の共有サービスのパフォーマンスに影響する可能性もあります。
Web フロントエンド サーバー
ローカルの SharePoint サイト上のコンテンツをクロールするときは、コンテンツをホストする Web フロントエンド サーバーにインデックス サーバーから要求が送信されます。このような要求によって Web フロントエンド サーバー上のリソースが消費され、それらのサーバーでエンド ユーザー用にホストされている SharePoint サイトの応答性が低下することがあります。
重要
インデクサのパフォーマンス設定を変更すると、ファーム外部のクロール対象サーバーのパフォーマンスにも影響する可能性があります。
クロール時のスレッド数に対するインデクサのパフォーマンス設定の影響
インデクサのパフォーマンス設定によって、次のそれぞれの既定値が決定します。
任意の時点において、インデックス サーバーでクロールのために使用できる合計スレッド数
任意の時点において、特定のホストをクロールするためにインデックス サーバーで使用できる最大スレッド数
次の表に示すように、これらの値はインデックス サーバー上のプロセッサの数によって異なります。
インデクサのパフォーマンス設定 | クロールに使用できる合計スレッド数 | 特定のホストをクロールするために使用できる最大スレッド数 |
---|---|---|
低下 |
インデックス サーバー上のプロセッサの数 |
インデックス サーバー上のプロセッサの数 |
一部低下 |
インデックス サーバー上のプロセッサの数の 4 倍 |
インデックス サーバー上のプロセッサの数に 4 を足した数 |
最大 |
インデックス サーバー上のプロセッサの数の 16 倍 |
インデックス サーバー上のプロセッサの数に 4 を足した数 |
注意
-
クローラ影響ルールを使用すると、インデックス サーバーがクロールに使用するスレッドの数を変更できます。これにより、各クロール対象ホストに要求されるリソースの量をより正確に制御できます。詳細については、「クローラの影響を管理する (Office SharePoint Server 2007)」を参照してください。クロールの最適化の詳細については、MSDN ブログの投稿「Creating crawl schedules to minimize starvation (英語)」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=123794&clcid=0x411) を参照してください。
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クロールに使用できるスレッドの最大数は 64 です。これは、クローラ影響ルールやインデックス サーバー上のプロセッサの数にかかわらず成立します。
適切なインデクサのパフォーマンス設定を決定する
クロール時にサーバー パフォーマンスを監視すると、[インデクサのパフォーマンス] の適切な設定を判断するのに役立ちます。独自のテストを実行して、クロール速度、ネットワーク遅延、データベースの負荷、およびクロール対象サーバーの負荷のバランスをとることをお勧めします。
インデクサのパフォーマンス設定の調整に関する次の推奨事項を検討してください。
インデックス サーバーとデータベース サーバーを検索の目的のみに使用 (Office SharePoint Server Search サービスを利用) している場合は、インデクサのパフォーマンス レベルを [最大] に設定し、この設定がデータベース サーバーのパフォーマンスにどのように影響するかを確認することをお勧めします。データベース サーバーの CPU 使用率の増加が 30% を超えた場合は、インデクサのパフォーマンス レベルを [一部低下] に変更することをお勧めします。
インデックス サーバーとデータベース サーバーが、Office SharePoint Server Search サービス、Excel Calculation Services など、複数のサービスによって共有されている場合は、[インデクサのパフォーマンス] で [一部低下] 設定か [低下] 設定を選択することをお勧めします。
インデクサのパフォーマンス設定を変更するには
インデクサのパフォーマンス設定を表示または変更するには、次の手順を使用します。
注意
この手順を完了するには、Farm Administrators グループのメンバシップが最低限必要です。
インデクサのパフォーマンス設定を変更する
サーバーの全体管理の [サーバー構成の管理] タブの [トポロジおよびサービス] セクションで、[サーバーのサービス] をクリックします。
[サーバーのサービス] ページで、次の操作を実行します。
表示されるサーバー名が適切なインデックス サーバーでない場合は、[サーバーの変更] をクリックし、インデックス サーバーをクリックします。
[以下の表のサービスを起動] セクションの [Office SharePoint Server Search] をクリックします。
[Office SharePoint Server Search サービス設定の構成] ページの [インデクサのパフォーマンス] セクションで、次のいずれかを選択します。
低下
一部低下
最大
[OK] をクリックして変更を保存し、[サーバーのサービス] ページに戻ります。