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Import-CsLisConfiguration

 

トピックの最終更新日: 2012-03-23

エンタープライズ VoIP Enhanced 9-1-1 (E9-1-1) 構成をバックアップ ファイルからインポートします。

構文

Import-CsLisConfiguration -FileName <String>

Import-CsLisConfiguration -ByteInput <Byte[]>

解説

組織での E9-1-1 の実装には、その組織の規模にもよりますが、数千のサブネット、ポート、スイッチ、およびワイヤレス アクセス ポイントと場所のマッピングが関係することがあります。また、E9-1-1 構成には、E9-1-1 ネットワーク ルーティング プロバイダーによって提供される場所情報サーバー (LIS)、場所および正式な住所、およびそれらの情報が検証済みかどうかに関する情報も含まれています。E9-1-1 の実装に必要な情報と設定の量を考えると、構成全体を定期的にバックアップすることを強くお勧めします。E9-1-1 構成全体は、Export-CsLisConfiguration コマンドレットを呼び出すことによって 1 つのファイルにバックアップできます。Import-CsLisConfiguration を呼び出すと、バックアップ ファイルから構成が復元されます。

このコマンドレットを呼び出して構成を復元しても、既存の構成は上書きされません。このコマンドレットは、削除された情報を挿入しますが、バックアップ ファイルの作成後に追加された既存のレコードは削除しません。

重要: バックアップからのインポートでは既存のレコードを置き換えないため、変更されてきたレコードはすべて元に戻り、場所が孤立したまま残る可能性があります。たとえば、Location の値が Building30/Room10 のワイヤレス アクセス ポイント (WAP) を定義しているとします。Export-CsLisConfiguration を呼び出して構成をバックアップします。その後、そのワイヤレス アクセス ポイントの Location プロパティの値を Building30/Rooms20-40 に変更します。それから Import-CsLisConfiguration を呼び出してバックアップ構成を復元すると、その WAP の場所は Building30/Room10 (バックアップ前の場所) になりますが、Building30/Rooms20-40 の場所は場所構成データベースに残ることになります。

このコマンドレットを実行できるユーザー:既定では、次のグループのメンバーが Import-CsLisConfiguration コマンドレットをローカルで実行することを承認されています。RTCUniversalServerAdmins。このコマンドレットが割り当てられているすべての役割ベースのアクセス制御 (RBAC) の役割の一覧 (自身が作成したカスタムの RBAC の役割を含む) を戻すには、Windows PowerShell プロンプトから次のコマンドを実行します。

Get-CsAdminRole | Where-Object {$_.Cmdlets –match "Import-CsLisConfiguration"}

パラメーター

パラメーター 必須かどうか 説明

ByteInput

必須

Byte[]

このパラメーターに渡される値は、AsBytes パラメーターを指定して実行した Export-CsLisConfiguration コマンドレットによって作成された LIS 構成のバイト配列を格納している変数です。

FileName

必須

文字列

構成のインポート元となるバックアップ ファイルの名前です。FileName および ByteInput を指定することはできません。これらの 2 つのパラメーターのうち 1 つのみを、このコマンドレットへの各呼び出しで使用することができます。

入力の種類

Byte[]。エクスポートされた LIS 構成からのバイト配列を許可します。バイト配列は、1 つのレコードとしてパイプ処理される必要があります。例 3 を参照してください。

戻り値の種類

このコマンドレットには戻り値はありません。

-------------------------- 例 1 --------------------------

Import-CsLisConfiguration -FileName C:\E911Config.bak

この例では、E911Config.back という名前のバックアップ ファイルから場所構成データベースに、E9-1-1 構成をインポートします。

-------------------------- 例 2 --------------------------

$lisconfig = Export-CsLisConfiguration -AsBytes 
Import-CsLisConfiguration -ByteInput $lisconfig

例 2 は、Import-CsLisConfiguration コマンドレットの ByteInput パラメーターの使用法を示しています。1 行目では、AsBytes パラメーターを指定して Export-CsLisConfiguration コマンドレットを呼び出しています。コマンドの出力は、LIS 構成を含んだバイト配列です。この配列は、変数 $lisconfig に割り当てられます。2 行目では、Import-CsLisConfiguration コマンドレットを呼び出しています。ByteInput パラメーターが、エクスポートしたバイト配列を含む変数である $lisconfig の値を受け取ります。これにより、そのバイト配列が場所構成データベースにインポートされて戻されます。

-------------------------- 例 3 --------------------------

$lisconfig = Export-CsLisConfiguration -AsBytes
$listconfig | Set-Content -Path C:\E911Config.bak -Encoding byte
Get-Content -ReadCount 0 -Encoding byte -Path C:\E911Config.bak | Import-CsLisConfiguration

例 3 は、例 2 の完成度を高めたものです。最初の行は例 2 と同じで、AsBytes パラメーターを指定して Export-CsLisConfiguration を呼び出し、LIS 構成をバイト配列として変数 $lisconfig に格納します。この例の残りでは、構成をファイルに保存して、場所構成データベースにインポートし戻す方法を示します。

2 行目では、LIS 構成を表すバイト配列である $lisconfig の内容を Windows PowerShell の Set-Content コマンドレットにパイプ処理しています。Set-Content の 2 つのパラメーター (Path および Encoding) に値を割り当てます。構成を保存するファイルの完全なパスとファイル名を Path パラメーターに割り当てます。バイトの値を指定した Encoding パラメーターを使用して、構成がバイト配列として格納されるようにします。

最後に、行 3 で構成を場所構成データベースにインポートし戻します。まず、Get-Content を呼び出して、ファイルの内容を取得します。値 0 を ReadCount プロパティに渡すことにより、一度に 1 行ずつではなく、一度にファイルの内容すべてを読み取るように Get-Content に指示します。再び、バイトの値を指定した Encoding パラメーターを使用して、ファイルから読み取るデータの種類を指定します。最後に、ファイル名を Path パラメーターに渡します。Get-Content で読み取ったファイルの内容を Import-CsLisConfiguration コマンドレットにパイプ処理して、保存済みの構成を場所構成データベースにインポートします。