New-CsRgsPrompt
トピックの最終更新日: 2012-05-21
応答グループ アプリケーションの新しいワークフロー音声ガイダンスを作成します。ワークフロー音声ガイダンスとは、発信者に追加の情報を知らせるために再生されるオーディオ ファイルまたは読み上げられるテキストのことです。
構文
New-CsRgsPrompt [-AudioFilePrompt <AudioFile>] [-TextToSpeechPrompt <String>]
解説
現在の状況とその理由について発信者に十分な情報を伝えることは、応答グループ ワークフローの重要な要素です。たとえば、電話に応答後、直ちにその通話を保留してエージェントが応答可能になるまで待つように、ワークフローを設定するとします。この場合でも、発信者に次の点を伝える必要があります。1) 電話が応答されたこと、および 2) 通話はエージェントが応答可能になるまで保留されることです。このような情報を伝えることがワークフロー音声ガイダンスの仕事です。
応答グループ アプリケーションは、2 種類のワークフロー音声ガイダンスをサポートします。まず、あらかじめオーディオ ファイルに録音し、それを再生するという方法があります。この手順として, .WAV 形式または .WMA 形式で音声ガイダンス ("電話を切らずにそのままお待ちください" など) を録音し、Import-CsRgsAudioFile コマンドレットを使用してこのファイルをインポートし、その後ワークフロー音声ガイダンスにこのファイルを割り当てる必要があります。この代わりに、単に読み上げられるテキストを用意するという方法もあります。応答グループ アプリケーションは、音声ガイダンスが必要なときに、音声合成機能を使用してこのテキストを "読み上げ" ます。音声合成による音声ガイダンスの設定は、より簡単です。オーディオ ファイルを録音し、インポートする必要はありません。ただし、オーディオ ファイルによる音声ガイダンスは通常、品質および信頼性が高くなります。
音声合成による音声ガイダンスで使用される言語は、親ワークフローで使用される言語と同じです。
New-CsRgsPrompt コマンドレットを使用すると、ワークフロー音声ガイダンスを作成できます。音声ガイダンスは使用する必要が生じるたびに、最初から作成する必要があります。音声ガイダンスを保存し、再利用する手段はありません (つまり、オーディオ ファイルの再インポートも実行する必要があります)。新しいワークフロー音声ガイダンスを作成するときに、音声合成による音声ガイダンスを設定する必要があります。さらに、必要であれば、オーディオ ファイルによる音声ガイダンスを設定することもできます。音声合成による音声ガイダンスとオーディオ ファイルによる音声ガイダンスの両方を設定する場合、応答グループ アプリケーションは既定ではオーディオ ファイルを使用します。オーディオ ファイルが利用できない場合のみ、音声合成による音声ガイダンスを使用します。新しい音声ガイダンスがメモリ内に作成された後、通常は対応するオブジェクト参照が応答グループ通話アクションに追加されます。
このコマンドレットを実行できる人は次のとおりです。既定では、次のグループのメンバーが、New-CsRgsPrompt コマンドレットのローカルでの実行を承認されています。RTCUniversalUserAdmins、RTCUniversalServerAdmins、RTCUniversalReadOnlyAdmins です。しかし、このコマンドレットはメモリ内のオブジェクトを作成し、自身ではシステムを変更することはないため、基本的には誰でも実行することができます。このコマンドレットが割り当てられているすべての役割ベースのアクセス制御 (RBAC) の役割の一覧 (自身が作成したカスタムの RBAC の役割を含む) を戻すには、Windows PowerShell プロンプトから次のコマンドを実行します。
Get-CsAdminRole | Where-Object {$_.Cmdlets –match "New-CsRgsPrompt"}
パラメーター
パラメーター | 必須かどうか | 型 | 説明 |
---|---|---|---|
TextToSpeechPrompt |
必須 |
文字列 |
ワークフローがアクティブ化されたときに読み込まれる音声合成 (TTS) による音声ガイダンス。TTS による音声ガイダンスは、オーディオ ファイルが指定されていない場合に限り使用され、最大 4096 文字を含めることができます。 |
AudioFilePrompt |
省略可能 |
AudioFile オブジェクト |
ワークフローがアクティブ化されたときに再生されるオーディオ ファイル。このオーディオ ファイルは、Import-CsRgsAudioFile コマンドレットを使用してインポートする必要があります。 |
入力の種類
なし。New-CsRgsPrompt はパイプライン処理された入力を受け入れません。
戻り値の種類
New-CsRgsPrompt により、Microsoft.Rtc.Management.WritableSettings.Prompt オブジェクトのインスタンスが作成されます。
例
-------------------------- 例 1 ------------------------
$queue = Get-CsRgsQueue -Identity service:ApplicationServer:atl-cs-001.litwareinc.com -Name "Help Desk"
$prompt = New-CsRgsPrompt -TextToSpeechPrompt "Welcome to the help desk. Please hold."
$z = New-CsRgsCallAction -Prompt $prompt -Action TransferToQueue -QueueID $queue.Identity
例 1 のコマンドは、新しい通話アクションにワークフロー音声ガイダンス (および応答グループ キュー) を追加する方法を示しています。1 つ目のコマンドで Get-CsRgsQueue コマンドレットを使用して、Help Desk 応答グループ キューへオブジェクト参照 ($queue) が戻されます。その後 2 つ目のコマンドで New-CsRgsPrompt コマンドレットを使用して、"Welcome to the help desk. Please hold." という新しい音声合成による音声ガイダンスを作成しています。この新しい音声ガイダンスは、$prompt という名前の変数に格納されます。
例の最後のコマンドでは、New-CsRgsCallAction を使用して、新しい応答グループ通話アクション ($z) を作成しています。通話アクションの作成時、(新しく作成されたワークフロー音声ガイダンスを格納する) $prompt オブジェクト参照が、Prompt パラメーターの値として使用されます。同様に、$queue オブジェクト参照は QueueID パラメーターと共に使用されます。このコマンドの実行後に、新しい通話アクションおよび新しいワークフロー音声ガイダンスは、応答グループ ワークフローに追加できるようになります。
-------------------------- 例 2 ------------------------
$queue = Get-CsRgsQueue -Identity service:ApplicationServer:atl-cs-001.litwareinc.com -Name "Help Desk Queue"
$audioFile = Import-CsRgsAudioFile -Identity "service:ApplicationServer:atl-cs-001.litwareinc.com" -FileName "welcome.wav" -Content (Get-Content C:\Media\Welcome.wav -Encoding byte -ReadCount 0)
$prompt = New-CsRgsPrompt -AudioFilePrompt $audioFile -TextToSpeechPrompt "Welcome to the help desk. Please hold."
$z = New-CsRgsCallAction -Prompt $prompt -Action TransferToQueue -QueueID $queue.Identity
例 2 のコマンドは例 1 のコマンドの変化形です。例 2 では、新しいワークフロー音声ガイダンスに、音声合成による音声ガイダンスだけでなく、オーディオ ファイルによる音声ガイダンスが含まれています。ワークフロー音声ガイダンスにオーディオ ファイルを含めるため、例の 2 つ目のコマンドで Import-CsRgsAudioFile コマンドレットを使用し、C:\Media\Welcome.wav オーディオ ファイルをインポートしています。その後、インポートされたファイルは、$audioFile という名前の変数に格納されます。
オーディオ ファイルのインポート後、このファイルと音声合成による音声ガイダンスの両方が、新しいワークフロー音声ガイダンス ($prompt) に追加されます。これを実行するために、AudioFilePrompt パラメーターが $audioFile に設定され、TextToSpeechPrompt パラメーターが "Welcome to the help desk. Please hold." というテキスト値に設定されています。