New-CsDialInConferencingAccessNumber
トピックの最終更新日: 2012-03-23
新しいダイヤルイン会議アクセス番号を作成します。ダイヤルイン会議により、ユーザーは "固定" 電話、携帯電話、または公衆交換電話網 (PSTN) のデバイスを使用して、会議のオーディオ部分に参加できます。
構文
New-CsDialInConferencingAccessNumber -DisplayNumber <String> -LineURI <String> -Pool <Fqdn> -PrimaryLanguage <String> -PrimaryUri <String> -Regions <MultiValuedProperty> [-Confirm [<SwitchParameter>]] [-DisplayName <String>] [-PassThru <SwitchParameter>] [-ScopeToSite <SwitchParameter>] [-SecondaryLanguages <MultiValuedProperty>] [-Tenant <Nullable>] [-WhatIf [<SwitchParameter>]]
解説
ダイヤルイン会議では、ユーザーは任意の種類の電話 (標準の "固定電話"、携帯電話、ボイス オーバー IP (VoIP) 電話など) を使用して、オンライン会議のオーディオ部分に参加できます。これにより、ユーザーはコンピューターまたはインターネット接続を利用できない状態でも、会議に参加できます。ユーザーは完全な音声機能を備えており、他の参加者と話し、会議の内容をすべて聞くことができます。共有スライド、ビデオ、またはその他の視覚要素を表示できないだけです。
ユーザーにダイヤルイン会議の機能を提供するには、ダイヤルイン会議アクセス番号、つまり、ユーザーが会議に接続するために発信できる電話番号を作成する必要があります。ダイヤルイン会議アクセス番号は、New-CsDialInConferencingAccessNumber コマンドレットを使用して作成します。新しいダイヤルイン会議アクセス番号を作成すると、実際は、Active Directory ドメイン サービス (AD DS) に新しい連絡先オブジェクトが作成されます。この連絡先オブジェクトは、アクセス番号とそのすべてのプロパティを表す際に使用します。
新しいダイヤルイン番号を作成するときは、次のパラメーターを指定する必要があります。PrimaryUri、LineURI、Pool、DisplayNumber、PrimaryLanguage、および Regions。これらすべてのパラメーター (およびそのパラメーター値) は、かなり単純なものですが、おそらく 1 つ例外があります。それは、Regions です。新しいアクセス番号を作成するには、その番号を 1 つまたは複数の地域に割り当てる必要があります。一方、地域が少なくとも 1 つのダイヤル プランに設定されていないと、その地域にダイヤルイン会議番号を割り当てられません。ある地域が少なくとも 1 つのダイヤル プランの DialInConferencingRegion プロパティに表示されていれば、その地域にアクセス番号を関連付けられます。表示されていない場合、その地域にアクセス番号を関連付けることはできません。つまり、ダイヤルイン会議アクセス番号を作成する前に、最初にダイヤル プランを作成し、次にそのダイヤル プランに対して地域を指定する必要があります。
このコマンドレットを実行できるメンバー。既定では、次のグループのメンバーが New-CsDialInConferencingAccessNumber コマンドレットのローカル実行を承認されています。RTCUniversalServerAdmins。このコマンドレットが割り当てられているすべての役割ベースのアクセス制御 (RBAC) の役割の一覧 (自身が作成したカスタムの RBAC の役割を含む) を戻すには、Windows PowerShell プロンプトから次のコマンドを実行します。
Get-CsAdminRole | Where-Object {$_.Cmdlets –match "New-CsDialInConferencingAccessNumber"}
パラメーター
| パラメーター | 必須 | 型 | 説明 |
|---|---|---|---|
PrimaryUri |
必須 |
SIP アドレス |
新しい連絡先オブジェクトに割り当てる一意の SIP アドレス。PrimaryUri を指定する場合は、次のように "sip:" プレフィックスを指定する必要があります。次に例を示します。-PrimaryUri " sip:RedmondDialIn@litwareinc.com"。 |
DisplayName |
省略可能 |
文字列 |
新しい連絡先オブジェクトの Active Directory での表示名。この名前は、Microsoft Lync 2010 にも表示されます。 |
DisplayNumber |
必須 |
文字列 |
会議への招待やダイヤルイン会議の Web ページで表示される電話番号です。DisplayNumber は、好みの形式に設定できます。たとえば、1-800-555-1234、1-(800)-555-1234、または 1.800.555.1234 です。 |
LineURI |
必須 |
文字列 |
実際のダイヤルイン会議電話番号。LineURI は、次の構文で指定する必要があります。tel: プレフィックスに、プラス記号 (+)、その後に国/地域の通話番号、市外局番、電話番号を続けます。次に例を示します。tel:+18005551234。スペース、ハイフン、かっこ、および他の文字を使用することはできません。 LineURIs は、Active Directory 全体で一意である必要があります。 |
Regions |
必須 |
文字列 |
ダイヤルイン番号に関連付けられるダイヤル プラン地域。地域は、少なくとも 1 つのダイヤル プランに組み込まれていなければ、ダイヤルイン会議アクセス番号と関連付けることができません。複数の地域を指定するには、次のようにコンマ区切り一覧を使用します。-Regions "Northwest", "Southwest" |
Pool |
必須 |
FQDN |
新しい連絡先オブジェクトのホーム プール。 |
PrimaryLanguage |
必須 |
文字列 |
ダイヤルイン会議アナウンス作成に使用する第 1 言語。この言語は、使用可能なダイヤルイン会議言語コードのいずれかを使用して構成する必要があります。たとえば、英語 (米国) に対応する en-US、フランス語に対応する fr-FR などです。使用可能な言語コードの一覧を戻すには、Windows PowerShell プロンプトに次のコマンドを入力します。 Get-CsDialInConferencingLanguageList | Select-Object -ExpandProperty Languages。 |
SecondaryLanguages |
省略可能 |
文字列配列 |
ダイヤルイン会議アナウンスを行うときにも使用することができるオプションの言語コレクション。第 2 言語は、言語コードのコンマ区切り一覧として構成する必要があります。たとえば、次の構文では、フランス語 (カナダ) とフランス語を第 2 言語として設定します。-SecondaryLanguages "fr-CA", "fr-FR"。 アクセス番号 1 つにつき、第 2 言語を 4 つまで設定できます。 |
ScopeToSite |
省略可能 |
スイッチ パラメーター |
指定すると、新しい番号は連絡先オブジェクトのホーム プールと同じサイトにスコープを持ちます。ScopeToSite パラメーターを指定しないと、新しい番号はグローバル スコープに割り当てられます。 |
PassThru |
省略可能 |
スイッチ パラメーター |
新しいダイヤルイン会議アクセス番号を表すパイプラインを介して連絡先オブジェクトを渡すことができます。既定では、New-CsDialInConferencingAccessNumber コマンドレットはパイプラインを介してオブジェクトを渡しません。 |
Tenant |
省略可能 |
Guid |
社内バージョンの Lync Server 2010 では、このパラメーターを使用しません。 |
WhatIf |
省略可能 |
スイッチ パラメーター |
実際にコマンドを実行せずに、コマンドの実行結果がわかります。 |
Confirm |
省略可能 |
スイッチ パラメーター |
コマンドの実行前に確認メッセージを表示します。 |
入力の種類
なし。New-CsDialInConferencingAccessNumber はパイプライン入力を受け入れません。
戻り値の種類
New-CsDialInConferencingAccessNumber を実行すると、Microsoft.Rtc.Management.Xds.AccessNumber オブジェクトの新しいインスタンスが作成されます。
例
-------------------------- 例 1 ------------------------
New-CsDialInConferencingAccessNumber -PrimaryUri "sip:RedmondDialIn@litwareinc.com" -DisplayNumber "1-800-555-1234" -LineUri "tel:+18005551234" -Pool atl-cs-001.litwareinc.com -PrimaryLanguage "en-US" -Regions "Redmond"
例 1 を実行すると、第 1 URI に sip:RedmondDialIn@litwareinc.com を指定して、新しいダイヤルイン会議アクセス番号が作成されます。-PrimaryUri パラメーター以外にも、このコマンドでは、Microsoft Lync 2010 に表示する電話番号 (DisplayNumber)、E.164 形式の電話番号 (LineUri)、新しい番号を割り当てるレジストラー プール (-Pool) を構成する各パラメーターも指定されます。また、番号の第 1 言語 (PrimaryLanguage)、新しい番号が割り当てられる地域 (Regions) も指定されます。
-------------------------- 例 2 ------------------------
New-CsDialInConferencingAccessNumber -PrimaryUri "sip:RedmondDialIn@litwareinc.com" -DisplayNumber "1-800-555-1234" -LineUri "tel:+18005551234" -Pool atl-cs-001.litwareinc.com -PrimaryLanguage "en-US" -Regions "Redmond" -SecondaryLanguages "fr-CA", "fr-FR"
例 2 に示すコマンドは、例 1 に示すコマンドの変化形です。この例のコマンドでは 2 つの第 2 言語 (フランス語 (カナダ) とフランス語) も、新しいダイヤルイン会議アクセス番号に割り当てられている点だけが異なります。これらの第 2 言語を割り当てるために、割り当てる言語 (fr-CA と fr-FR) のコンマ区切りリストと共に、-SecondaryLanguages パラメーターで指定しています。
-------------------------- 例 3 ------------------------
New-CsDialInConferencingAccessNumber -PrimaryUri "sip:RedmondDialIn@litwareinc.com" -DisplayNumber "1-800-555-1234" -LineUri "tel:+18005551234" -Pool atl-cs-001.litwareinc.com -PrimaryLanguage "en-US" -Regions "Redmond" -ScopeToSite
上記のコマンドを実行すると、連絡先オブジェクトのホーム プールが配置されているサイトにスコープを持つダイヤルイン会議のアクセス番号が作成されます。この処理を行うため、このコマンドには ScopeToSite パラメーターが含まれています。