Remove-CsDialInConferencingAccessNumber
トピックの最終更新日: 2012-03-25
既存のダイヤルイン会議のアクセス番号を削除します。ダイヤルイン会議により、ユーザーは "固定" 電話または携帯電話 (つまり公衆交換電話網 (PSTN) 上のデバイス) を使用して、会議に音声のみで参加できます。
構文
Remove-CsDialInConferencingAccessNumber -Identity <UserIdParameter> [-Confirm [<SwitchParameter>]] [-WhatIf [<SwitchParameter>]]
解説
ダイヤルイン会議では、ユーザーは標準の "固定電話"、携帯電話、ボイス オーバー IP 電話などの任意の種類の電話を使用して、会議に音声のみで参加できます。このため、コンピューターやインターネット接続が利用できない場合でも、ユーザーは会議に参加できます。ユーザーは完全な音声機能を備えており、他の参加者と話し、会議の内容をすべて聞くことができます。できないのは、共有スライド、ビデオなどの視覚要素を見ることだけです。
ユーザーがダイヤルイン会議を利用できるようにするには、ダイヤルイン会議アクセス番号を作成する必要があります。これは、ユーザーが呼び出すと会議に接続できる電話番号です。ダイヤルイン会議アクセス番号は、New-CsDialInConferencingAccessNumber コマンドレットを使って作成します。新しいダイヤルイン会議アクセス番号を作成する際、実際には Active Directory ドメイン サービス (AD DS) に新しい連絡先オブジェクトを作成します。この連絡先オブジェクトを使用して、アクセス番号とそのすべてのプロパティを表します。Remove-CsDialInConferencingAccessNumber コマンドレットでは、New-CsDialInConferencingAccessNumber を使って作成した任意のダイヤルイン会議番号を削除できます。Remove-CsDialInConferencingAccessNumber を実行すると、指定したアクセス番号がダイヤルイン会議アクセス番号のコレクションから削除されるだけでなく、その番号を表す Active Directory 連絡先オブジェクトも削除されます。
このコマンドレットを実行できるユーザー: 既定では、Remove-CsDialInConferencingAccessNumber コマンドレットをローカルで実行する権限があるのは、RTCUniversalServerAdmins グループのメンバーです。このコマンドレットが割り当てられているすべての役割ベースのアクセス制御 (RBAC) の役割の一覧 (自身が作成したカスタムの RBAC の役割を含む) を戻すには、Windows PowerShell プロンプトから次のコマンドを実行します。
Get-CsAdminRole | Where-Object {$_.Cmdlets –match "Remove-CsDialInConferencingAccessNumber"}
パラメーター
| パラメーター | 必須かどうか | 型 | 説明 |
|---|---|---|---|
Identity |
必須 |
SIP アドレス |
削除するダイヤルイン会議のアクセス番号の SIP アドレス (つまり、その番号を表す連絡先オブジェクト) です。Identity を指定する際は、プレフィックス sip: を指定する必要があります。次に例を示します。-Identity " sip:RedmondDialIn@litwareinc.com"。 |
WhatIf |
省略可能 |
スイッチ パラメーター |
実際にコマンドを実行せずに、コマンドの実行結果がわかります。 |
Confirm |
省略可能 |
スイッチ パラメーター |
コマンドの実行前に確認メッセージを表示します。 |
入力の種類
Microsoft.Rtc.Management.Xds.AccessNumber オブジェクトです。Remove-CsDialInConferencingAccessNumber は、アクセス番号オブジェクトのパイプ処理による入力を受け入れます。
戻り値の種類
Remove-CsDialInConferencingAccessNumber は、Microsoft.Rtc.Management.Xds.AccessNumber オブジェクトのインスタンスを削除します。
例
-------------------------- 例 1 ------------------------
Remove-CsDialInConferencingAccessNumber -Identity sip:RedmondDialIn@litwareinc.com
例 1 に示すコマンドでは、sip:RedmondDialIn@litwareinc.com という ID を持つダイヤルイン会議のアクセス番号を削除しています。
-------------------------- 例 2 ------------------------
Get-CsDialInConferencingAccessNumber -Filter {LineUri -like "tel:+1800*"} | Remove-CsDialInConferencingAccessNumber
上記のコマンドは、無料のダイヤルイン会議アクセス番号をすべて削除します。この例では、"tel:+1800" で始まる LineUri を持つ番号を意味します。これを行うため、Get-CsDialInConferencingAccessNumber と Filter パラメーターを使用し、組織内で使用するよう構成されているすべての無料アクセス番号のコレクションを戻します。フィルター値 {LineUri -like "tel:+1800*"} により、戻されるデータを文字列値 "tel:+1800" で始まる LineUri プロパティの番号に限定します。次に、このフィルターされたコレクションを Remove-CsDialInConferencingAccessNumber にパイプ処理し、コレクション内の各番号を削除します。
-------------------------- 例 3 ------------------------
Get-CsDialInConferencingAccessNumber -Region "Redmond" | Remove-CsDialInConferencingAccessNumber
例 3 では、Redmond 地域のダイヤルイン会議のアクセス番号をすべて削除しています。このタスクを実行するため、まず Get-CsDialInConferencingAccessNumber に Region パラメーターを指定して呼び出し、Redmond 地域のすべてのアクセス番号のコレクションを戻します (つまり、地域のリストに Redmond を含むすべてのアクセス番号です)。次に、このコレクションを Remove-CsDialInConferencingAccessNumber にパイプ処理し、コレクション内のアクセス番号をすべて削除します。
-------------------------- 例 4 ------------------------
Get-CsDialInConferencingAccessNumber -Region $Null | Remove-CsDialInConferencingAccessNumber
例 4 では、地域に関連付けられていないダイヤルイン会議のアクセス番号をすべて削除しています。これを行うため、Get-CsDialInConferencingAccessNumber に Region パラメーターおよびパラメーター値 $Null を指定して呼び出します。これにより、Regions プロパティが空のアクセス番号のコレクションを戻します。次に、このコレクションを Remove-CsDialInConferencingAccessNumber にパイプ処理し、コレクション内の番号をすべて削除します。
-------------------------- 例 5 ------------------------
Get-CsDialInConferencingAccessNumber | Where-Object {$_.PrimaryLanguage -ne "it-IT"} | Remove-CsDialInConferencingAccessNumber
例 5 に示すコマンドは、第 1 言語がイタリア語に設定されていないダイヤルイン会議のアクセス番号をすべて削除しています。これを行うため、まず Get-CsDialInConferencingAccessNumber をパラメーターを指定せずに呼び出し、組織内で使用するよう構成されているすべてのダイヤルイン会議アクセス番号のコレクションを戻します。次に、このコレクションを Where-Object コマンドレットにパイプ処理し、PrimaryLanguage プロパティがイタリア語 ("it-IT") に等しくない番号をすべて選び出します。最後に、このフィルターされたコレクションを Remove-CsDialInConferencingAccessNumber にパイプ処理し、コレクション内のアクセス番号をすべて削除します。
-------------------------- 例 6 ------------------------
Get-CsDialInConferencingAccessNumber -Filter {DisplayName -eq "Default Dial-In Access Number"} | Remove-CsDialInConferencingAccessNumber
例 6 では、表示名が "Default Dial-In Access Number" のダイヤルイン会議アクセス番号が削除されます。このタスクを実行するため、Get-CsDialInConferencingAccessNumber に Filter パラメーターおよびフィルター値 {DisplayName -eq "Default Dial-In Access Number"} を指定して呼び出します。このフィルター値により、戻されるデータを DisplayName プロパティが "Default Dial-In Access Number" に等しいアクセス番号に限定します。次に、戻されたオブジェクトを Remove-CsDialInConferencingAccessNumber にパイプ処理し、該当するアクセス番号を削除します。