Remove-CsAddressBookConfiguration
トピックの最終更新日: 2012-03-26
指定したアドレス帳の構成設定のコレクションを削除します。
構文
Remove-CsAddressBookConfiguration -Identity <XdsIdentity> [-Confirm [<SwitchParameter>]] [-Force <SwitchParameter>] [-WhatIf [<SwitchParameter>]]
解説
アドレス帳サーバーは、AD DS と Microsoft Lync Server 2010 の間の仲介役です。アドレス帳サーバーは、Lync Server 2010 に保存されているユーザー情報と AD DS に保存されているユーザー情報が、確実に同期するようにします。これは、ユーザー データベース 内に格納されているアドレス帳ファイルを定期的に同期することで実施されます。
さらに、アドレス帳サーバーは定期的にインデックス ファイルを生成し、Lync 2010 を実行しているコンピューターにそれらのファイルをダウンロードします。ユーザーが連絡先を検索する場合は、そのユーザーはそれらのインデックス ファイルの中を検索するか、中央管理ストア 内に保存されているアドレス帳インデックス ファイルの中を検索します。
アドレス帳サーバーは、アドレス帳の構成設定を使用して制御されます。これらの設定により、アドレス帳ファイルをユーザー データベースに同期する頻度や、アドレス帳インデックス ファイルを生成する頻度などが決まります。Lync Server をインストールするときに、一連のグローバル アドレス帳設定が作成されます。個別のサイトに適用できるカスタム構成設定を作成することもできます。これらの設定が存在する場合は、そのサイト内で動作しているすべてのアドレス帳サーバーに適用され、グローバル設定より優先されます。
New-CsAddressBookConfiguration コマンドレットを使用すると、サイトレベルでアドレス帳の構成設定を作成できます。サイト スコープで構成したアドレス帳設定を後で削除するには、Remove-CsAddressBookConfiguration コマンドレットを使用します。Remove-CsAddressBookConfiguration は、グローバル構成設定に対しても実行できることに注意してください。ただし、グローバル設定を実際に削除することはできません。代わりに、グローバル設定に対して Remove-CsAddressBookConfiguration を実行すると、すべてのグローバル プロパティが既定値にリセットされます。
このコマンドレットを実行できるユーザー: 既定では、次のグループのメンバーは Remove-CsAddressBookConfiguration コマンドレットのローカル実行を承認されています。RTCUniversalServerAdmins。このコマンドレットが割り当てられているすべての役割ベースのアクセス制御 (RBAC) の役割の一覧 (自身が作成したカスタムの RBAC の役割を含む) を戻すには、Windows PowerShell プロンプトから次のコマンドを実行します。
Get-CsAdminRole | Where-Object {$_.Cmdlets –match "Remove-CsAddressBookConfiguration"}
パラメーター
| パラメーター | 必須かどうか | 型 | 説明 |
|---|---|---|---|
Identity |
必須 |
XdsIdentity |
削除するアドレス帳の構成設定のコレクションに対応する一意の識別子です。グローバル コレクションを削除するには、次の構文を使用します。-Identity global。(グローバル設定を "削除" する場合は、単純にすべてのプロパティがそれぞれの既定値にリセットされます)。サイト コレクションを削除するには、次のような構文を使用します。-Identity site:Redmond。ポリシーの Identity を指定するときに、ワイルドカードを使用することはできません。 |
Force |
省略可能 |
スイッチ パラメーター |
コマンド実行中に発生する可能性のある、致命的ではないすべてのエラー メッセージを表示しないようにします。 |
WhatIf |
省略可能 |
スイッチ パラメーター |
実際にコマンドを実行せずに、コマンドの実行結果がわかります。 |
Confirm |
省略可能 |
スイッチ パラメーター |
コマンドの実行前に確認メッセージを表示します。 |
入力の種類
Microsoft.Rtc.Management.WritableConfig.Settings.AddressBook.AddressBookSettings オブジェクト。Remove-CsAddressBookConfiguration は、アドレス帳構成オブジェクトに関する、パイプライン処理された入力を受け入れます。
戻り値の種類
Remove-CsAddressBookConfiguration は、値またはオブジェクトを戻しません。代わりに Microsoft.Rtc.Management.WritableConfig.Settings.AddressBook.AddressBookSettings オブジェクトのインスタンスが削除されます。
例
-------------------------- 例 1 --------------------------
Remove-CsAddressBookConfiguration -Identity site:Redmond
この例では、Remove-CsAddressBookConfiguration を使用して、site:Redmond という Identity を持つアドレス帳の構成設定を削除します。Identity パラメーターを指定すると、指定したアドレス帳設定だけが削除されることが保証されます。
-------------------------- 例 2 --------------------------
Get-CsAddressBookConfiguration -Filter site:* | Remove-CsAddressBookConfiguration
例 2 では、サイト スコープで構成されているのすべてのアドレス帳の構成設定を削除します。これを実行するには、Get-CsAddressBookConfiguration コマンドレットを使用して、サイト スコープで既に構成されているすべてのアドレス帳設定のコレクションを取得します。この処理を実行するには、Filter パラメーターとフィルター値 "site:*" を使用します。次に、取得したコレクションを Remove-CsAddressBookConfiguration コマンドレットにパイプ処理し、コレクション内にあるすべての項目を削除します。
-------------------------- 例 3 --------------------------
Get-CsAddressBookConfiguration | Where-Object {$_.KeepDuration -lt 30.} | Remove-CsAddressBookConfiguration
上記のコマンドでは、変更ファイルの保持期間が 30 日未満であるすべてのアドレス帳設定を削除します。このタスクを実行するため、Get-CsAddressBookConfiguration を使用して、組織内で現在使用中であるすべてのアドレス帳設定のコレクションを戻します。次にこのコレクションが Where-Object にパイプ処理されます。このコマンドレットでは、KeepDuration プロパティが 30 日未満である設定のみを選択します (構文のうち、30. という表記に注意してください。日数の後にピリオドが付いています)。最後に、フィルターしたコレクションを Remove-CsAddressBookConfiguration にパイプ処理し、コレクション内の各項目を削除します。