Install-CsDatabase
トピックの最終更新日: 2012-03-23
1 つまたは複数の Microsoft Lync Server 2010 データベースをインストールします。
構文
Install-CsDatabase -LocalDatabases <SwitchParameter> [-Clean <SwitchParameter>] [-Confirm [<SwitchParameter>]] [-DatabasePaths <String[]>] [-Force <SwitchParameter>] [-ForDefaultInstance <SwitchParameter>] [-ForInstance <String>] [-GlobalCatalog <Fqdn>] [-GlobalSettingsDomainController <Fqdn>] [-Report <String>] [-SkipPrepareCheck <SwitchParameter>] [-Update <SwitchParameter>] [-UseDefaultSqlPaths <SwitchParameter>] [-WhatIf [<SwitchParameter>]]
Install-CsDatabase -CentralManagementDatabase <SwitchParameter> -SqlServerFqdn <Fqdn> [-Clean <SwitchParameter>] [-Collocated <SwitchParameter>] [-Confirm [<SwitchParameter>]] [-DatabasePaths <String[]>] [-Force <SwitchParameter>] [-GlobalCatalog <Fqdn>] [-GlobalSettingsDomainController <Fqdn>] [-Report <String>] [-SkipPrepareCheck <SwitchParameter>] [-SqlInstanceName <String>] [-Update <SwitchParameter>] [-UseDefaultSqlPaths <SwitchParameter>] [-WhatIf [<SwitchParameter>]]
Install-CsDatabase -ConfiguredDatabases <SwitchParameter> -SqlServerFqdn <Fqdn> [-Clean <SwitchParameter>] [-Confirm [<SwitchParameter>]] [-DatabasePaths <String[]>] [-ExcludeCollocatedStores <SwitchParameter>] [-Force <SwitchParameter>] [-ForDefaultInstance <SwitchParameter>] [-ForInstance <String>] [-GlobalCatalog <Fqdn>] [-GlobalSettingsDomainController <Fqdn>] [-Report <String>] [-SkipPrepareCheck <SwitchParameter>] [-Update <SwitchParameter>] [-UseDefaultSqlPaths <SwitchParameter>] [-WhatIf [<SwitchParameter>]]
Install-CsDatabase -DatabaseType <Application | Archiving | Monitoring | User | Provision> -SqlServerFqdn <Fqdn> [-Clean <SwitchParameter>] [-Collocated <SwitchParameter>] [-Confirm [<SwitchParameter>]] [-DatabasePaths <String[]>] [-Force <SwitchParameter>] [-GlobalCatalog <Fqdn>] [-GlobalSettingsDomainController <Fqdn>] [-Report <String>] [-SkipPrepareCheck <SwitchParameter>] [-SqlInstanceName <String>] [-Update <SwitchParameter>] [-UseDefaultSqlPaths <SwitchParameter>] [-WhatIf [<SwitchParameter>]]
解説
Lync Server 2010 は 中央管理ストア から アーカイブ データベース まで、SQL Server データベースを幅広く利用します。これらのデータベースは原則として、Lync Server 2010 や背後にデータベースを必要とする Lync Server 2010 の役割 (監視サーバー など) をインストールする際に同時にセットアップします。インストールを実施した後、通常はこれらのデータベースを再インストールまたは新しい場所に移動する必要はありません。
ただし、まれに、データベースを別のサーバーに移動する必要があったり、設定関連の問題でデータベースをインストールできなかったりしたために、Lync Server 2010 データベースを手動でインストールしなければならない場合があります。Install-CsDatabase コマンドレットを使用して、Lync Server 2010 が使用する任意の SQL Server データベースをインストールできます。
Install-CsDatabase を実行する場合は、インストールしようとするデータベースの構成を取り扱う方法が基本的に 3 つあります。
オプション 1 -- データベース パスを指定するパラメーターを使用せずにこのコマンドレットを実行します。DatabasePath または UseDefaultSqlPath パラメーターを指定せずに Install-CsDatabase を実行する場合は、このコマンドレットは組み込みのアルゴリズムを使用してデータベースのログとデータ ファイルの格納場所を選択します。この組み込みアルゴリズムはスタンドアロンの SQL Server との組み合わせで機能し、SQL Server クラスターとの組み合わせでは機能しないことに注意してください。SQL Server クラスターにデータベースをインストールするには、コマンドに DatabasePath または UseDefaultSqlPath パラメーターを含める必要があります。
オプション 2 -- DatabasePath パラメーターを指定してコマンドレットを実行します。DatabasePath パラメーターを指定して Install-CsDatabase を実行する場合は、データベースのログとデータ ファイルの格納場所を選択する目的で、組み込みのアルゴリズムは使用されません。代わりに、管理者はログとデータ ファイルの場所を選択できます。データ ファイルと SQL Server ログの両方を同じ場所にインストールするには、データを格納するフォルダーへのパスを指定するだけです。次に例を示します。
-DatabasePath C:\SqlData
データ ファイルをある場所に、ログ ファイルを 2 番目の場所に格納するには、各フォルダーへのパスを指定し、2 つの場所をコンマで区切ります (コンマの前後に空白スペースを入力しないように注意してください)。
-DatabasePath C:\SqlLogs,D:\SqlData
ログ ファイルは必ず、最初に指定した場所に格納され、データ ファイルは 2 番目の場所に格納されます。
プールのバックエンドでは、特定の種類のログ ファイルのみが 1 つのドライブに格納されることがあります。1 つのドライブから成るプールのバックエンドを使用している場合は、ファイルは次のように配置されます。
ドライブ 1 – Rtcdyn ログ、Rtc ログ、その他のログ、その他のデータ。
2 つのドライブを使用している場合は、ファイルは次のように配置されます。
ドライブ 1 – Rtcdyn ログ、Rtc ログ。
ドライブ 2 – その他のログ、その他のデータ。
3 つのドライブの場合。
ドライブ 1 – Rtcdyn ログ。
ドライブ 2 – Rtc ログ。
ドライブ 3 – その他のログ、その他のデータ。
4 つのドライブの場合。
ドライブ 1 – Rtcdyn ログ。
ドライブ 2 – Rtc ログ。
ドライブ 3 – その他のログ。
ドライブ 4 – その他のデータ。
詳細、および追加のインストール シナリオについては、『Lync Server 2010 Enterprise Edition Deployment Guide』を参照してください。
オプション 3 -- UseDefaultSqlPaths パラメーターを指定してコマンドレットを実行します。UseDefaultSqlPaths パラメーターを指定して Install-CsDatabase を実行する場合は、データベースのログとデータ ファイルの格納場所を選択する目的で、組み込みのアルゴリズムは使用されません。代わりに、ログ ファイルとデータ ファイルは SQL Server の既定のパスによって指定された場所に保存されます (SQL Server 管理者がこれらのパスを事前に構成しておく必要があります)。データ ファイルは既定の SQL Server データ ファイルの場所に格納され、ログ ファイルは既定の SQL Server ログ ファイルの場所に格納されます。
Install-CsDatabase を実行する前に、RTCUniversalServerAdmins グループがデータベース所有者として割り当てられていないことを確認する必要があります。このグループが所有者として表示されている場合は、Install-CsDatabase を呼び出すときに、状況によってはこのグループが削除される可能性があります。
このコマンドレットを実行できるユーザー: Install-CsDatabase コマンドレットをローカル実行するには、ドメインのメンバー、RTCUniversalReadOnlyAdmins グループのメンバー、SQL Server 管理者、および SQL Server のインストール先コンピューターのローカル管理者になる必要があります。このコマンドレットが割り当てられているすべての役割ベースのアクセス制御 (RBAC) の役割の一覧 (自身が作成したカスタムの RBAC の役割を含む) を戻すには、Windows PowerShell プロンプトから次のコマンドを実行します。
Get-CsAdminRole | Where-Object {$_.Cmdlets –match "Install-CsDatabase"}
パラメーター
パラメーター | 必須かどうか | 型 | 説明 |
---|---|---|---|
CentralManagementDatabase |
省略可能 |
スイッチ パラメーター |
このパラメーターが指定されている場合、Install-CsDatabase は SqlServerFqdn パラメーターで指定したコンピューターに 中央管理ストア をインストールします。このパラメーターは、通常、トポロジ ビルダー でのみ使用します。また一般的に、初期セットアップの間に一度だけ呼び出します。 |
Clean |
省略可能 |
スイッチ パラメーター |
このパラメーターが指定されている場合、Install-CsDatabase は必要に応じてデータベースを削除して再インストールします。このパラメーターが指定されていない場合、Install-CsDatabase は既存のデータベースを上書きしません。Clean と Update を同じコマンドで使用することはできません。 |
Collocated |
省略可能 |
スイッチ パラメーター |
指定されている場合、追加のデータベースの役割を 中央管理ストア と共に配置します。 |
ConfiguredDatabases |
省略可能 |
スイッチ パラメーター |
Lync Server 2010 トポロジから情報を読み取り、指定した SQL Server コンピューターまたは SQL Server クラスターに必要なデータベースをインストールします。Install-CsDatabase を呼び出す必要がある管理者は、インストールするデータベースを指定する際にほぼ必ずこのパラメーターを使用します。 |
DatabasePaths |
省略可能 |
文字列 |
データ ファイルやログ ファイルを保存できるドライブやフォルダーを指定します。たとえば、-DatabasePaths "D:\Logs","E:\Data" などです。 |
DatabaseType |
省略可能 |
文字列 |
特定のデータベースを特定の SQL Server コンピューターまたは SQL Server クラスターにインストールできます。Microsoft のサポート担当者から別途指示された場合を除き、原則として、管理者は DatabaseType パラメーターを指定して Install-CsDatabase を実行する必要はありません。代わりに、管理者は、通常、ConfiguredDatabases パラメーターを使用する必要があります。DatabaseType パラメーターを使用する場合は、トポロジ内で使用されているすべてのデータベースの正確な種類と場所を知っている必要があります。また、このパラメーターが必要なのは、ConfiguredDatabases パラメーターを使用すると Install-CsDatabase コマンドの実行に失敗する場合のみです。 DatabaseType の有効な値は以下のとおりです。 Application Archiving Monitoring Provision User |
ExcludeCollocatedStores |
省略可能 |
スイッチ パラメーター |
指定されている場合、ローカル コンピューターに配置するデータベース ストアをインストールする必要があることを知らせる警告メッセージが表示されません。 |
ForDefaultInstance |
省略可能 |
スイッチ パラメーター |
指定されている場合、Install-CsDatabase の処理の対象が既定の SQL Server インスタンスのみになります。ForDefaultInstance と ForInstance を同じコマンドで使用することはできません。 |
ForInstance |
省略可能 |
文字列 |
指定されている場合、Install-CsDatabase の処理の対象が指定した SQL Server インスタンスのみになります。ForInstance と ForDefaultInstance を同じコマンドで使用することはできません。 |
GlobalCatalog |
省略可能 |
文字列 |
ドメイン内のグローバル カタログ サーバーの完全修飾ドメイン名 (FQDN) です。ドメイン内のアカウントを持つコンピューター上で Install-CsDatabase を実行する場合、このパラメーターは必要ありません。 |
GlobalSettingsDomainController |
省略可能 |
文字列 |
グローバル設定が保存されているドメイン コントローラーの完全修飾ドメイン名 (FQDN) です。グローバル設定が Active Directory ドメイン サービス (AD DS) 内のシステム コンテナーに保存されている場合は、このパラメーターでルート ドメイン コントローラーを指定する必要があります。グローバル設定が構成コンテナーに保存されている場合は、すべてのドメイン コントローラーが使用でき、このパラメーターを省略できます。 |
LocalDatabases |
省略可能 |
スイッチ パラメーター |
このパラメーターが指定されている場合、Install-CsDatabase は Lync Server 2010 トポロジ内を読み取り、必要に応じてデータベースとストアをローカル コンピューターにインストールします。 |
SkipPrepareCheck |
省略可能 |
スイッチ パラメーター |
指定されている場合、Install-CsDatabase によって最初の準備チェックが進められます。 |
SqlInstanceName |
省略可能 |
文字列 |
データベースをインストールするデータベース インスタンスの名前です。データベース インスタンスとは、単純に、データベース ファイルへのアクセスを提供する実行中のプロセスのセットのことです。このパラメーターが省略されている場合、Install-CsDatabase は既定の SQL Server インスタンスを使用します。 |
SqlServerFqdn |
省略可能 |
文字列 |
データベースをインストールするコンピューターの完全修飾ドメイン名 (FQDN) です。次に例を示します。-SqlServerFqdn atl-sql-001.litwareinc.com です。 |
Update |
省略可能 |
スイッチ パラメーター |
指定されている場合、既存のデータベースを更新します。Update と Clean を同じコマンドで使用することはできません。 |
UseDefaultSqlPaths |
省略可能 |
スイッチ パラメーター |
指定されている場合、データ ファイルとログ ファイルを保存するドライブを SQL Server が選択します。 |
Force |
省略可能 |
スイッチ パラメーター |
指定されている場合、その型の既存のデータベースが現在使用中の場合でも、強制的に新しいデータベースをインストールします。 |
Report |
省略可能 |
文字列 |
コマンドレット実行時に作成されるログ ファイルのファイル パスを指定できるようにします。次に例を示します。-Report "C:\Logs\InstallDatabases.html" です。 |
WhatIf |
省略可能 |
スイッチ パラメーター |
実際にコマンドを実行せずに、コマンドの実行結果がわかります。 |
Confirm |
省略可能 |
スイッチ パラメーター |
コマンドの実行前に確認メッセージを表示します。 |
入力の種類
なし。Install-CsDatabase はパイプライン入力を受け入れません。
戻り値の種類
Install-CsDatabase は、値またはオブジェクトを戻しません。
例
-------------------------- 例 1 ------------------------
Install-CsDatabase -ConfiguredDatabases -SqlServerFqdn atl-sql-001.litwareinc.com -DatabasePaths "E:\CSLog","F:\CSLog","G:\CSDB"
例 1 では、Install-CsDatabase が Lync Server 2010 トポロジ内を読み取り、必要なデータベースを atl-sql-001.litwareinc.com プールにインストールします。
-------------------------- 例 2 ------------------------
Install-CSDatabase -CentralManagementDatabase -SqlServerFqdn atl-sql-001.litwareinc.com -SqlInstanceName rtc -DatabasePaths "G:\CSDB"
例 2 に示すコマンドは、中央管理ストア を atl-sql-001.litwareinc.com プールにインストールします。データベースは rtc インスタンスにインストールされ、フォルダー G:\CSDB を使用します。