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Move-CsLegacyUser

 

トピックの最終更新日: 2012-05-21

1 つ以上のユーザー アカウントを Microsoft Office Communications Server 2007 R2 から Lync Server 15 に移行します。UNRESOLVED_TOKEN_VAL(ps-intro-in-LS2010)

構文

Move-CsLegacyUser -Identity <UserIdParameter> -Target <Fqdn> [-Confirm [<SwitchParameter>]] [-Credential <PSCredential>] [-DomainController <Fqdn>] [-ExcludeArchivingPolicy <SwitchParameter>] [-ExcludeConferencingPolicy <SwitchParameter>] [-ExcludeDialPlan <SwitchParameter>] [-ExcludeExternalAccessPolicy <SwitchParameter>] [-ExcludePresencePolicy <SwitchParameter>] [-ExcludeVoicePolicy <SwitchParameter>] [-Force <SwitchParameter>] [-HostedMigrationOverrideUrl <String>] [-IgnoreBackendStoreException <SwitchParameter>] [-PassThru <SwitchParameter>] [-ProxyPool <Fqdn>] [-WhatIf [<SwitchParameter>]]

例 1

例 1 では、Move-CsLegacyUser コマンドレットを使用して、Pilar Ackerman という Identity を持つ 1 つのユーザー アカウントを atl-cs-001.litwareinc というレジストラー プールに移行しています。追加パラメーターを指定していないので、以前このアカウントに割り当てられていたすべてのポリシーと設定もまた移行されます。つまり、ダイヤル プランなどの従来のポリシーが Pilar Ackerman に割り当てられていた場合、このアカウントを移動するときに、このユーザーは Lync Server 15 でも同等のポリシーを割り当てられることになります。

Move-CsLegacyUser -Identity "Pilar Ackerman" -Target "atl-cs-001.litwareinc.com"

例 2

例 2 に示すコマンド を実行すると、Pilar Ackerman のユーザー アカウントが移行されますが、以前このユーザー アカウントに割り当てられていたダイヤル プランは移行されません。アカウントの移行後、Pilar はいずれのダイヤル プランにも割り当てられません。

Move-CsLegacyUser -Identity "Pilar Ackerman" -Target "atl-cs-001.litwareinc.com" -ExcludeDialPlan 

例 3

例 3 では、Finance OU にあるすべてのユーザー アカウントを atl-cs-001.litwareinc.com というレジストラー プールに移動します。このタスクを実行するため、コマンドはまず、Get-CsUser コマンドレットおよび OU パラメーターを使用して、財務 OU の全ユーザー アカウントのコレクションを取得します。アカウントを取得した後、コレクションを Move-CsLegacyUser コマンドレットにパイプ処理し、これらの各アカウントを新しいレジストラー プールに移動しています。このコマンドでは、Finance OU 内の全ユーザーがレガシー ユーザーであると想定しています。

Get-CsUser -OU "ou=Finance,dc=litwareinc,dc=com" | Move-CsLegacyUser -Target "atl-cs-001.litwareinc.com"

例 4

例 4 では、Lync Server で有効だが、現在レジストラー プールに割り当てられていないすべてのユーザーに対して、Move-CsLegacyUser を使用してレジストラー プールを割り当てる方法を示しています。このコマンドでは、まず Get-CsUser コマンドレットを UnassignedUser パラメーターと共に呼び出し、現在レジストラー プールに割り当てられていない全ユーザーのコレクションを戻します。次に、このコレクションを Move-CsLegacyUser コマンドレットにパイプ処理し、各ユーザーを atl-cs-001.litwareinc.com プールに割り当てます。この例では、割り当てられていないすべてのユーザーがレガシー ユーザーであると想定しています。

Get-CsUser -UnassignedUser | Move-CsLegacyUser -Target "atl-cs-001.litwareinc.com"

解説

Lync Server 15 をインストールする組織の多くでは、以前のバージョンのソフトウェアも運用しています。さいわいにも、このことは現在問題ではありません。このソフトウェアの最新バージョンと以前のバージョンを同時に運用することができ、時間をかけて Lync Server 15 への各種の構成設定やポリシーの移行を開始し、最後にユーザー アカウントを移行できます。

Move-CsLegacyUser コマンドレットを使用すると、ユーザーを Lync Server 15に移行できるだけでなく、移行プロセスの大部分を制御できます。たとえば、Move-CsLegacyUser コマンドレットの最も単純な形式で、移行するユーザーの ID と、そのユーザー アカウントの移行先となる Lync Server レジストラー プールの完全修飾ドメイン名を指定すると、Move-CsLegacyUser コマンドレットはそのユーザー アカウントを移動し、さらにそのアカウントに適用されていた既存のポリシーや設定を保持します。たとえば Ken Myer に対して、Communications Server 2007 R2の中にあるダイヤル プランが割り当てられていたとします。既定では、Ken のアカウントを移行すると、ダイヤル プランも移行されます。つまり、Move-CsLegacyUser コマンドレットは、Ken Myer を、このユーザーが以前割り当てられていたものに相当する Lync Server 15 のダイヤル プランに自動的に割り当てます。

もちろんこれが行われるのは、ダイヤル プランが移行済みで、Ken Myer が以前に割り当てたダイヤル プランに相当するものが Lync Server 15 に存在する場合だけです。また、ダイヤル プランを移行しない場合もあります。この場合は、ExcludeDialPlan パラメーターを指定して Move-CsLegacyUser コマンドレットを呼び出すことができます。このパラメーターを使用すると、ユーザー アカウントと共にダイヤル プランは移行されません。つまり、Ken Myer のユーザー アカウントは移動されますが、いずれのダイヤル プランにも割り当てられません。(ダイヤル プランを移行済みでも、ExcludeDialPlan パラメーターを指定すれば、移行したユーザー アカウントをダイヤル プランに割り当てないようにできます。)他のパラメーターを使用すると、ユーザー アカウントの移行時に、音声ポリシー、会議ポリシー、アーカイブ ポリシー、外部アクセスポリシー、プレゼンス ポリシーの一部、またはすべてを除外できます。

Merge-CsLegacyTopology コマンドレットを実行できるようにするには、まず Windows Management Instrumentation (WMI) Backward Compatibility インターフェイス パッケージをインストールする必要があります。このアプリケーションは、OCSWMIBC.msi を実行することによってインストールされます (OCSWMIBC.msi は、インストール DVD の Setup フォルダー内にあります)。Compatibility インターフェイス パッケージをインストールした後で、Merge-CsLegacyUser コマンドレットを呼び出して 1 つまたは複数のユーザー アカウントを移動できます。

このコマンドレットを実行できるユーザー: 既定では、次のグループのメンバーが、Move-CsLegacyUser コマンドレットのローカル実行を承認されています。RTCUniversalUserAdmins。このコマンドレットが割り当てられているすべての役割ベースのアクセス制御 (RBAC) の役割の一覧 (自身が作成したカスタムの RBAC の役割を含む) を戻すには、Windows PowerShell プロンプトから次のコマンドを実行します。

Get-CsAdminRole | Where-Object {$_.Cmdlets -match "Move-CsLegacyUser"}

パラメーター

パラメーター 必須かどうか 説明

Identity

必須

Microsoft.Rtc.Management.AD.UserIdParameter

移行するユーザー アカウントの ID を示します。ユーザーの Identity は、以下の 4 つの形式のうちの 1 つを使用して指定できます。1) ユーザーの SIP アドレス、2) ユーザーのユーザー プリンシパル名 (UPN)、3) ドメイン\ログオン形式 (litwareinc\kenmyer など) のユーザーのドメイン名とログオン名、および 4) ユーザーの Active Directory ドメイン サービス表示名 (Ken Myer など)。ユーザーの Active Directory 識別名を使用してユーザーの Identity を参照することもできます。

表示名をユーザーの Identity として使用する場合は、アスタリスク (*) ワイルドカード文字を使用できます。たとえば、"* Smith" という Identity は、末尾が " Smith" という文字列値の表示名を持つすべてのユーザーを戻します。

Target

必須

Microsoft.Rtc.Management.Deploy.Fqdn

ユーザー アカウントの移行先となるレジストラー プールの FQDN。次に例を示します。-Target atl-cs-001.litwareinc.com

Confirm

省略可能

System.Management.Automation.SwitchParameter

コマンドの実行前に確認メッセージを表示します。

Credential

省略可能

System.Management.Automation.PSCredential

別の資格情報で Move-CsLegacyUser コマンドレットを実行できます。これは、Windows へのログオン時に使用したアカウントが、ユーザー オブジェクトの使用に必要な権限を持たない場合に、必要となる可能性があります。

Credential パラメーターを使用するには、まず、Get-Credential コマンドレットを使用して、PSCredential オブジェクトを作成する必要があります。詳細については、Get-Credential コマンドレットのヘルプ トピックを参照してください。

DomainController

省略可能

Microsoft.Rtc.Management.Deploy.Fqdn

ユーザー アカウントを移動するために、指定したドメイン コントローラーに接続できるようにします。特定のドメイン コントローラーに接続するには、DomainController パラメーターの後に、コンピューター名 (たとえば、atl-cs-001 など) またはその FQDN (たとえば、atl-cs-001.litwareinc.com など) を指定します。

ExcludeArchivingPolicy

省略可能

System.Management.Automation.SwitchParameter

指定すると、ユーザー アカウントに割り当てられているアーカイブ ポリシーは、そのアカウントの移行時に保持されません。

ExcludeConferencingPolicy

省略可能

System.Management.Automation.SwitchParameter

指定すると、ユーザー アカウントに割り当てられている会議ポリシーは、そのアカウントの移行時に保持されません。

ExcludeDialPlan

省略可能

System.Management.Automation.SwitchParameter

指定すると、ユーザー アカウントに割り当てられているダイヤル プランは、そのアカウントの移行時に保持されません。

ExcludeExternalAccessPolicy

省略可能

System.Management.Automation.SwitchParameter

指定すると、ユーザー アカウントに割り当てられている外部アクセス ポリシーは、そのアカウントの移行時に保持されません。

ExcludePresencePolicy

省略可能

System.Management.Automation.SwitchParameter

指定すると、ユーザー アカウントに割り当てられているプレゼンス ポリシーは、そのアカウントの移行時に保持されません。

ExcludeVoicePolicy

省略可能

System.Management.Automation.SwitchParameter

指定すると、ユーザー アカウントに割り当てられている音声ポリシーは、そのアカウントの移行時に保持されません。

Force

省略可能

System.Management.Automation.SwitchParameter

コマンド実行中に発生する可能性のある、致命的ではないすべてのエラー メッセージを表示しないようにします。

HostedMigrationOverrideUrl

省略可能

System.String

ユーザーを Office 365 バージョンの Lync Server 15 に移動するときに使用されるホスティング型移行サービスの URL。

IgnoreBackendStoreException

省略可能

System.Management.Automation.SwitchParameter

指定すると、バックエンド データベースでエラーが発生しても無視し、そのエラーにもかかわらずユーザーの移動を試みることがコンピューターに対して指示されます。

PassThru

省略可能

System.Management.Automation.SwitchParameter

ユーザー オブジェクトを、移動するユーザー アカウントを表すパイプラインを介して、渡せるようにします。既定では、Move-CsLegacyUser コマンドレットはパイプラインを介してオブジェクトを渡しません。

ProxyPool

省略可能

Microsoft.Rtc.Management.Deploy.Fqdn

このパラメーターは、Communications Server 2007 R2 のみで使用します。このパラメーターを Lync Server の社内実装で使用しないでください。

WhatIf

省略可能

System.Management.Automation.SwitchParameter

実際にコマンドを実行せずに、コマンドの実行結果がわかります。

入力の種類

なし。Move-CsLegacyUser コマンドレットはパイプライン入力を受け入れません。

戻り値の種類

Move-CsLegacyUser コマンドレットは、値もオブジェクトも戻しません。代わりにこのコマンドレットは、Microsoft.Rtc.Management.ADConnect.Schema.ADUser オブジェクトのインスタンスを移動します。