Get-Transaction
現在の (有効な) トランザクションを取得します。
構文
Get-Transaction []
説明
Get-Transaction コマンドレットは、セッション内の現在のトランザクションを表す オブジェクトを取得します。
有効なトランザクションは一度に 1 つしかないので、このコマンドレットが複数のオブジェクトを返すことはありません。 (Start-Transaction の独立したパラメーターを使用して) 1 つ以上の独立したトランザクションを開始すると、最後に開始されたトランザクションがアクティブになり、 それが Get-Transaction から返されるトランザクションになります。
すべてのアクティブなトランザクションがロールバックまたはコミットされると、このコマンドレットは、セッションで最後にアクティブだったトランザクションを表示します。
このコマンドレットは、Windows PowerShellのトランザクション機能をサポートする一連のコマンドレットの 1 つです。 詳細については、「about_Transactions」を参照してください。
例
例 1: 現在のトランザクションを取得する
PS C:\> Start-Transaction
PS C:\> Get-Transaction
RollbackPreference SubscriberCount Status
------------------ --------------- ------
Error 1 Active
このコマンドは、Get-Transaction コマンドレットを使用して現在のトランザクションを取得します。
例 2: トランザクション オブジェクトのプロパティとメソッドを表示する
PS C:\> Get-Transaction | Get-Member
Name MemberType Definition
---- ---------- ----------
Dispose Method System.Void Dispose(), System.Void Dispose(Boolean disposing)
Equals Method System.Boolean Equals(Object obj)
GetHashCode Method System.Int32 GetHashCode()
GetType Method System.Type GetType()
ToString Method System.String ToString()
IsCommitted Property System.Boolean IsCommitted {get;}
IsRolledBack Property System.Boolean IsRolledBack {get;}
RollbackPreference Property System.Management.Automation.RollbackSeverity RollbackPreference {get;}
SubscriberCount Property System.Int32 SubscriberCount {get;set;}
このコマンドは、Get-Member コマンドレットを使用してトランザクション オブジェクトのプロパティとメソッドを表示します。
例 3: ロールバックされたトランザクションのプロパティ値を表示する
PS C:\> cd hklm:\software
HKLM:\SOFTWARE> Start-Transaction
HKLM:\SOFTWARE> New-Item MyCompany -UseTransaction
HKLM:\SOFTWARE> Undo-Transaction
HKLM:\SOFTWARE> Get-Transaction
RollbackPreference SubscriberCount Status
------------------ --------------- ----------
Error 0 RolledBack
このコマンドは、ロールバックしたトランザクションのトランザクション オブジェクトのプロパティ値を表示します。
例 4: コミットされたトランザクションのプロパティ値を表示する
PS C:\> cd hklm:\software
HKLM:\SOFTWARE> Start-Transaction
HKLM:\SOFTWARE> New-Item MyCompany -UseTransaction
HKLM:\SOFTWARE> Complete-Transaction
HKLM:\SOFTWARE> Get-Transaction
RollbackPreference SubscriberCount Status
------------------ --------------- ---------
Error 1 Committed
このコマンドは、コミットしたトランザクションのトランザクション オブジェクトのプロパティ値を表示します。
例 5: 別のトランザクションの進行中にトランザクションを開始する
PS C:\> cd hklm:\software
HKLM:\SOFTWARE> Start-Transaction
HKLM:\SOFTWARE> New-Item MyCompany -UseTransaction
HKLM:\SOFTWARE> Start-Transaction
HKLM:\SOFTWARE> New-Item MyCompany2 -UseTransaction
HKLM:\SOFTWARE> Get-Transaction
RollbackPreference SubscriberCount Status
------------------ --------------- ------
Error 2 Active
HKLM:\SOFTWARE> Complete-Transaction
HKLM:\SOFTWARE> Get-Transaction
RollbackPreference SubscriberCount Status
------------------ --------------- ------
Error 1 Active
HKLM:\SOFTWARE> Complete-Transaction
HKLM:\SOFTWARE> Get-Transaction
RollbackPreference SubscriberCount Status
------------------ --------------- ---------
Error 1 Committed
この例は、別のトランザクションが進行しているときにトランザクションを開始したときのトランザクション オブジェクトにおける影響を示します。 通常、これはトランザクションを実行するスクリプトが関数を含む場合、または別の完全なトランザクションを含むスクリプトを呼び出す場合に発生します。
2 番目の Start-Transaction コマンドに Independent パラメーターが含まれていない限り、 Start-Transaction は新しいトランザクションを作成しません。 代わりに、元のトランザクションに第 2 のサブスクライバーが追加されます。
最初の Start-Transaction コマンドは、トランザクションを開始します。 UseTransaction パラメーターを使用した New-Item コマンドは、トランザクションの一部です。
2 つ目 の Start-Transaction コマンドは、サブスクライバーをトランザクションに追加します。 その次の New-Item コマンドもトランザクションの一部です。
最初の Get-Transaction コマンドは、マルチサブスクライバー トランザクションを示しています。 サブスクライバーの数が 2 であることに注意してください。
最初の Complete-Transaction コマンドはトランザクションをコミットしませんが、サブスクライバーの数を 1 に減らします。
2 番目 の Complete-Transaction コマンドは、トランザクションをコミットします。
例 6: 別のトランザクションが進行中に独立したトランザクションを開始する
PS C:\>
HKLM:\SOFTWARE> Start-Transaction
HKLM:\SOFTWARE> Get-Transaction
RollbackPreference SubscriberCount IsRolledBack IsCommitted
------------------ --------------- ------------ -----------
Error 1 False False
HKLM:\SOFTWARE> Start-Transaction -Independent
HKLM:\SOFTWARE> Get-Transaction
RollbackPreference SubscriberCount IsRolledBack IsCommitted
------------------ --------------- ------------ -----------
Error 1 False False
HKLM:\SOFTWARE> Complete-Transaction
HKLM:\SOFTWARE> Get-Transaction
HKLM:\SOFTWARE> Complete-Transaction
HKLM:\SOFTWARE> Get-Transaction
この例は、別のトランザクションが進行しているときに独立したトランザクションを開始したときのトランザクション オブジェクトにおける影響を示します。
最初の Start-Transaction コマンドは、トランザクションを開始します。 UseTransaction パラメーターを持つ New-Item コマンドは、トランザクションの一部です。
2 つ目 の Start-Transaction コマンドは、サブスクライバーをトランザクションに追加します。 次の New-Item コマンドもトランザクションの一部です。
最初の Get-Transaction コマンドは、マルチサブスクライバー トランザクションを示しています。 サブスクライバーの数が 2 であることに注意してください。
Complete-Transaction コマンドはサブスクライバー数を 1 に減らしますが、トランザクションはコミットしません。
2 番目 の Complete-Transaction コマンドは、トランザクションをコミットします。
入力
None
このコマンドレットにパイプを使用してオブジェクトを渡すことはできません。
出力
このコマンドレットは、現在のトランザクションを表す オブジェクトを返します。