次の方法で共有


デスクトップ コンピュータおよび Tablet PC への SQL Server Compact Edition のインストール

Microsoft SQL Server 2005 Compact Edition (SQL Server Compact Edition) は Microsoft SQL Server 2005 Mobile Edition (SQL Server Mobile) の次のバージョンです。SQL Server Compact Edition は、Visual Studio 2005 や SQL Server 2005 をインストールしなくても、デスクトップ コンピュータで使用できます。デスクトップ コンピュータおよび Tablet PC 用の SQL Server Compact Edition インストーラ (SQLServerEv31-JA.msi) には、デスクトップ コンピュータおよび Tablet PC 専用のランタイム バイナリ ファイルが含まれています。インストーラには次のライブラリが含まれています。

  • SQLCESE30.DLL
  • SQLCEQP30.DLL
  • SQLCEME30.DLL
  • SQLCEOLEDB30.DLL (OLEDB データ プロバイダ)
  • SQLCECA30.DLL
  • SQLCECOMPACT30.DLL
  • SQLCEER30xx.DLL
  • System.Data.SqlServerCe.dll (ADO.NET データ プロバイダ)

デスクトップおよび Tablet PC 用の SQL Server Compact Edition インストーラのリリースには、モバイル デバイスに SQL Server Compact Edition をインストールするための CAB ファイルや、接続コンポーネントとも呼ばれる SQL Server Compact Edition サーバー ツールは含まれていません。

インストールの必要条件

OLEDB データ プロバイダを使用していない場合、SQL Server Compact Edition のインストールには Microsoft .NET Framework 2.0 以降が必要です。.NET Framework 2.0 は、.NET Framework 2.0 ダウンロード センターからダウンロードできます。

デスクトップ コンピュータおよび Tablet PC 用の SQL Server Compact Edition インストーラにはランタイム バイナリ ファイルだけが含まれるため、インストールの際、次のソフトウェアは必要ありません。

  • インターネット インフォメーション サービス (IIS) 5.x 以降 (32 ビットのみ)
  • ActiveSync 4.0 以降
  • Internet Explorer 6.0
  • SQL Server Compact Edition をデスクトップ コンピュータおよび Tablet PC にインストールする場合、Visual Studio と SQL Server はいずれも必要ありません。
重要 :
SQL Server と SQL Server Compact Edition の間でデータをレプリケートするには、レプリケーション コンポーネントをインストールする必要があります。SQL Server レプリケーション コンポーネントの詳細については、「必要なハードウェアとソフトウェア」を参照してください。また、サーバー ツール (Sqlce30setupja.msi) をインストールする必要があります。サーバー ツールの詳細については、接続ツールを参照してください。

インストール先

デスクトップ コンピュータおよび Tablet PC 用の SQL Server Compact Edition インストーラでは、SQL Server Compact Edition が固定の場所にインストールされます。固定の場所にインストールすることによって、SQL Server Compact Edition のサービス性を高めることができます。SQL Server Compact Edition セットアップ プログラムでは、System.Data.SqlServerCe.dll などのマネージ アセンブリがグローバル アセンブリ キャッシュ (GAC) にインストールされ、OLE DB Provider (sqlceoledb30.dll) などのネイティブ DLL がレジストリに登録されます。このようにレジストリを使用するため、SQL Server Compact Edition をインストールできるのは管理者の資格情報を持つユーザーのみに制限されます。SQL Server Compact Edition は次の場所にインストールされます。

%Program Files%\Microsoft SQL Server Compact Edition \v3.1

Program Files ディレクトリが C ドライブにある場合、SQL Server Compact Edition ランタイム バイナリは C:\Program Files\Microsoft SQL Server Compact Edition \v3.1 ディレクトリにインストールされます。

インストールした SQL Server Compact Edition は、[プログラムの追加と削除] に [Microsoft SQL Server 2005 Compact Edition] というプログラムとして表示されます。

DataDirectory のサポート

DataDirectory は、データベースのパスを示す代替文字列です。DataDirectory を使用すると完全なパスをハードコードする必要がなくなり、プロジェクトの共有やアプリケーションの配置を簡単に行えます。たとえば、次の接続文字列の代わりに指定します。

"Data Source= c:\program files\MyApp\Mydb.sdf"

|DataDirectory| と記述する (パイプ記号で囲む) と、次の接続文字列を指定できます。

"Data Source = |DataDirectory|\Mydb.sdf"

AppDomain.SetData を呼び出すことにより、AppDomain に DataDirectory プロパティを設定します。

メモ :
.NET Compact Framework は、AppDomain.SetData をサポートしていません。ただし、モバイル デバイス用のアプリケーションを作成するには .NET Compact Framework データ プロバイダが必要です。そのため、モバイル デバイス用アプリケーションのプログラムを作成する際に DataDirectory プロパティを使用すると、SQL Server Compact Edition はエラーを返します。

DataDirectory プロパティを設定しない場合、データベース フォルダのパスへのアクセスには既定で次の規則が適用されます。

  • アプリケーションをクライアント コンピュータ上のディレクトリに配置する場合、データベースへのパスはアプリケーションが格納されているフォルダになります。たとえば、MyApp.exe が /MyDir フォルダにある場合、アクセス先は /MyDir フォルダになります。
  • アプリケーションが ClickOnce で実行される場合、ClickOnce 用にデータ フォルダが作成され、そのフォルダがアクセス先となります。
  • Web アプリケーションの場合のアクセス先は App_Data フォルダです。AppDomain.SetData を使用すると、App_Data フォルダに DataDirectory を設定できます。

参照

ヘルプおよび情報

SQL Server Compact Edition のサポートについて