インスタンス間のメッセージ交換の実行
新規 : 2007 年 9 月 15 日
このチュートリアルは、データベースの概念や Transact-SQL ステートメントは理解していて、Service Broker を初めて使用するユーザーを対象としています。ここでは、初心者のユーザーを対象に、別々のデータベース エンジン インスタンス上にある 2 つのデータベースの間で単純なメッセージ交換を作成して実行する方法を紹介します。
学習する内容
このチュートリアルは、「データベース間のメッセージ交換の実行」で使用したタスクを基にしています。このチュートリアルでは、2 つのデータベース エンジン インスタンス間で実行されるメッセージ交換を構成する方法について学習します。
このチュートリアルに示されている手順は、以下の例外を除き、「データベース間のメッセージ交換の実行」チュートリアルに示されている手順と同じです。
- 2 つのデータベースが、異なるデータベース エンジン インスタンス上に配置されます。
- Service Broker エンドポイントおよびルートを作成して 2 つのインスタンス間にネットワーク接続を確立する方法について学習します。
- これまでのチュートリアルでは、メッセージをネットワークに送信しませんでした。そのため、これまではデータベース エンジンの権限を使用して、メッセージへの無許可アクセスを防いでいました。レッスン 3 では、証明書およびリモート サービス バインドを作成して、ネットワーク上のメッセージを暗号化する方法について学習します。
このチュートリアルでは、発信側データベースを含むデータベース エンジンのインスタンスを "発信側インスタンス" と呼びます。対象のデータベースを含むインスタンスを "対象インスタンス" と呼びます。
このチュートリアルは、次の 6 つのレッスンで構成されています。
- レッスン 1 : 対象データベースの作成
このレッスンでは、対象のデータベースと、発信側データベースと依存関係を持たないすべてのオブジェクトを作成します。このようなオブジェクトには、エンドポイント、マスタ キー、証明書、ユーザー、メッセージ型、コントラクト、サービス、およびキューがあります。
- レッスン 2 : 発信側データベースの作成
このレッスンでは、発信側データベースとそのエンドポイント、マスタ キー、証明書、ユーザー、ルート、リモート サービス バインド、メッセージ型、コントラクト、サービス、およびキューを作成します。
- レッスン 3 : メッセージ交換の対象オブジェクトの作成完了
このレッスンでは、発信側データベースと依存関係を持つ対象のオブジェクトを作成します。このようなオブジェクトには、証明書、ユーザー、ルート、およびリモート サービス バインドがあります。
- レッスン 4 : メッセージ交換の開始
このレッスンでは、メッセージ交換を開始し、発信側から対象に要求メッセージを送信します。
- レッスン 5 : 要求の受信と応答の送信
このレッスンでは、要求メッセージを対象のサービスで受信し、応答メッセージを発信側に送信します。
- レッスン 6 : 応答の受信とメッセージ交換の終了
このレッスンでは、応答メッセージを発信側サービスで受信し、メッセージ交換を終了します。
必要条件
このチュートリアルを完了するには、Transact-SQL 言語と SQL Server Management Studio で Transact-SQL クエリ エディタを使用する方法について理解している必要があります。
データベース エンジンのインスタンスが 2 つインストールされている必要があります。2 つのインスタンスが異なるコンピュータ上にある場合は、必ず同じコンピュータ上にある Management Studio からそれぞれのインスタンスに接続してください。たとえば、対象のコンピュータ上の Management Studio から発信側インスタンスに接続しないでください。
両方のインスタンスに対する単一のログインが許可されている必要があります。両方のインスタンスにおいて、ログインは、sysadmin 固定サーバー ロールのメンバであるか、またはこのチュートリアルを実行するのに必要な次の権限を持っている必要があります。
- ALTER ANY LINKED SERVER。
- CREATE ENDPOINT。
- CREATE DATABASE、CREATE ANY DATABASE、または ALTER ANY DATABASE のいずれかの権限。
データベース エンジンの両方のインスタンスは、互いのインスタンスの有効なログインである Windows アカウントで実行されている必要があります。
両方のシステムに次のものがインストールされている必要があります。
- SQL Server 2005 のいずれかのエディション。ただし、SQL Server Express Edition を使用できるのは片方のインスタンスのみです。
- SQL Server Management Studio または Management Studio Express のどちらか。
- Internet Explorer 6 以降。
両方のシステムにおいて、UDP ポート 1434 と TCP ポート 1433 および 4022 への接続を許可するようにファイアウォールを構成する必要があります。セキュリティ構成ツールを使用して、両方のインスタンスでリモート接続が許可されていることを確認します。SQL Server 構成マネージャを使用して、両方のコンピュータで SQL Server Browser サービスが実行されていることを確認します。
メモ : |
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チュートリアルを行うときは、ドキュメント ビューアのツール バーに [次のトピック] ボタンと [前のトピック] ボタンを追加することをお勧めします。詳細については、「ヘルプへの [次のトピック] ボタンと [前のトピック] ボタンの追加」を参照してください。 |
参照
概念
1 つのデータベース内でのメッセージ交換の実行
データベース間のメッセージ交換の実行