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ログオン アカウントに対するネットワーク リソース アクセス権の許可

Microsoft SQL Server 2005 Analysis Services (SSAS) でネットワーク リソースにアクセスする必要がある場合は、次のいずれかの方法でリソースにアクセスできます。

  • ログオン アカウントのセキュリティ コンテキスト。   Analysis Services のログオン アカウントのセキュリティ コンテキストでネットワーク リソースにアクセスする場合、このログオン アカウントにはリモート リソースに対する適切な権限を与える必要があります。
  • ネットワーク リソースへの接続に使用する接続文字列で指定された名前およびパスワードのセキュリティ コンテキスト。   たとえば、データ ソースが Microsoft SQL Server データベースであり、SQL Server が混合モードで実行されている場合、Analysis Services は Analysis Services ログオン アカウントを使用する代わりに、適切な SQL Server ログイン アカウントおよびパスワードを接続文字列に含めることができます。同様に、データ ソースが Oracle データベースである場合、Analysis Services は Oracle データベースで適切な権限を持つ名前とパスワードを使用することによって、そのデータベースにアクセスできます。

Analysis Services を使用してネットワーク リソースにアクセスする場合、アクセスする必要のある主なリソースは Analysis Services オブジェクトおよび他の Analysis Services インスタンスのデータ ソースです。

データ ソースへのアクセス

データ ソースにアクセスする場合は、データ ソースへのアクセスに必要な権限を検討し、どのアカウントに必要な権限があるかを識別する必要があります。データ ソースにアクセスする必要のあるアカウントを識別したら、Analysis Services ログオン アカウントが適切かどうか、または接続文字列を使用して接続する必要があるかどうかを判断する必要があります。接続文字列を使用する必要がある場合、Analysis Services はその文字列に含まれている情報のセキュリティを保護する必要があります。

データ ソースに接続するための権限の設定

Analysis Services によってデータ ソースへの接続に使用されるアカウントには、Analysis Services が MOLAP または HOLAP パーティションを処理するために、少なくともソース データに対する読み取り権限が必要です。ストレージ モードとして ROLAP が使用されている場合、アカウントには、ROLAP パーティションを処理するために (つまり、集計を格納するために)、ソース データに対する書き込みアクセス権も必要です。

接続文字列の暗号化

Analysis Services では、各データ ソースへの接続に使用する接続文字列が暗号化されて保存されます。データ ソースへの接続にユーザー名とパスワードが必要な場合は、接続文字列を使用して Analysis Services に名前とパスワードを保存するか、データ ソースへの接続が必要になるたびに名前とパスワードを要求するプロンプトを表示できます。Analysis Services でユーザー情報を要求するプロンプトを表示する場合、この情報の保存と暗号化は必要ありません。ただし、接続文字列にこの情報を保存する場合、この情報の暗号化とセキュリティ保護が必要です。

接続文字列情報の暗号化とセキュリティ保護のために、Analysis Services では Data Protection API を使用します。また、Analysis Services では、各 Analysis Services データベース用に別々の暗号化キーを使用して接続文字列情報を暗号化します。このキーは、データベースの作成時に Analysis Services によって作成され、Analysis Services ログオン アカウントに基づいて接続文字列情報を暗号化します。Analysis Services を起動すると、各データベースの暗号化キーが読み取られ、復号化されて保存されます。以降、Analysis Services がデータ ソースに接続する必要があるときに、Analysis Services は適切な復号化キーを使用してデータ ソース接続文字列情報を復号化します。

リモート Analysis Services インスタンスへのアクセス

Analysis Services は、ログオン アカウントのセキュリティ コンテキストでのみリモート インスタンスにアクセスできます。Analysis Services のリモート インスタンスにあるリンク オブジェクトにアクセスするには、特定のディメンションに対する読み取りアクセス権など、リモート インスタンス上の適切なオブジェクトを読み取るための権限がログオン アカウントに必要です。

参照

概念

ログオン アカウントの選択
特定のタスクに対する権限の付与

ヘルプおよび情報

SQL Server 2005 の参考資料の入手